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がん治療と食事

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担当診療科

目次

当院、栄養科では、がん専門病院として、極力食事から体力、免疫力の増強をはかることを重点に嗜好優先の食事の提供をしております。
そして徹底したニーズの調査、分析、計画、実施の手順を踏んで、摂食率の向上に総力を注いでおります。
下記に、特徴的に取り組んでいる食事について掲げます。

Chapter.1: 消化管術後の食事について

1.胃術後の食事について

手術により胃を切除された後の食事は、食べ方と食べる量に注意しながら、徐々に普通の食事へと進めていきます。手術直後の消化管は、動きが悪く、癒着しやすい場合がありますので、手術後およそ1ヶ月間は、下記のように食べ方に注意することが薦められます。

食事の摂り方のポイント
  • 一口ずつ、良く噛んで、時間をかけて食べましょう。
  • 食後は、食べたものが胃から逆流しないように、ゆっくりと座った姿勢で、頭をお腹よりも高くして30分ほどゆっくりとしましょう。
  • 胃の容量が少なくなっていますので、食事の回数を5〜6回に分けて食べましょう。
  • 水分は、食事と食事の合間に、こまめに摂りましょう。
優先的に食べるもの 魚・肉・卵・豆腐・乳製品などの蛋白質
注意して食べるもの きのこ・こんにゃく・海藻などの繊維を多く含んだ消化の悪い野菜類
(腸閉塞の原因になりやすいため、一度に沢山食べ過ぎないようにしましょう)
お粥・ご飯・パン・麺などの炭水化物(回数を分けて食べましょう)
野菜(十分な食事がとれるまでの間は無理せずに徐々に増やしていきましょう)
食べることを控えるもの 刺激の強い香辛料
油の多い料理(消化に時間がかかります)
食品の選び方(手術後1ヶ月の間)
炭水化物 おかゆ・ごはん、パン、うどんなど消化の良い物から進めていきましょう。
ラーメンや玄米などは消化が悪く、トラブルを起こしやすいです。
蛋白質 魚や肉は軟かいもの、卵や豆腐、乳製品など。
※体調の悪い時は、感染症予防のために生モノは控えたほうが良いです。
脂質 揚げ物や脂肪の多い食品は消化の負担が増えますので控えめに。
ビタミン・繊維 野菜は繊維の多いものは消化が悪いので控え目に。
芋類、人参、大根、キャベツ、ほうれん草の葉、などのような、柔らか目のものから進めていきましょう。
食事量と体重
  1. 食事量は、手術後、3ヶ月くらいから食欲も出てきて、食べられる量が増える方が多い傾向にあります。ご自分の体調に合わせて、徐々に食事量を増やしてください。
  2. 栄養状態の目安に体重があります。退院後は1週間に1回以上計ってみることをお勧めします。体重の変化に注意し、1週間〜1ヶ月単位でその動きをみていきましょう。胃の手術後は体重が落ちる方々が多いですが、食事量が増えるに従い徐々に戻っていきます。
  3. 食事量が増えるに従って、色々な食品を組み合わせて食べるよう心がけましょう。

2.大腸切除後の食事

大腸の手術をした場合、術後1ヶ月くらいまでは、腸の動きが不安定で癒着しやすく、腸閉塞が起こりやすい状況です。腸の動きが安定するまでの間は、食物繊維の少ない、消化の良い食事を摂ることが薦められます。また、手術後に栄養をつけるために、食べすぎて体重が増える場合があります。余分な脂肪は全身状態にとって好ましい状況ではありませんので、定期的に体重を測定し、肥満に注意した適正な食事を心がけましょう。

食事のポイント
  1. 食事は規則正しく、よく噛んで食べましょう。
  2. 食物繊維の多いものは控えましょう。
  3. 下痢をしている場合は、十分な水分を摂りましょう(スポーツ飲料などもお勧めです)。
  4. 便秘の場合は、就寝前・起床時の十分な水分の摂取もお勧めです。
手術後1ヶ月は下記の食品は控えましょう
食物繊維の多い食品 きのこ、こんにゃく、海藻、ごぼう、たけのこ、山菜など
刺激の強い食品 唐辛子、わさび、辛子など

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Chapter.2: 頭頚科手術後の食事について

口腔内や咽頭手術をした後は、食事が摂りづらくなる場合があります。

嚥下(飲み込み)が困難になると、飲み物や食べ物が食道に入らず、気管に入ってしまう恐れがあります。気管から肺に入ると肺炎を起こす場合がありますので、特に注意が必要です。
嚥下が困難な方には、患者さんひとりひとりの咀嚼や嚥下機能に応じ、次のような食事を提供しております。

食事の進め方
嚥下造影検査:造影剤をゼラチンで固めたゼリーを作り、検査に用いています。
嚥下訓練食 :流動食(重湯やスープ、ジュース類など)を一定の濃度のゼラチンで固めて、飲み込みやすくしたものです。
ミキサー食 :料理(主に軟食)を、ミキサーにかけペースト状に調整します。
きざみ食  :料理をあまり咀嚼しなくても食べられるようにきざんだ食事で、 少し荒くきざんだ「荒きざみ」と細かくきざんだ「極きざみ」がありますが、要望に応じ、一口大にしたり、食品や料理の種類によってきざみ方を変えています。

※症状により、上記の流れと違う場合があります。

このほか、とろみをつけた方が飲み込みやすい方には「くず湯」や「とろみ剤」を提供しております。

栄養科では少しでも食べることが出来るように、時には患者さんから直接お話を伺い、出来る限り細かな要望に応じ、食事を提供しております。

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Chapter.3: K食(化学療法中の食事)について

化学療法中の食事について

化学療法中の患者さんは、治療を重ねるに従い、「臭い」「吐き気」「食べる気がしない」「口内炎」等の理由で食欲不振を訴える方がいます。
当院では、化学療法で食欲が低下している方のために「化療食」を提供しています。一般食と比べて主食は半量、食べにくいと言う魚・肉等は小さめにしています。
食欲減退時でも食べられる物として、果物・めん類を挙げる方が多く、出来るだけ献立に取り入れるようにしています。また、酸味を好む方も多く、酢の物・フレンチサラダ等も多く提供しています。
食欲不振時でも少量食べられると、患者さんは「食べられた」と喜ばれます。
当院では食欲不振時の食事として「化療食」と共に「ベリー食」を提供しています。この名の意味は「小さな実」です。治療が実りますようにとの願いを込めております。

K食について
主食 半量
魚・肉・卵 小さめ
果物・生野菜・酢の物 多く
濃い味の物 梅干し・漬け物・佃煮を付ける
盛りつけ 量少なくいろどり良く
食器 食欲をそそる工夫をする
栄養量 エネルギー:1400kcal〜1500kcal
たんぱく質:55g〜65g
脂質    :35g〜45g
ベリー食の種類
  • フルーツ盛り合わせ
  • カレーライス
  • 温かいうどん
  • 冷たいうどん
  • スープ(コンソメ・冷製ヴィシソワーズ)
  • ゼリー
  • ヨーグルト
  • アイスクリーム
  • シャーベット
  • ジュース
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