がんに関する情報
がんに関する情報

麻酔に関して

麻酔に関して

目次

Chapter.1:麻酔の歴史

このページのTOPへ

Chapter.2:麻酔科医師(麻酔科医)の仕事

Chapter.3:麻酔科医師(麻酔科医)になるには資格が必要ですか?
医師であれば(医師免許証を取得すれば)医療行為―麻酔を行うことは可能です。
しかし麻酔という医療行為は危険を伴うので、(医療法で)麻酔科標榜医という制度1962年に作られました。(麻酔科標榜医制度)
麻酔科標榜医の資格を取得するには、麻酔科専門医・指導医もと2年間研修を行い、厚生労働省に申請します。
Chapter.4:麻酔科医師の資格にはどんな種類があるのですか?
資格には、麻酔科標榜医(医療法)、麻酔科専門医、麻酔科指導医(日本麻酔科学会)があります。
麻酔科標榜医は、3)で述べました。
麻酔科専門医となるには、麻酔科専従5年以上で、日本麻酔科学会の専門医試験・審査が必要です。
麻酔科指導医となるには、麻酔科専従10年以上で、麻酔指導医・審査が必要です。
Chapter.5:麻酔科の医師が不足していると聞きましたが?
日本全国、麻酔科の医師は不足しています。しかし、当院では麻酔科指導医・専門医10名麻酔担当医師は、全て麻酔標榜医以上の資格を有する麻酔科医が麻酔を実施しております。 ご安心ください。
Chapter.6:麻酔の事故が新聞などでみられますが?
医療行為で、絶対安全ということはありません。
特に麻酔の事故は重大なものがあり注意する必要があります。
麻酔の安全性向上に日夜努力した結果、最近では麻酔による重大事故の発生は、(1/10万件程度まで)改善されてきました。

このページのTOPへ

Chapter.3:麻酔の種類

1.麻酔の方法
麻酔は全身麻酔と局所麻酔に大別出来ます。 全身麻酔は投与された麻酔薬により手術中、意識消失と無痛状態をもたらします。 局所麻酔は意識を残しながら、局所に限定された無痛状態をもたらします。 当院の手術は全身麻酔が主体ですが、全身麻酔と局所麻酔を併用することもあります。
2.麻酔が醒めないことがありますか
高齢者や全身状態の低下した人など、薬物の分解や排泄が遅延した場合に起こり得ます。 また、高炭酸ガス、低血糖、低体温などでも起こり得ます。まれに麻酔の醒めが悪い場合には、担当の麻酔科医が最善の対処をしますので心配はありません 。
3.お酒を飲む人でも麻酔は効きますか
お酒を飲む人でも麻酔が効かないということはありません。
しかし、お酒と関係なく、年齢や体質などさまざまな要因により、麻酔が効きやすい人や、効きにくい人の差は多少あります。しかし、どの場合でも使用する麻酔薬の量を個々の人に会わせて麻酔科医が調節しますので、麻酔が効かないことはありません。
4.硬膜外麻酔って何ですか
硬膜外麻酔は局所麻酔法のひとつです。
背中から脊髄の近くにある硬膜外腔という部位に柔らかい細いチューブを入れ、その細いチューブを通し、体外から少しずつ痛み止めを持続的に注入していく方法です。
この方法は手術中の鎮痛のみならず、手術後の痛みも取ることが出来るという利点があります。当院の手術の多くは全身麻酔とこの硬膜外麻酔を併用して行っています。

このページのTOPへ

Chapter.4:麻酔・手術の延期について

1.麻酔・手術が延期になる場合

全身状態が悪い場合には、全身状態が改善してから手術を行います(緊急手術は例外です)。また、コントロール不良の糖尿病や心臓病などが手術前の検査で分かった場合には、これらの疾患をコントロールしてから手術となります。 さらに、ワーファリンなどの抗凝固薬やある種の抗うつ薬など、麻酔薬と相互作用を起こしたり、手術後の管理がしづらくなる薬は手術前に中止し、その薬剤の効果がなくなってから手術になるため、手術が延期されることがあります。

2.風邪による手術の中止

鼻汁、くしゃみ、咳、痰など風邪の症状や、37.5〜38.0度以上の発熱がある場合には中止となることがあります。
炎症による気道の分泌物の増加、粘膜の浮腫などが起こると、喉頭や気管支に痙攣が起こり思わぬ合併症を引き起こす危険性があるからです。
また、ねばりけのある痰が細い気管支をふさぐことにより、術後に呼吸器合併症が起こりやすくなる危険性もあるのです。
程度にもよりますが、緊急を要する手術以外は一般的に延期すべきと考えます。

このページのTOPへ

Chapter.5:手術後の痛みが心配ですが…

1.手術後の痛みをとる方法

鎮痛薬を投与する方法には内服、皮膚や筋肉、静脈への注射、坐薬、神経ブロックなどがあります。手術を受ける部位が腹部、胸部、下肢などであれば手術前に背中から細いチューブを入れ(硬膜外チューブ)、そこから持続的に薬を注入することにより手術後の痛みを軽減させることができます(精密持続硬膜外鎮痛)。また、頭頸部の手術などのように、細い針を皮膚の下に刺入し、そこから持続的に薬液を注入させる方法もあります(精密持続皮下注)。これでも鎮痛が不十分な場合には坐薬や注射が行われます。

2.痛みは我慢すべきですか?

痛みは肉体的にも精神的にも嫌なもので非常にストレスになります。
手術後の痛みが少なければ、これらのストレスは少なくなるだけでなく、痛みが無いため楽に呼吸をすることが可能です。深呼吸が容易に出来れば手術後の肺合併症も低くなります。この様に、手術後の痛みは少ない方が手術後の回復も早い傾向にあります。
そのため、積極的に痛みを取るようにしています。痛みを我慢する必要はありません。
夜間眠れそうもない痛みであれば我慢せず、是非教えてください。

説明文にて掲載している諸症状で思い当たる節があった場合など、
がんについての疑問・不安をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
自己判断で迷わず、まずは専門家である医師の検診を受けることをお勧めします。

このページのTOPへ