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がん化学療法センターの概要にも述べましたように、本センターは抗がん剤開発におけるスクリーニングシステムの技術を米国と共有し、日本での抗がん剤開発の効果的な推進を目的として発足しましたので、基礎研究を行う一方で、実際の開発を行う企業での研究と共同・連携を持ちながら実績を上げてきました。抗がん剤の開発には、多くの化合物だけでなく多様な測定系を用いたスクリーニングが必要となりますが、そのための研究資材の提供あるいはスクリーニングの受託などを通して、多くの企業との共同研究を行ってきました。抗がん剤の開発戦略も、がんの基礎研究やゲノムの研究の進展に伴い大きく変わったことを反映して、スクリーニングではがん細胞パネルを用いたスクリーニングを行っております。この方法は開発候補品の作用機構を探索する上で、また類似化合物との比較の上で開発促進に大いに役立つと評価を受けています。

また、薬剤耐性の分子機構を先駆けて解明し、それらを標的にした薬剤の開発でも企業との共同・連携を行ってきた実績があります。基礎的な研究では、がん治療の根本的な問題点であると思われているがんの転移の問題、細胞の寿命の問題、がん細胞の増殖の微小環境の問題等を意識した研究を行っています。これらに関しても、企業の研究者と共同、連携、交流が出来ることを期待しております。

さらに、当センターには臨床部があり、分子標的の選定や研究の進め方や開発における問題点等についても、臨床での問題点等を反映した基礎研究、開発研究を積極的に進めております。このような視点からも多様な連携が可能であろうと思われ、広く門戸を開いております。

代表的な分りやすい例を以下に記してみますが、さらに具体的な課題や技術、材料については、是非研究部のページをご覧下さい。

  1. がん細胞パネルによる抗がん物質のin vitro、 in vivoスクリーニングと分子標的予測
  2. 担がんマウスモデルでの抗腫瘍活性の検定
  3. がん転移のin vitro、in vivoモデルによる評価
  4. テロメア関連遺伝子を標的にした薬剤の開発
  5. がんの微小環境を考慮した抗がん剤の開発
  6. 抗がん剤の臨床効果判定とがんのイメージング

連絡先

藤田直也(所長)
〒135-8550 東京都江東区有明3-8-31
Tel:03-3570-0481 Fax:03-3570-0482
E-mail:naoya.fujita@jfcr.or.jp
各研究部長:連絡方法は、各研究部のHPをご覧下さい。

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