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【第50回がん研先端研究セミナー(7月11日)のお知らせ 「がん細胞由来エクソソームのEphrin reverse signalingを介した血管新生作用 」佐藤慎哉 博士〈Department of Cell and Developmental Biology, Vanderbilt University (Alissa M. Weaver 研究室)〉】

2018年06月13日

第50回がん研先端研究セミナー(7月11日)のお知らせ

 

演題:がん細胞由来エクソソームのEphrin reverse signalingを介した血管新生作用

 

演者:佐藤慎哉 博士〈Department of Cell and Developmental Biology, Vanderbilt University (Alissa M. Weaver 研究室)〉

 

抄録:エクソソームは細胞から分泌される直径100 nm前後の小胞であり、表面に各種受容体、内部にタンパク質、脂質、RNA、DNAを有する。がん細胞由来エクソソームはオートクラインによるがん細胞自身の機能制御、およびパラクライン・エンドクラインによる他細胞の機能制御を介して、がんの進展の各ステップ、すなわち増殖、浸潤、血管・リンパ管新生、そして転移に関わることが報告されている。我々は頭頚部癌由来エクソソームの血管新生に関わる作用を検討した。癌細胞由来エクソソームは血管内皮細胞の管腔形成を有意に促進した。また5種の癌細胞株をマウスへ移植し、腫瘍内の血管密度を検討したところ、エクソソーム分泌量と腫瘍内の血管密度に正の相関が見られた。癌細胞由来エクソソームのプロテオミクス解析を行った結果、血管新生関連蛋白としてEph/Ephrin family蛋白が複数検出された。我々は予後にも関連するEphrin type B Receptor 2 (EphB2)およびEphrin reverse signalingに着目した。癌細胞由来エクソソーム投与により血管内皮細胞のEphrin B2リン酸化が促進された。また、EphB2 antagonistの投与により癌細胞由来エクソソームの血管新生作用が減弱した。以上より、がん細胞由来エクソソームはEphB2 reverse signalingを介して血管新生を促進することが示唆された。本セミナーでは現在進行中の研究を含めがん細胞由来エクソソームの転移・腫瘍免疫に対する作用および、がん医療への応用の可能性についても触れたい。

 

日時:2018年7月11日(水) 16:00〜17:00

 

場所:新棟レセプションルーム

 

連絡先:丸山玲緒 (5262)

 

*外部の研究者のご来聴を歓迎いたします。尚、本セミナーの内容は専門的であり、医学・生物分野の研究に携わる方を対象としております

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