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Chapter.1: 症状 |
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胆道がんは肝臓で作られた胆汁という液体の流れる道に関係する臓器に発生するため、がんの成長に伴って胆汁の流れが妨げられ、黄疸があらわれることがあります。多くの方がこの黄疸で病院にかかり、診断されるのが現状です。

皮膚や目の結膜が黄色に変色するのが黄疸ですが、黄疸に伴い、尿の色が褐色になったり、便の色が白くなったり、全身にかゆみがあらわれたりします。
その他、みぞおちの右あたりに鈍痛があらわれたり、流れの悪くなった胆汁に細菌が感染して熱がでることもありますが、特有の症状ではありません。胆石、胆管結石の場合も同様の症状が出現することがあります。
どの胆道がんも早期の段階では症状が出現することはありませんが、発生する部位の関係で、胆嚢がんではかなり進行してからしか症状がでないのが特徴です。
これは胆嚢が、胆管から少し離れていることが原因です。 |
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Chapter.2: 検査 |
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黄疸がみられた場合、早急に病院を受診してください。
受診した病院ではまず血液検査が行われます。これにより黄疸の原因物質であるビリルビンが高値を示しているはずです。同時に胆道系酵素とよばれるアルカリフォスファターゼ(ALP)、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、ガンマグルタミルトランスペプチーゼ(γ-GPT)が上昇しているのが特徴です。胆道の閉塞に伴い、肝機能(GOT,GPT)も異常値を示すようになります。また腫瘍マーカーの一つであるCA19−9が上昇します。これは膵臓がんなどでも高い値を示すことがあります。
これらが異常値を示した場合、次に胆道を調べる検査が行われます。

開業医さんのところで手軽にできる検査として腹部超音波検査があります。胆管がんでは、がんの部位よりも上流の部位の胆管の拡張がみられます。超音波検査で胆管の閉塞の原因となっているがんそのものがみられることもあります。

胆嚢がんでは胆嚢の中に隆起がみられます。通常胆嚢にみられるポリープは良性のものが多いのですが、15ミリよりも大きいものはがんの可能性があります。進行した胆嚢がんではがんが胆嚢全体におよび、隣接する胆管に浸潤して胆管の閉塞を起こすため、それより上流の胆管の拡張がみられます。胆嚢がんは胆石を伴うことが多く、胆嚢全体を満たすような結石がみられる場合にはがんの存在を見逃すことがあり、注意が必要です。

乳頭部がんは胆管と膵管の、十二指腸への出口にできることから、超音波検査では胆管と膵管の拡張がみられるのが特徴です。相当な進行がんでなければ超音波検査で腫瘍がみられることはほとんどありません。
さらなる精密検査(CT検査、MRI検査、ERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影)、血管造影)は施設の整った病院で受けられることをお勧めします。

黄疸の原因となる他の病気として、急性肝炎、肝硬変、肝不全、胆管炎(原発性硬化性胆管炎)、胆管結石、急性胆嚢炎など、がんでない病気もたくさんありますので、悲観的にならないで病院を受診してください。 |
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Chapter.3: 治療 |
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どのがんも手術により取り除くのが最良の方法です。
胆管がんの手術は部位により術式が異なります。肝臓の中にある胆管にがんが及ぶ場合には胆管とともに肝臓の一部も切除します。肝臓の外にある胆管だけにがんがあり、膵臓にがんが及んでおらず、リンパ節にも転移がない場合には胆管だけを取る手術になります。膵臓の中にある胆管がん(膵内胆管)の場合には膵臓や胃、十二指腸などを一緒に摘出することになります。

胆嚢がんの場合、早期がんであれば腹腔鏡を使って胆嚢だけを取り出す手術ですむ場合があります。進行がんの場合には胆嚢とともに、そこに接している肝臓の一部やまわりのリンパ節も取り除くことになります。
乳頭部がんは非常に早期のがんであれば、内視鏡と電気メスを使ってその部分だけを取り除くことができます。それ以外の場合には、膵臓とともに胆管、胆嚢、胃、十二指腸などを一緒に摘出することになります。

われわれの施設では、胆管がんや胆嚢がんの手術に際して、肝臓の多くを摘出しなければならない場合、術前に、あらかじめ切除する側の肝臓を栄養する血管(門脈)をつぶして、残す方の肝臓を大きくする処置をしています。これは経皮経肝門脈塞栓術(PTPE)という処置です。これにより術後の肝機能の低下を未然に防ぐことができます。
肝臓にいくつも転移があったりして手術できない方に対しては、全身への抗がん剤投与や、肝臓内の転移に対して、それを栄養する動脈(肝動脈)から直接抗がん剤を投与する方法(肝動注療法)を行っています。
また胆管がんの場合には放射線治療(体外、腔内照射)の併用も行っています。 |
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Chapter.4: さいごに |
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胆道の閉塞がある場合、手術をするにしても、手術できず内科的に治療するにしても、まずは黄疸をとる処置が必要です。これには内視鏡的に乳頭部からアプローチするやり方(内視鏡的逆行性胆道ドレナージ:ENBD,ERBD)と、体外からアプローチするやり方(経皮経皮胆道ドレナージ:PTCD)があります。患者さんによってその方法は違ってきますので、その方毎に方法を検討し、治療しています。
どちらの手技も経験豊富な医師がいる施設で受けることが望ましいと考えられます。これらの処置で合併症を起こし、その合併症の治療に難渋する可能性があるからです。
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