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診療科・部門紹介
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胃外科

胃外科

最終更新日 : 2017年6月29日

診療科の特徴|診療実績スタッフ紹介トピックスNEW!がん研 胃がん通信

診療科の特徴

比企直樹
比企直樹
胃外科部長

がん研有明病院胃外科 初診からの流れ

【初診から入院まで】

がん研有明病院胃外科では、初診日から手術のための検査が行えるよう、食事を摂らずに来院していただいています。初診日には、胃がんの診断、特にがんの広がりと深さの診断にもっとも重要な上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)の他、全身麻酔での手術に必要な検査を行います。胃がんの進行度、すなわち病期の診断には、がんの深さに加えて他の臓器(リンパ節や肝臓、腹膜など)への転移の有無を確認する必要がありますが、これには腹部CT検査や超音波検査が有用です。腹部CTは、紹介元で撮影された画像をCD-ROM等の形で持参いただければがん研での検査を省略することができます。また、大腸がんのスクリーニング検査として、下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を行うことがありますが、これも紹介元の医療機関で施行済みであればがん研での検査を省略することができます。

 

手術までの2〜3週間に、がんの広がりや深さの診断に有用な上部消化管造影検査(X線バリウム検査)、がんの深さを詳しく調べるための超音波内視鏡検査、手術の際に胃を切除する範囲の指標となるクリップを胃につけための上部消化管内視鏡等が行われます。また、追加で心臓の評価が必要である方や、既往に糖尿病がある方などは、心臓超音波検査や循環器内科受診、糖尿病内科受診のために、何回か来院していただく必要があります。

このように、がん研有明病院胃外科では手術前に必要な検査をできるだけ初診日に行うようにしているため、患者さんによっては検査が初診日のみですべて終わることもあります。

【入院】

入院は通常手術の2日前にしていただきますが、もう少し早めに入院していただくこともあります。入院期間は手術の内容や術後経過によって異なりますが、順調に経過した場合、10日間前後で退院していただけています。退院後、最初の外来を受診されるまでは、自宅で療養していただくことになります。

【退院後初回外来】

術後経過が順調であった場合、手術から約1ヶ月後に退院後最初の外来にお越しいただきます。この際にがんの深さ、リンパ節転移などの病理検査結果と病期の診断をお伝えします。病期によっては再発予防を目的とした抗がん剤治療をお勧めすることがあります。多くの方は、この退院後初回外来の後に仕事に復帰されています。

胃外科の特徴

@ 残せる胃は残す

胃切除後には体重が10-20%程度減少することが知られています。とくに胃全摘では、大きな手術であることや術後に食事量が減ることなどにより、体重が著明に減少し術後の生活の質に大きく影響することが報告されています。そこで当科では可能な限り「胃全摘を避ける」ことを一つの大きな目標として診療に当たっており、通常胃全摘が必要と判断されるような症例でも、胃亜全摘術や噴門側胃切除術にて胃を温存することが可能となっています (図1)。しかし、胃の温存のためには、外科医の手術手技だけでなく、消化器内科医による的確な術前診断や手術中の内視鏡検査などもきわめて重要であり、外科・内科・放射線科などによるカンファレンスを毎週行い、胃がんチームとして力を合わせ取り組んでいます。

 

日本胃癌学会が施行した2007年の全国統計では、胃切除術に占める胃全摘術の割合は約30%と報告されていますが、当科では2015年に施行した胃切除術に占める胃全摘術の割合は約15%であり、特に早期胃がんでは1.9%にとどまっていました。可能な限り胃全摘を避けることを目標に掲げたチーム医療の取り組みの成果が挙がっていると考えられます。「胃を残して欲しい」ということは当科にセカンドオピニオンを求めて受診される患者さんの強い要望であり、この要望に少しでも多く答えることができるように更なる努力を重ねています。

図1. 胃を残す工夫
噴門側胃切除術
胃亜全摘術

A 非常に進行した胃がんもあきらめない

胃から少し離れた場所に、大きなリンパ節転移が存在する症例は手術のみで治すことが困難と考えられており、手術と抗がん剤治療を組み合わせた治療を行います。そこで、新たな取り組みとして、手術前に抗がん剤治療を行い、がんの勢いを抑えてから手術を行う術前化学療法も積極的に行っています (図2)。
また肝臓など胃以外の臓器に転移が見られる症例は、ステージWに分類され基本的には手術適応はないとされています。しかし、抗がん剤での治療を行い、治療がよく効き手術が可能になる症例もあります。このように外科と化学療法科が力を合わせて、非常に進行した胃がんに対しても積極的に治療に取り組んでいます(詳細は化学療法科ホームページへ)。

図2. 術前化学療法の治療効果

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