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診療科・部門紹介
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婦人科

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最終更新日 : 2017年3月13日

婦人科とは診療科の特徴|診療実績|スタッフ紹介

診療実績

婦人科がん患者の実績の推移

婦人科がん患者の実績の推移

 

子宮頸がん

子宮頸がん症例数

進行期 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
0 107 120 118 195 178 202 239 230 190 212
I 68 83 93 81 99 107 103 81 120 84
 Ia1 23 19 16 21 29 41 30 18 13 22
 Ia2 1 1 4 0 2 1 3 2 2 1
 IA(亜分類不明) 3 2 4 13 1
 Ib1 31 45 53 34 53 52 53 40 69 47
 Ib2 13 16 16 19 12 10 15 17 23 13
II 19 19 30 32 31 31 34 24 24 36
 IIa 12 10 15 17 14 12 6 6 8 11
 IIb 7 9 15 15 17 19 28 18 16 25
III 13 16 9 25 18 17 10 8 10 16
 IIIa 2 0 0 3 3 2 1 4 1 3
 IIIb 11 16 9 22 15 15 9 4 9 13
IV 15 16 11 8 11 14 12 20 21 19
 IVa 3 2 0 0 0 1 2 0 2 6
 IVb 12 14 11 8 11 13 10 20 19 13
合計 222 254 261 341 337 371 398 363 365 367

2016年子宮頸がん治療法内訳

臨床進行期(症例数) 円錐切除術 子宮全摘出術 準広汎子宮全摘術 広汎子宮全摘出術 広汎子宮頸部摘出術
TA期 8例 1例 15例 1例 2例
臨床進行期 準広汎子宮全摘出術 広汎子宮全摘出術 広汎子宮頸部摘出術 放射線のみ 放射線化学療法
TB期 1例 61例
(開腹31例、腹腔鏡30例)
7例 4例 3例
臨床進行期 広汎子宮全摘出術 広汎子宮頚部摘出術 放射線のみ 放射線化学療法
U期 20例
(開腹17例、腹腔鏡3例)
2例 4例 13例
臨床進行期 放射線のみ 放射線化学療法
V・W期 7例 28例

子宮体がんの治療数

子宮体がんの症例数

進行期 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
IA 69 85 95 103 106 112 99 97 96 129 139
IB 12 28 20 26 17 18 20 18 12 22 31
II 9 4 4 3 5 9 16 19 13 11 13
IIIA 1 7 4 8 1 4 2 7 6 6 12
IIIB 5 1 1 2 0 1 3 0 1 5 0
IIIC1 8 9 8 14 11 8 6 9 13 7 6
IIIC2 6 7 7 7 2 6 6 4 7 13 8
IIIC分類不能 3 0 1 0 1 0 0 0 0 0
IVA 0 4 0 0 0 1 1 0 0 0 0
IVB 10 11 5 11 7 4 13 15 9 11 10
肉腫 3 13 2 1 3 6 3 10 9 16 12
合計 123 172 146 176 152 170 169 179 166 220 231

卵巣がんの治療数

卵巣がん・卵管がん・腹膜がんの症例数

進行期 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
境界悪性 15 13 19 14 24 20 26 25 9 20 15 36
卵巣がんI期 21 31 22 29 39 27 39 31 40 49 58 60
    II期 9 10 12 15 11 13 13 10 14 8 8 6
    III期 21 27 17 26 39 29 32 29 32 40 38 49
    IV期 7 7 15 14 11 6 8 7 14 12 21 19
卵管がん 4 8 5 8 4 6 5 8 10 7 9. 10
腹膜がん 2 9 3 3 4 0 0 13 3 6 3 8
再発卵巣がん - - - - - - - - - - 13 10
転移性卵巣がん - - - - - - - - - - 8 7
合計 79 105 93 109 132 101 123 123 122 142 173 205
  2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
良性卵巣腫瘍  - - - - - - - - - - 91 107

2016年 卵巣がん  手術件数

疾患 詳細内訳 症例数 術式(重複あり)
悪性卵巣腫瘍(66) 上皮性腫瘍 166 化学療法のみ
試験開腹(審査腹腔鏡) 22
付属器切除(片側/両側) 16
子宮摘出+付属器切除+大網切除(@) 82
@+骨盤±傍大動脈リンパ節郭清 46
胚細胞腫瘍 3 付属器切除+大網切除 3
境界悪性卵巣腫瘍(17) 上皮性腫瘍 36 付属器切除(片側/両側) 11
子宮摘出+付属器切除±大網切除 24
@+骨盤±傍大動脈リンパ節郭清 1
卵管がん(4)   11 試験開腹(審査腹腔鏡) 2
子宮摘出+付属器切除+大網切除 8
@+骨盤±傍大動脈リンパ節郭清 1
腹膜がん(5)   12 試験開腹(審査腹腔鏡) 5
子宮摘出+付属器切除+大網切除 7
合計   228 2015年 149件   

他臓器合併切除数

臓器 件数
腸管 52
横隔膜 23
脾臓 1
虫垂 9
尿管 2
2
肝臓 1
2

子宮頸がん・体がん・卵巣がんの治療成績(生存率)

1.子宮頸がん

子宮頸がんの進行期がI期、II期の場合、手術可能であれば手術を受ける方が多くいます(50歳未満の場合、卵巣の温存が可能な手術を選ぶ方が特に多い)。さて、手術の結果としてリンパ節転移が陽性ですと、術後の再発が心配なため、術後に全骨盤照射(放射線治療)をすることが、現状では一般的とされています(がん研も1989年以前ではそうでした)。しかし、私たちが一生懸命に手術した部位(骨盤)に放射線をかけると、残された骨盤内臓器には二重の負荷がかかること(結果として、排尿の異常が増加し、腸閉塞の危険も増える)、折角残した卵巣機能も失われること、両下肢のリンパ浮腫が増悪する等のマイナス面が心配でした。

一方では、子宮頸がんもシスプラチンなどの抗がん剤に反応することが判ってきたため、がん研では、1989年より手術後の放射線治療は全てやめて抗がん剤による化学療法に切り替えたのです。図2は、子宮頸がんリンパ節転移陽性例における術後療法別の無病生存率を示しました。1989年より前は術後放射線治療をしていましたが、5年生存率は60%位でした(一般的には50%位です)。ところが、化学療法に変えた1989年以降は80%をこえていて明らかに優れています。私たちはこの結果を得て、現在もこの治療方針を堅持し、その正しさを訴えています。(なお、リンパ節転移陰性例では90%を超えています)

子宮頸がん累積生存率(2005〜2010年)

2.子宮体がん

体がんの治療については、二つの問題があります。一つは子宮頸がんと同じく手術後に再発が心配な場合に放射線をかけるか、化学療法をするかという問題です。がん研では、1989年から子宮頸がんと同じく、全面的に化学療法に切り替えました。現在、多くの施設で、放射線から化学療法への切り替えが進んでいますが、私たちは15年以上も前から切り替えていたのです。二番目の問題は根治手術に際して、骨盤リンパ節に加えて、大動脈周囲リンパ節も郭清(すっかり摘出すること)するかということです。

がん研では1989年から大動脈周囲リンパ節郭清を開始し、1995年からは大部分の根治手術に組み込みました。2005年以上の子宮体がん累積5年無病生存率を下に示しておりますが、進行期I期、II期とともに、III期の生存率が著しく改善しています(がん研の以前の成績は50%位でした)。以来この基本方針を堅持してきましたが、最近は、術前のMRIなどの画像診断で腫瘍の大きさや子宮の筋層への浸潤の程度を判定し、大動脈周囲リンパ節郭清を省略する基準を決めて縮小手術をするようにしています(それでも、がん研の場合、体がんの根治手術の70%に大動脈周囲リンパ節郭清を実施しています)。

2014年4月1日以降は、早期子宮体がんに対する腹腔鏡下手術が保険適応となり、がん研でも2014年4月〜2015年4月までに94例の腹腔鏡下子宮体がん根治手術を施行しています。

子宮体癌臨床進行期別頻度
進行期 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
IA 69 85 95 103 106 112 99 97 96 129 139
IB 12 28 20 26 17 18 20 18 12 22 31
II 9 4 4 3 5 9 16 19 13 11 13
IIIA 1 7 4 8 1 4 2 7 6 6 12
IIIB 5 1 1 2 0 1 3 0 1 5 0
IIIC1 8 9 8 14 11 8 6 9 13 7 6
IIIC2 6 7 7 7 2 6 6 4 7 13 8
IIIC分類不能 3 0 1 0 1 0 0 0 0 0
IVA 0 4 0 0 0 1 1 0 0 0 0
IVB 10 11 5 11 7 4 13 15 9 11 10
肉腫 3 13 2 1 3 6 3 10 9 16 12
合計 123 172 146 176 152 170 169 179 166 220 231
2016年子宮体癌の進行期別治療法
進行期 症例数 手術 手術&
化療
手術&
放射線
放射線
のみ
化療のみ CCRT MPA その他 腹腔鏡
0 18 14 0 0 0 0 0 4 0 14
TA 139 112 22 0 0 0 0 5 0 100
TB 31 31 12 19 0 0 0 0 0 22
U 13 5 8 0 0 0 0 0 0 7
VA 12 1 11 0 0 0 0 0 0 2
VB 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
VC1 6 0 6 0 0 0 0 0 0 3
VC2 8 1 7 0 0 0 0 0 0 1
VC分類不能 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
WA 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
WB 10 0 9 0 0 1 0 0 0 1
肉腫 12 12 2 10 0 0 0 0 0 3
合計 249 176 77 29 0 1 0 9 0 153
子宮体がん累積生存率(2005〜2011年)

3. 卵巣がん

卵巣がんは、進行期に関わらず、最初の開腹手術の際に腫瘍をできるだけ完全切除し、術後に化学療法を行う治療(手術先行治療)が現在の標準治療と言われています。早期がんの場合は、この戦略で治療を行うのは問題ありませんが、ある程度進行した卵巣がんの場合は、はじめの手術では完全切除しきれなかったり、診断のための組織採取のみに終わる場合(試験開腹)も多々あります。そこで、がん研では、このような進行卵巣がんに対し、従来より、先に化学療法を行い腫瘍や播種の縮小、腹水・胸水の消失後に手術を行う治療(化学療法先行治療)を行ってきました。この治療法では、手術の際の完全切除率が高く、また、化学療法の効果をあらかじめ知ることができるなどのメリットがあります。

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