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診療科・部門紹介

呼吸器センター

最終更新日 : 2017年11月13日

呼吸器センターとは診療科の特徴新患予約枠NEW!肺がんの手術を受ける方へ胸腔鏡手術とは|診療実績|スタッフ紹介

診療実績

肺がん

年間約650例の肺がん治療を行っています。その内訳は、手術施行例が約300例、化学療法を主体とした治療が約300例、放射線治療(体幹部定位放射線治療;ピンポイント照射)主体が約50例となっています。

●外科療法

当院の肺がんに対する外科療法の歴史は古く、1955年に施行された第1例目の手術から始まりました。その後は順調に症例を重ね、2016年の4月で症例数は5000例に到達しました。症例数の増加に対応すべく、2016年からは今までの月・水・金曜日の3日間に加えて木曜日にも手術枠を設け、1週間に12-13件(肺がん以外の手術例も含む)の手術を行っています。また、小型肺癌の増加に伴って当院でも胸腔鏡手術による肺葉切除+リンパ節郭清(肺がんの標準手術)を行う比率が増加しており2016年には75%を超えました。

進行肺がんに対しては、集学的治療(手術+化学療法、化学放射線療法)を呼吸器内科・放射線治療科とチーム一丸となって取り組んでいます。

手術成績は年々向上しています。
年代別の比較では、各年代の5年生存率(肺癌術後5年の生存割合)は 
1960年代以前 (79例)20.7%   ・1970年代(212例)34.9%
1980年代  (558例)47.6% ・1990年代(877例)60.4%
2000年代 (1561例)75.2%・・と年代ごとに良くなっています。

手術の安全性は、全国的にみても確実に向上しています。当院における手術関連死亡(術後30日以内+在院死亡)の比率も年々減少しており、最近(2010-2014年)では0.3%と低率(全国平均は0.6%)です。

●化学療法

手術ができない肺がんに対しては薬物療法が治療の中心となります。
最近の医学の進歩により作用機序の異なる薬剤がたくさん登場しています。
以前から化学療法(2剤併用の点滴治療)、ある遺伝子異常を標的とする分子標的治療薬、免疫の抑制を解除して効果を示す免疫治療薬などです。
さらに副作用対策も進歩し、悪心、嘔吐などの毒性は、以前よりマイルドになっています。当院では、年間約300例の患者さんが薬物療法を受けられています。

●放射線療法

手術ができない肺がんの中で、がんが胸部に限局している場合には、薬物療法と併用して放射線療法を行っています。放射線療法は1回10分程度、週5日間の治療を、非小細胞肺がんでは6-7週間、小細胞肺がんでは3-6週間、連続して行います。薬物療法と同時に行う場合は入院で、薬物療法終了後に行う場合は通院で行っています。当院では年間60人前後の患者さんが薬物療法と放射線療法の併用療法(集学的治療)を受けられています。

転移の無いT期の早期肺がんの中で、手術ができないか、手術を希望しない患者さんに対して、体幹部定位放射線治療を行っています。体幹部定位放射線治療とは、肺がんに対して高い精度で集中して放射線をあてる治療法で、ピンポイント照射とも呼ばれています。治療は通院で、1回40分、1週間連続して治療を行います。当院では年間50人前後の患者さんが体幹部定位放射線治療を受けられています。

肺癌の病理診断

全てのがん(癌と肉腫)の最終診断は、病理診断に基づいて行われます。画像診断や血清マーカーなどの結果で癌の疑いがある場合には、肺病変では気管支鏡やCTガイド下針生検・開胸肺生検等で組織を採取して顕微鏡下に病理診断を行います。通常は、細胞診も併せて行っており、より確実な診断ができるように努力しています。組織診と細胞診における問題点や臨床側からの要望などに関しては、呼吸器科Cancer Boardで臨床医とデイスカッションしています。がん研病理部の肺癌グループは、肺癌の病理診断・研究では、全国でもっとも活発な活動を展開し、信頼されているグループの一つです。日本の肺癌取扱い規約、肺癌診療ガイドライン、WHO規約にも大きく貢献しています。また、がん研の病理部は、手術中の迅速診断を全国で最も多く実施していますが、肺癌のほとんどの症例で迅速診断を利用しており、その結果に基づいて、肺切除の範囲を変更したり、リンパ節郭清の範囲を手術中に決定している症例もあります。


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転移性肺腫瘍

年間の転移性肺腫瘍の切除件数は、100例を超えました。ここ数年の間に各種がんにおける化学療法が飛躍的に進歩しました。中でも、大腸癌における化学療法の進歩は目覚ましく、その結果として大腸癌肺転移に対する手術適応も変化しつつあります。かつては手術適応なしと判断した患者さんでも化学療法後に残存した肺転移に対して手術が可能となる症例もでてきました。化学療法の進歩のおかげで大腸癌肺転移の切除成績は、飛躍的に向上しました。大腸癌肺転移手術後の5年生存率は、有効な化学療法のない時代では約50%でしたが、化学療法導入後では約72%と著明に改善しました。その他の主な原発巣の肺転移術後の5年生存率(2000年以降に肺転移手術を施行した症例の手術成績)は、子宮癌60%、乳癌79%、頭頸部扁平上皮癌56%、骨原性肉腫52%、軟部原性肉腫56%と改善してきています。原発部位を担当する主科と連携をとりながら、肺転移に対しても積極的に外科療法に取り組んでいます。

2016年(呼吸器外科)

 

2016年(呼吸器内科)


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