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研究内容

最終更新日 : 2015年5月26日

目次

  1. 治療効果判定法などに関する消化管グループの研究
  2. 胆膵グループによる前がん病変・上皮内がんの研究
  3. 治療選択への寄与を目指す頭頚部グループの研究
  4. 乳がんグループの研究
  5. 実験肝がんモデルを用いた肝がんの発がんメカニズムの研究
  6. 婦人科がんの病理学的研究
  7. 肺がんの診断,原因を追求する臨床病理学的,分子生物学的研究
  8. 泌尿器科腫瘍の臨床病理学的研究 - 染色体解析も援用して
  9. 骨軟部腫瘍の病理学的研究
  10. 血液腫瘍の病理学的,分子生物学的研究
  11. ヒト発がんに関する病理学的研究 - 環境因子・遺伝性因子に注目して

肺がんの診断、原因を追究する臨床病理学的、分子生物学的研究

肺がんの診療に有用な層別化を目指した病理学的研究

メンバー:石川、元井,二宮、マハムット、稲村、松原、榊原、飯塚、森、鮫島

呼吸器グループは、がん研病院呼吸器センターをはじめ各科と連携して病理診断、研究を行っています。がん研病院呼吸器科では原発性肺がん、転移性肺がん、胸部腫瘍など年間約500症例の実績があり、手術および生検材料の病理診断を呼吸器グループが担当しています。稀な症例を含め、豊富な症例の蓄積があります。

癌取扱規約、WHO基準に準拠した診断に加え、腺癌の浸潤の程度、予後不良指標である微少乳頭癌の出現など、専門的かつ高度な病理診断を実施しています。このように診断を精密化することで、より正確に腫瘍の生物学的性質を把握できるようにしています。術中迅速にも対応し、新鮮検体での提出が必要な細菌学的検査や染色体検査、フローサイトメトリーなどの各種検索が適切に実施できる体制を整えています。また、EGFR遺伝子変異やALK、RET, ROS1融合遺伝子肺癌など分子標的治療やPD-L1など新規免疫療法に対するコンパニオン診断にも積極的に対応し、関連部署との連携をとり適切かつ迅速に免疫染色、FISH, ISH, 遺伝子検査を実施しています。

肺癌の発生には、環境因子と遺伝的素因との関係が複雑に関与しています。研究面では、臨床検体からの解析を中心とする癌化機構の解明、診断治療に役立つ指標の探索を行っています。具体的には、遺伝子発現およびタンパク発現解析をもちいた肺腺癌、神経内分泌性腫瘍の再分類の提案、形態像と遺伝子異常の関係、シグナル伝達系による層別化、タバコ・アスベスト・放射線などの発がんに対する役割の分子生物学的解析、肺癌の特性に関する人種差について研究を行っています。

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