新着情報

印刷

  • HOME
  • 新着情報
  • 【第28回先端研究セミナーのお知らせ「DNA損傷応答におけるクロマチン修飾のクロストーク- 抗がん剤治療応答制御と新規治療戦略を目指して-」渡邊 すぎ子 博士(九州大学先端融合医療レドックスナビ研究拠点 先端がん診断・創薬グループ)】

新着情報

【第28回先端研究セミナーのお知らせ「DNA損傷応答におけるクロマチン修飾のクロストーク- 抗がん剤治療応答制御と新規治療戦略を目指して-」渡邊 すぎ子 博士(九州大学先端融合医療レドックスナビ研究拠点 先端がん診断・創薬グループ)】

2014年09月16日

28回先端研究セミナー

 

演題:DNA損傷応答におけるクロマチン修飾のクロストーク- 抗がん剤治療応答制御と新規治療戦略を目指して-

 

演者:渡邊 すぎ子 博士(九州大学先端融合医療レドックスナビ研究拠点 先端がん診断・創薬グループ)

 

抄録:DNA損傷部クロマチンは様々な修飾を受け緊急事態に応答する。中でもDNA二本鎖切断発生時におけるユビキチン化酵素RNF8/RNF168によるユビキチン化は、53BP1BRCA1/RAP80複合体等の因子をリクルートし、適切なDNA修復に必須の役割をもつが、その詳細な制御機構は不明な点が多い。

これまでDNA損傷修復応答でのクロマチン修飾はヒストンを中心に解析が進んでいるが、今回そのアダプター因子であるMDC1が、Jumonjiファミリーに属するJMJD1C依存的に脱メチル化され、それによるRNF8との結合増強によりポリユビキチン化が促進されることが解ってきた。さらにこの修飾は、BRCA1/RAP80複合体の選択的リクルート、相同組み換え因子RAD51の核内フォーカス形成及びDNA損傷に対する細胞生存率に影響する。

 実際ヒトの乳がん組織においてJMJD1Cの異常な発現低下を認め、またBRCA1欠損によるPARP阻害剤への高感受性はJMJD1Cのノックダウンにより回復する。このような細胞応答にみられるクロマチン修飾の連携機構は抗がん剤治療抵抗性を克服する上で不可欠な情報である。

 

ReferenceNature Structural & Molecular Biology 20, 13461348 & 14251433 (2013)

 

日時:2014年10月3日(金) 15:00〜16:00

 

場所:研究所3階セミナー室A315

 

連絡先:原 英二(内線5351

 

 

*外部の研究者のご来聴を歓迎いたします。尚、本セミナーの内容は専門的であり、 医学・生物分野の研究に携わる方を対象としております。

 

 

このページのTOPへ