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【がん研セミナー (10月16日)のお知らせ 「栄養素トランスポーターの発現からみた細胞とからだの真の栄養素 」岩永 敏彦 博士 (北海道大学大学院医学研究院 解剖学分野 組織細胞学・教授)】

2018年07月31日

がん研セミナー (10月16日)のお知らせ

 

演題:栄養素トランスポーターの発現からみた細胞とからだの真の栄養素

 

演者:岩永 敏彦 博士 (北海道大学大学院医学研究院 解剖学分野 組織細胞学・教授)

 

抄録:細胞のエネルギー源といえば誰しもグルコースを思いうかべるが、ピルビン酸、乳酸、ケトン体などが需要なエネルギー源になっている場合が思いのほか多い。腸管では未消化の炭水化物(食物繊維など)は腸内細菌が行う発酵によって短鎖脂肪酸を生じるが、これは草食動物にとって最大の栄養素になっている。これらはすべてモノカルボン酸に分類され、この有機酸を輸送するmonocarboxylate transporter(MCT)がからだの随所に配置されている。ニューロンの最大の栄養素は乳酸でありアストロサイトがMCTを使ってニューロンを養っている。白筋線維が解糖系で産生した乳酸はMCTで排出し、隣の赤筋線維が別のタイプのMCTで取りこみ好気呼吸によりATPを産生する。増殖帯の細胞やがん細胞にとってもモノカルボン酸が重要であり、glucose transporter(GLUT)よりもMCTを強く発現している。原始地球では酸素が不足しており、酸素なしでエネルギーを産生するのが発酵で、その産物がモノカルボン酸である。これこそが「根源的な栄養素」であるといえないだろうか。

 

日時:2018年 10月 16日(火) 16:00〜17:00

 

場所:吉田記念講堂

 

連絡先:広田 亨(内線5251)

 

*外部の研究者のご来聴を歓迎いたします。尚、本セミナーの内容は専門的であり、医学・生物分野の研究に携わる方を対象としております。

 

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