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【がん研セミナー(8月2日)のお知らせ「膵癌上皮間葉転換におけるBACH1転写制御ネットワークの役割」五十嵐 和彦 博士(東北大学大学院医学系研究科生物化学分野・教授)】

2019年06月27日

がん研セミナー(8月2日)のお知らせ

 

演題:膵癌上皮間葉転換におけるBACH1転写制御ネットワークの役割 

 

演者:五十嵐 和彦 博士(東北大学大学院医学系研究科生物化学分野・教授)

 

抄録:転写因子研究の難しさは、その数の多さと、共存する因子への依存性にあると思われる。ヒトゲノムの1,000遺伝子以上がDNA結合性転写因子をコードし、ある一つの転写因子が他の因子や標的遺伝子クロマチン構造の影響を受け、多彩な機能を示すことも多い。転写因子を中心とする遺伝子制御ネットワーク(GRN)は極めて複雑と予想される。BACH1は、当初、グロビン遺伝子の制御因子候補として同定されたが、グロビン制御にとどまらず、鉄代謝、酸化ストレス応答、そして免疫応答と、多彩な機能を担うことが明らかになっている。さらに、マウス線維芽細胞などを用いた実験から、RASによる形質転換にも関わることが示唆されている。しかし、非コード領域の多型と膵癌患者予後との関連が示されているものの、がんにおけるBACH1遺伝子突然変異はまだ報告がなく、BACH1とヒトがんの関係は不明であった。今回、ヒト膵癌細胞株などを用いた検討から、BACH1が上皮間葉転換を促進すること、そのGRNは既知のBACH1 GRNとは全く異なることが明らかとなった。上皮間葉転換を調節するGRNの構造と機能を討論したい。

 

日時:2019年8月2日(金) 17:00〜18:00

 

場所:吉田記念講堂

 

連絡先:広田 亨(内線5251)

 

*外部の研究者のご来聴を歓迎いたします。尚、本セミナーの内容は専門的であり、医学・生物分野の研究に携わる方を対象としております。

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