研究本部

印刷

研究本部

最終更新日 : 2026年7月28日

研究本部 本部長メッセージ

大津敦
研究本部 本部長 大津敦

がん研究会は日本で最初のがん専門施設として開設され病院と研究所が一体となってがん克服に向け多数の優れた研究を展開してまいりました。2005年に有明に移転後は、研究本部内に「がん研究所」、「がん化学療法センター」、「がんプレシジョン医療研究センター(CPMセンター)」の3部門に組織され、がん克服に向けた本態解明などの基礎研究や予防研究、がん患者さんに速やかに届けるための実用化研究などを展開して先人の先生方が優れた業績を挙げてまいりました。基礎研究では新しいドライバー遺伝子・耐性遺伝子の発見や細胞老化などの発がん研究での成果に加え、実用化研究ではがん化学療法センターオリジナルの大腸がんに対する医薬品シーズを開発し病院との連携でFirst-in-human試験も開始されています。また、「がんゲノム医療中核拠点」である病院との連携によるゲノム医療・個別化医療の開発研究も多数展開され、2020年からは、研究本部・病院本部の若手研究者を中心とした「NEXT-Gankenプログラム」を開始し、さらに2025年からはがん研オリジナルの医薬品開発を目指した「シーズ開発プロジェクト」、病院との連携による臨床検体から創薬標的探索を目指した「TR/rTR研究プロジェクト」も開始して実用化研究の活性化を図っています。

一方で、昨今の検体解析技術や創薬技術の革新的進歩、AI導入などにより、がん研究環境は変革期を迎えています。先端的ゲノム・オミックス解析技術の進歩によって腫瘍組織のみならず周囲微小環境を含め生体内の複雑なメカニズムを徐々に可視化できるようになり、抗体薬物複合体(ADC)、二重鎖抗体など新しいバイオ医薬品を始めとした創薬技術の進歩による治療成績向上も多数報告されるようになりました。「がんを知り、がんを制す」は研究本部の変わらないテーマですが、昨今の革新的な進歩により知るべき情報量は飛躍的に増加し、制する方法も多様化しています。最新の情報がアップデートされた中で独創的視点での基礎研究を展開し、得られた成果をいち早く患者さんに届けられるよう、研究本部内の各部門間の連携はもとより、病院との密な連携と情報交換、国際的視点でのアカデミア機関や企業との連携を迅速に進めてまいります。関係の皆様のご指導、ご支援を心よりお願い申し上げます。

研究本部 副本部長メッセージ

藤田直也
研究本部 副本部長 藤田直也

研究本部では、ゲノム解析やゲノム構造異常解析、薬剤耐性化機構の解明、そして発がんメカニズム解析などの基礎研究で大きな業績を挙げています。また、実用化に向けた橋渡し研究では、病院本部との連携によるヒト臨床検体を用いた検証や、新たな治療薬候補品の開発や薬剤スクリーニングなどが進められています。昨今、がん研究の分野では、新たな標的遺伝子・分子の発見という基礎研究成果だけにとどまらず、標的遺伝子・分子を狙った阻害剤を用いての有用性の実証までも含めた成果が求められるようになってきており、基礎研究から医療応用を目指す橋渡し研究、さらには診療上の問題点などを基礎研究へと還元していく逆橋渡し研究が実践できるがん研究会は、求められているがんの基礎研究・臨床研究を遂行するのに最適な環境を備えた組織といえます。実際、基礎研究から応用研究にいたる幅広いがん研究を志向する大学院生などが、連携大学院制度などを活用することで多く集っています。こうした大学院生などの育成を通じて、次世代のがん研究者の輩出にも注力しております。

近年、がん研究は日進月歩で発展しており、上述の基礎から臨床応用までのがん細胞自体の検証にとどまらず、がん周囲の微小環境を含めた腫瘍組織を多面的な手法により解析し、がん本態の解明につなげる研究が重視されるようになっています。さらに、創薬モダリティーの多様化により、標的遺伝子・分子を阻害する多種多様な治療薬候補が非常に早いスピードで開発できるようになってきています。がん研究会としても、大学や国立研究開発法人などのアカデミアや企業との協業を通じ、がん克服を目指した新規治療法開発をより多様化・先鋭化していくことが必要となってきております。研究本部でも、効率的な大型研究の推進に向けて、外部連携の強化をより進めていく所存です。

がん研究会の基本理念である「がん克服をもって人類の福祉に貢献する」を旗印に、新時代のがん克服研究に今後も邁進して参りますので、皆様のご指導・ご支援をよろしくお願いいたします。

このページのTOPへ