免疫ゲノム医療研究部
最終更新日 :
2025年6月20日
免疫チェックポイント阻害剤の登場により、免疫療法はがん治療の新たな柱として確立され、薬物療法や放射線療法の効果にも、患者さん自身の免疫システムが大きく関与していることが明らかとなっています。
免疫ゲノム医療研究部では、網羅的なゲノム解析と免疫細胞解析を統合した、先進的免疫ゲノム解析を駆使して、がん患者の血液中や腫瘍組織における免疫状態を多角的かつ高解像度で解析しています。具体的には、がん関連遺伝子変異や発現プロファイル、HLAタイピング、T細胞受容体(TCR)およびB細胞受容体(BCR)のレパトア解析などを組み合わせることで、個々の患者における免疫応答の特徴を詳細に解析しています。このような包括的な解析を通して、免疫応答メカニズムの分子レベルで解明や、新たな治療標的の同定を行うとともに、ネオアンチゲンなどがん特異的抗原を標的としたワクチンやT細胞療法、抗体療法などのがん免疫療法の開発に取り組んでいます。