【がん研セミナーのお知らせ「無細胞ヒトプロテインアレイを用いたタンパク質ワイド相互作用解析技術」澤崎達也 博士(愛媛大学プロテオサイエンスセンター)】
2015年06月01日
がん研セミナーのお知らせ
演題:無細胞ヒトプロテインアレイを用いたタンパク質ワイド相互作用解析技術
演者:澤崎達也 博士(愛媛大学プロテオサイエンスセンター(PROS))
抄録:
ゲノムシークエンスやオミクス解析、大規模完全長cDNA単離技術、人工合成遺伝子技術の発展により、多種多様なビックデータがネット上で得られる時代となった。しかし、ゲノム情報やmRNA発現情報と比較し、2万種以上存在するといわれるヒトタンパク質の機能解析に関しては、ほとんど進んでいないのが現状である。タンパク質の機能情報を集積するためには、大規模に組換えタンパク質を合成し取り揃える技術や、大規模にタンパク質の生化学的解析を行える技術の開発が必要である。我々は、コムギ無細胞タンパク質合成技術の確立と、高感度な相互作用検出技術を応用することにより、ヒト完全長遺伝子を鋳型にタンパク質ワイドに合成・解析する技術の開発を行ってきた。その結果、2万種のヒト組換えタンパク質を合成する技術や、それらを対象にタンパク質や化合物などとの相互作用を数時間で解析できるタンパク質ワイドな解析技術の開発に成功した。本セミナーでは解析成果の中から、2千種類規模のヒトタンパク質を対象とした乳がん患者血清中に誘導される自己抗体解析技術と、2万種のヒトタンパク質を対象に抗がん活性を有する化合物と相互作用するタンパク質を探索・同定する技術を紹介する。
日時:2015年6月8日(月) 16:00〜17:00
場所:吉田講堂
連絡先:森 誠一 (内線5332)
*外部の研究者のご来聴を歓迎いたします。尚、本セミナーの内容は専門的であり、
医学・生物分野の研究に携わる方を対象としております。