理事長ご挨拶
最終更新日 :
2025年9月19日

1908年(明治41年)、日本初のがん専門機関として発足したがん研究会。以来100年以上にわたり、がん医療において主導的な役割を果たしてまいりました。特に研究部門と病院部門を持つ組織の特徴のもと、当会は先端の研究成果を診療に活かすことで世界のがん医療に貢献してまいりました。
高齢化社会の進展に伴いがん患者さんが増加し、今や2人に1人ががんに罹患する社会となっています。このような中、2016年に、がんプレシジョン医療研究センター、2022年には、先進がん治療開発センターを新設しました。このように当会は、がんの診断と治療をさらに進化させるため、がんの基礎的、臨床的研究を強力に進めています。その成果は、日本のがん医療向上に寄与してきたものと考えております。
また、がん研有明病院においてはがん治療における様々な変化(低侵襲手術の発展、薬物療法の進化・多様化など)に対応した取り組みを推進しております。2025年7月には4台の多孔式手術支援ロボットに加えて単孔式手術支援ロボットを導入し、9月には通院薬物治療室の整備・拡充を行います。さらに2026年3月には、より安心して治療を受けていただくために、初診から入院、退院後の生活に至るまで多職種による切れ目のない支援を行うトータルケアセンターをリニューアルし、患者さんをサポートする体制の充実とともに患者さん・ご家族の満足度の向上を目指してまいります。
私たちがん研究会は「がん克服」のために、常に歩みを進めております。これからもがん医療の要として、日々尽力してまいります。