部門紹介

ご挨拶

ゲノム研究部は、がん分子標的薬のゲノムミクス研究の推進を目的とし、2005年1月に設立されました。部長として、私、冨田章弘が着任しました。研究テーマは、1)がん微小環境選択的な分子標的治療法の研究、2)遺伝子発現解析を基盤とした分子標的治療のゲノミクス研究、の大きく2つの柱からなります。基礎と臨床との橋渡し研究を強く意識しており、がん選択的な分子標的薬の開発研究やその効果予測の診断法の開発研究を通じ、個の医療の実現に貢献したいと考えております。

私たちの究極的な目標は、がんを薬で治すことにあります。その目標を達成するための基本的なコンセプトは、効く場合と効かない場合を明確に区別して、効く薬を創る、効く薬を使うという点にあります。こうした観点から、従来の抗がん剤が効かない機序として知られているがん微小環境に着目し、効かない機序を逆に利用して効く薬を創ることを目指し、「がん微小環境選択的な分子標的治療法の研究」に取り組んでいます。一方、「遺伝子発現解析を基盤とした分子標的治療のゲノミクス研究」では、効く場合に効く薬を使うため、投与前にあらかじめ有効性を診断する、薬剤有効性診断法の開発研究に取り組んでいます。

私たちの研究室では、上記のいずれの研究も、ゲノミクスの手法を利用して進めております。将来的には膨大なゲノム情報を活用し、基礎研究と臨床研究を有機的に結びつけることによって、効果の高い薬を効率的に創るシステムへと発展させたいと考えております。

当研究部は、大学院生の受入が可能です。また共同研究も歓迎します。興味のある方は遠慮なく連絡してください。また、ご意見等ありましたら是非お寄せください。私たちは、素直な心で意見を拝聴し、熱意をもって誠実に研究に取り組んでいきたいと思っております。

部長 冨田章弘

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