がん化学療法センターについて

制がん剤情報活動(事務局)

国際がん化学療法シンポジウム(ISCC)
International Symposium on Cancer Chemotherapy

抗がん剤の開発に関する情報の収集と共有は、新薬の開発のみでなく新しい治療法の確立についても格別に重要なことである。理由は複数ある。1)基礎研究と異なり、薬剤の開発は秘密裏に進められることが多い、2)抗がん剤開発は未だ困難で、論理的に進めることが容易でなく経験が重要視される、3)ヒトゲノムの研究が進み、新薬の開発技術が日進月歩である、4)薬剤の認可・使用基準は国によって異なるが、臨床応用は国際化している、など等である。このような理由から、抗がん剤開発に関する最前線の情報に疎いと、国際的競争に遅れることになりかねない。

そもそも、がん化学療法センターは、日米2国間においてこの技術と情報の共有を意図して設立された経緯があり、抗がん剤に関する情報収集・提供活動は当センターの重要な役割の一つとなっている。歴史上、日米の情報交流に端を発したものであるが、次第にヨーロッパやアジア諸国が参加するようになり、1996年から委員会形式に組織化し「国際がん化学療法シンポジウム」と改め、毎年開催している。

このシンポジウムでは、日米欧の抗がん剤の新薬開発をテーマの中心として、その技術、開発状況、臨床開発状況などについて、熱心な討議が行われる。大学や公的研究機関の研究者に加え製薬企業の研究者が多く参加されており、例年300人近くの参加者がある。シンポジウムの立案、実施は、日米欧の研究者からなる委員会が主体になって行っているが、がん化学療法センターがその事務局を務め、企業からの寄付によって運営されている。例年は、12月初旬に開催される。

国際がん化学療法シンポジウム別ウィンドウが開きます

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