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【第33回先端研究セミナー(7月1日)のお知らせ「eIF5類似タンパク質5MPによる翻訳制御」浅野 桂 博士(カンザス州立大学生物学科 教授)】

2015年05月22日

第33回先端研究セミナー(7月1日)のお知らせ

 

演題:eIF5類似タンパク質5MPによる翻訳制御

 

演者:浅野 桂 博士(カンザス州立大学生物学科 教授)

 

抄録:翻訳を開始するには、リボソーム小サブユニットのPサイトにmRNA開始コドンと開始tRNAをしっかりと結合させる必要がある。真核生物ではこれを実現するために、mRNA、リボソームの両方に多くの開始因子が結合し、それぞれを活性化する。mRNA結合性開始因子eIF4Fの活性がeIF4E結合タンパク質によって多彩な制御を受ける事は広く知られているが、リボソームに結合し厳密な開始コドン選択をつかさどる多因子複合体(multifactor complex, MFC)がどのような制御を受けるかはあまり知られていない。ここでは、MFC形成に重要な役割を果たすeIF5を「擬態」する制御因子eIF5 mimic protein (5MP)に注目し、5MPの増産により生じる翻訳制御について報告する。5MPはヒトでは2コピーあり、そのいずれもがeIF5にかわってMFC構成因子と相互作用する。5MPの増産によりMFC形成が阻害され、上流読み取り枠(uORF)をもつATF4遺伝子の翻訳が活性化される。ATF4は癌の生育に必要な転写因子で、ATF4同様、5MPをノックダウンすると癌細胞の増殖が減少する。

 

日時:2015年7月1日(水) 16:00〜17:00

 

場所:研究所 1階セミナー室A

 

連絡先:芝 清隆

 

*外部の研究者のご来聴を歓迎いたします。尚、本セミナーの内容は専門的であり、

医学・生物分野の研究に携わる方を対象としております。

 

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