
大石智一
所属

がん化学療法センター 分子生物治療研究部 特任研究員
連絡先
〒135-8550 江東区有明3-8-31
Tel:03-3520-0111 (内線5744)
Fax:03-3570-0484
Mail:tomokazu.ohishi@jfcr.or.jp
経歴
2000年3月 鳥取大学医学部生命科学科卒業
2002年3月 静岡県立大学大学院生活健康科学研究科修士課程修了(食品栄養科学修士)
2006年3月 東京大学大学院医学系研究科医学博士課程修了(医学博士)
2006年4月〜(財)癌研究会癌化学療法センター分子生物治療研究部 嘱託研究員
(財)癌研究会癌研究所化学療法部(兼務)
研究分野
・がん分子標的治療
・テロメア動態
・ポリADP-リボシル化
・細胞分裂
所属学会・研究会
・日本癌学会
・日本がん分子標的治療学会
受賞
2009年 コールドスプリングハーバー研究所ミーティング(テロメアとテロメラーゼ)
Travel Stipend Award for Young Investigators受賞
研究テーマ
テロメアとがん
真核生物の細胞増殖能は機能的なテロメアの維持に依存しています。ほ乳類のテロメアはシェルタリンと呼ばれる蛋白質複合体を形成しており、DNAダメージ応答からの保護やテロメラーゼによるテロメアDNAの合成の制御に寄与しています。我々はシェルタリン構成因子の一つでありテロメア長の負の制御因子TRF1 (Telomere Repeat-Binding Factor 1)に着目して実験を行った結果、TRF1ががん遺伝子Aurora Aによって誘導される細胞分裂異常に必須であることを明らかにしました(Ohishi et al. Cancer Research,2010)。この結果はTRF1がテロメア長の制御を介してだけでなく細胞分裂期において役割を有し、ゲノムの不安定化、ひいてはがんの悪性形質の維持に関与しうるということを示唆しています。現在我々はTRF1の生理的な機能を明らかにすること、さらにはがんの治療への応用への検討を進めているところです。