最終更新日 :
2022年4月14日
部の紹介
実験病理部長 広田 亨
がん細胞は、細胞分裂の度に染色体数が変動する「染色体不安定性」と呼ばれる性質を有していることがあり、この性質を獲得することが、がんの生物的悪性度と相関していることが知られています。しかし、その臨床的な重要性にも拘らず、染色体不安定性の発生メカニズムは、まだよく分かっていません。正確な染色体の分配を達成するための要訣はどこにあるでしょうか?そして、がん細胞では、どのプロセスに「病巣」が潜んでいるのでしょうか? 私たちは、1)染色体の構築過程、2)染色体と微小管の結合過程、3)染色体分離のタイミングを決める過程、が鍵を握っているに違いないと考え、生化学的・顕微鏡的手法を用いて調べています。より詳細は、部運営のホームページをご覧ください。 オリジナルHPへ
研究内容
代表論文
- Uchida, KSK., Jo, M., Nagasaka, K., Takahashi, M., Shindo, N., Shibata, K., Tanaka, K., Masumoto, H., Fukagawa, T., and Hirota, T.
- Kinetochore stretching-mediated rapid silencing of the spindle-assembly checkpoint required for failsafe chromosome segregation.
Curr. Biol. 31: 1581-1591 (2021) - Shindo, N., Otsuki, M., Uchida, KSK., and Hirota, T.
- Prolonged mitosis causes separase deregulation and chromosome nondisjunction.
Cell Rep. 34: 108652 (2021) - Matsui, S., and Nozawa, R.S.
- RNA impacts formation of biomolecular condensates in the nucleus.
Biomed. Res. 42: 153-160 (2021) - Jo, M., Kusano, Y., and Hirota, T.
- Unraveling pathologies underlying chromosomal instability in cancers. Review.
Cancer Sci. 112: 2975-2983 (2021)
連絡先
広田 亨(部長)
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