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がんエピゲノムプロジェクト

最終更新日 : 2020年7月15日

部の紹介

がんエピゲノムプロジェクトは平成29年4月に発足した新しい研究室です。「がんとは何か」という、がんのバイオロジーの本質を追求することにより、がん診療に貢献しうる知見を見出すことを目標としています。当面は、がんにおけるheterogeneity(腫瘍間の多様性ならびに腫瘍内の不均一性)を特にエピゲノムの観点から正確に評価すること、その病態の分子機構と生物学的・病理学的意義を理解すること、そしてその知見を実臨床の場で活用するための方法を見いだすこと、を目標に研究を進めていきます。詳細はオリジナルホームページをご参照下さい。

 

研究内容

研究テーマ1: がんにおける多様性・複雑性を正確に理解し、それを実際の診療に役立てるための実践的方法を模索する

がんは多様性の強い疾患群であり、根底にある異常や病態が腫瘍毎に大きく異なります。また同一腫瘍内においても構成細胞の不均一性が認められ、それが治療抵抗性に関与するとも考えられています。本研究テーマでは、がんにおける腫瘍間ならびに腫瘍内不均一性の病態と本質を正確に理解し、その知見を実臨床に活用する方法を見いだすことを目的とします。当面は乳がんの多様性を、特にエピゲノムの多様性に着目し、以下の3点を目標に研究を進めていきます。

  1. 実臨床の場においてがんのエピゲノム多様性・不均一性(heterogeneity)を正確に評価する方法を確立すること
  2. 各病態の詳細な分子メカニズムと生物学的な意義を理解すること
  3. 実際の診断や治療法選択のプロセスにおいてそれらの知見を最大限に活用する方法を検討すること

研究テーマ2: がんの発生や進展の過程で生じるエピゲノム変化の意義・役割とゲノム異常との関わりを解明する

ゲノム異常ががんの根本的な原因と考えられていますが、がんではエピゲノムもまた常に大きく変化しており、何らかの役割を担っていることが想像されます。本研究テーマでは、がんの発生や進展の過程で生じる様々なエピゲノム変化の分子機構とその意義、ゲノム異常との関係性の解明を通じて、そこに共通する普遍性や脆弱性を見いだすことを目指します。各腫瘍におけるエピゲノムの役割を明らかにし、それを標的としたエピゲノム創薬へ発展させることも目指します。

 

代表論文

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連絡先

丸山玲緒(プロジェクトリーダー)
〒135-8550 東京都江東区有明3-8-31
Tel:03-3520-0111 (内線 5441)
E-mail:reo.maruyama@jfcr.or.jp

  • がん研究会の基本理念は「研究の全ては研究者のためのものではなく、患者さんのためのものである」です。「一人でも多くのがん患者さんを救うこと」それが、私が研究を続ける唯一にして最大の理由です。その手段が「がんエピゲノム」であると思っています。この理念に共感し一緒に挑戦して下さる仲間を大募集しています。ぜひご連絡下さい。

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