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【がん研セミナー(7月30日)のお知らせ「STING signaling in KRAS-driven lung cancer」北嶋 俊輔 博士(ダナファーバーがん研究所 David A. Barbie Lab)】

2019年07月01日

がん研セミナー(7月30日)

 

演題:STING signaling in KRAS-driven lung cancer

 

演者:北嶋 俊輔 博士(ダナファーバーがん研究所  David A. Barbie Lab)

 

抄録:KRAS変異型非小細胞肺がん(NSCLC)は、併発するTp53あるいはSTK11/LKB1等の遺伝子変異によって細分化され、それぞれが異なる遺伝子発現様式や治療反応性を示すことが知られています。私達はこれまでに、KRAS;LKB1変異(KL)型NSCLCにおいて、細胞質内DNAセンサーとして働くSTINGの発現が抑制されていることを明らかにしました。さらにKL型NSCLCでは、LKB1変異に伴うAutophagy不全によりミトコンドリア由来DNAの細胞質内への異常蓄積が観察されること、またSTING経路の過剰活性化はインターフェロン分泌や細胞障害性T細胞の遊走亢進を介して細胞死を誘導するため、STING経路の抑制がKL型NSCLCの増殖生存に必須であることを明らかにしました。近年KL型NSCLCは免疫原性が低く、免疫チェックポイント阻害剤に対しても治療抵抗性を示すことが報告されましたが、私達の研究成果はその分子機構の一端を示すものと考えています。本セミナーでは、これらKL型NSCLCの生物学的特性を分子基盤とした新規治療法開発に関して最新の知見を紹介させて頂きたいと思います。

 

Reference

  • Overcoming resistance to dual innate immune and MEK inhibition downstream of KRAS. Kitajima et al. Cancer Cell, 2018
  • Suppression of STING associated with LKB1 loss in KRAS-driven lung cancer.Kitajima et al. Cancer Discovery, 2019

 

日時:2019年7月30日(火) 16:00〜17:00

 

場所:吉田記念講堂

 

連絡先:八尾 良司(内線5455)

 

*外部の研究者のご来聴を歓迎いたします。尚、本セミナーの内容は専門的であり、医学・生物分野の研究に携わる方を対象としております。

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