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健診報告書に関するよくあるご質問

最終更新日 : 2023年4月12日
Q健診報告書の判定の見方を教えてください。E判定とは何ですか。

当健診センターでは全国的な予防医学の流れに合わせ、日本人間ドック学会判定ガイドラインに沿って判定をしています。特に血液・尿検査については、数値が基準値からわずかでも外れると、その逸脱の程度に従って自動でA、B、C、Dの判定が付きます。A、B、C、Dのそれぞれの判定区分については結果報告書の表紙に記載されていますので、ご参照ください。


A:異常ありません

B:基準値からのわずかな逸脱や何らかの所見があり、加齢や脱水などによる生理的または一時的な変化と考えられるもの、良性病変と断定できるもの、または病的な意味合いがなく再検査や追加の検査、経過観察が必要のない状態

C:生活習慣を見直すことで改善が見込めるため、定期的な再検査をしながら経過観察をお勧めする状態、または現時点では治療は不要だが経時的に変化する可能性があり、経過観察(再検査・追加検査)が必要なもの

D:速やかに精密検査・治療が必要な状態・所見

D1:速やかに治療が必要な状態、所見

D2:速やかに精密検査が必要な状態、所見


E判定とは、提出いただいた問診表やドック当日の問診・診察での聞き取りを元にすでにお薬の服用、注射、点眼などの治療を受けている方につきます。
治療の結果、数値が基準内であっても、また基準値から大きく逸脱している方もAやDではなく、E判定となります。

Q腹部超音波の用語について教えてください
Q.描出不良とは何ですか
超音波は、骨(石灰化)や脂肪・空気(消化管のガス)を通ると超音波は届かないため、その後ろにあるものは全く見えないか、詳細な観察ができなくなります。
甲状腺や乳房など体の表面にある部分は、超音波が届きやすく非常に鮮明な観察が可能です。一方、腹部は骨で守られている部分があり、また奥行きもあるため超音波が届きにくく、お腹の中の全臓器を詳細に観察することは出来ません。空気を含む肺や胃腸の検査が超音波検査では難しいのはこのためです。
反対に液体の貯留している部分の観察には非常に強く、胆のうやのう胞の観察には優れています。また、肝臓・腎臓・脾臓といった臓器の観察にも有効です。
Q.膵臓描出不良の場合、どうしたら良いですか
膵臓は胃の裏側の深い部分にあり、かつ大変薄い臓器のため、体型や内臓脂肪、胃腸内のガスの影響も受けやすく、非常に観察が難しい臓器です。体勢を変えて腸や腸内のガスを移動させたり、呼吸を調節するなどの工夫をしても、膵臓全体がしっかり観察できるのは半数程度です。
観察できなかった部位や、観察できた部分の所見、過去の検査所見、既往歴などを総合的に判断し、追加の検査の必要性や次回の検査時期等について、コメント欄に記載していますのでご確認ください。
Q.膵のう胞とは何ですか
膵臓の中にできる液体の溜まった袋状のものです。超音波検査の画像向上により、検診やドックの腹部超音波検査で偶然発見されることが多くなっています。急性・慢性膵炎の結果できるものや、内部にポリープのような腫瘍が出来るものなど様々な種類があり、心配のいらないものから手術を必要とするものまで、診断結果によって治療方針も全く異なります。コメント欄をご確認ください。
Q.膵管拡張とは何ですか
膵臓で作られる脂肪を分解する消化液(膵液)は、膵管を通って十二指腸に流れます。膵液の通り道である膵管が通常よりも太くなった状態を膵管拡張といいます。
飲酒・糖尿病・加齢などにより膵管全体が太くなったり、太い部分と細い部分が混在していたり、膵石や腫瘍が原因となって膵液の流れが妨げられ、上流の膵管のみが太くなる場合などがあります。
経時的な再検査(経過観察)や追加の検査が必要な場合は、コメント欄に記載してありますのでご確認ください。
Q.肝のう胞・腎のう胞とは何ですか
加齢や炎症などが原因で肝臓や腎臓の組織の一部が脱落し、その中に液体が貯留したもので、ほとんどの場合は肝・腎機能に影響しないため、特に治療の必要はありません。
大きさや性状により、まれに追加の検査や治療が必要になる場合がありますが、その際はコメント欄に記載してありますので、ご確認ください。
Q.胆のう結石・総胆管結石・肝内結石とは何ですか
胆汁は食事で摂取した脂肪分やビタミンの消化・吸収を助ける黄褐色の消化液で、肝臓で1日600〜800ml程度作られ、十二指腸に排出されます。肝臓から分泌される胆汁の成分が胆汁の通り道で結晶化し、固まったものを胆石(結石)といいます。結石が出来る場所により、胆のう結石(胆のう)、総胆管結石(肝外胆管)、肝内結石(肝内胆管)と呼ばれます。
充満結石・胆管結石・肝内結石は速やかに治療をする必要があり、無症状でも予防的な治療を検討する場合があります。コメント欄に次回の検査時期や追加検査、治療が必要かどうかの指示が記載されているため、ご確認ください。
Q.胆のうポリープとは何ですか
胆のうの中に出来る小隆起で、ほとんどはコレステロールポリープと呼ばれる良性のポリープです。コレステロールポリープかどうかは超音波検査でよく分かりますので、年1度の超音波検査での経過観察で問題ありません。
性状や大きさにより、まれに追加の検査が必要となる場合がありますが、その場合はコメント欄に記載してありますのでご確認ください。
Q.脾腫とは何ですか。
脾臓の長径が10pを超えるものを脾腫と言いますが、軽度の脾腫は病気ではなく心配ありません。脂肪肝炎や肝硬変などの慢性肝障害と関連して脾臓が腫大する場合があります。
Q上部消化管内視鏡検査(咽頭・食道・胃・十二指腸)の用語を教えてください

食道

逆流性食道炎
胃酸の逆流により、食道と胃のつなぎめ(食道胃接合部)付近にびらんを形成した状態です。食道裂孔ヘルニアなどが大きな要因と考えられています。主な症状は胸やけや呑酸、喉の違和感です。症状や炎症の程度によっては治療の適応になります。
対策として、生活習慣の改善があります。暴飲暴食・早食いを控える、脂っぽい食事、過度のアルコールを控える、食後1・2時間は横にならないなども効果的とされています。
バレット食道
食道の粘膜が胃の粘膜に置き換わった状態です。胃酸の逆流が主な原因とされています。軽度の場合は放置しても差し支えありませんが、経過観察が必要になることもあります。
食道(しょくどう)裂孔(れっこう)ヘルニア
胃の一部が食道側へと脱出した状態です。原因としては加齢や肥満、背中が曲がった方などがあります。ほとんどの場合、放置してもよい所見ですが、胃酸などが逆流して逆流性食道炎を起こしやすくなります。
ルゴール不染帯(ふせんたい)
通常ルゴールに染まる食道粘膜が染まらない状態のことを言い、組織検査によって炎症や悪性の有無を確認する場合があります。

慢性胃炎:表層性(ひょうそうせい)胃炎、疣状(ゆうじょう)胃炎
現在ピロリ菌の感染がない胃に起こりやすい軽度の胃炎で、基本的に心配ありません。
慢性胃炎:萎縮性(いしゅくせい)胃炎、化生性(かせいせい)胃炎、鳥肌(とりはだ)胃炎
主にピロリ菌の感染によって引き起こされる胃炎です。胃癌発生リスクがあり、ピロリ菌除菌治療により胃癌発生リスクの低下が期待されます。定期的な内視鏡検査が必要です。
びらん、びらん性胃炎
胃に炎症がおこっている状態です。多くが良性ですが、炎症の程度や悪性の有無を確認する為、組織検査をする場合があります。
胃潰瘍
胃酸の影響を受けて胃の粘膜に欠損が生じた状態です。ピロリ菌が原因の場合は、除菌治療により再発抑制が可能です。
ポリープ
消化管の内腔を覆う粘膜の一部が隆起したもので、多くの場合5ミリ程度までの大きさで良性です。色調やサイズによって精密検査が必要となる場合があります。
粘膜下(ねんまくか)腫瘍(しゅよう)
胃の粘膜よりも深いところに発生した病変を指し、多くは良性です。多くは経過観察ですが、大きさにより精密検査が必要になる場合があります。

十二指腸

十二指腸炎
十二指腸に炎症がおこった状態です。多くが軽度で、心配ありません。
十二指腸潰瘍
十二指腸の粘膜に欠損が生じた状態です。原因は主にピロリ菌感染で、治療が必要です。ピロリ菌除菌治療により、潰瘍の再発抑制が可能です。
Q下部消化管内視鏡検査(大腸)の用語を教えてください
ポリープ
ポリープにはいくつか種類があり、腫瘍性ポリープについては、積極的な切除が推奨されています。当ドックでは切除条件を満たしている場合、切除をして組織検査を行います。
憩室(けいしつ)
大腸の壁が部分的に弱くなり、外側へくぼんだ状態です。多くが治療の必要がありませんが、まれに出血や発熱や腹痛を伴う憩室炎を起こすことがあります。
内痔核(ないじかく)
内痔核とは、肛門の内側に静脈瘤ができる、いぼ痔のことをさします。痛みや持続する出血などの症状がなければ心配ありません。
Q婦人科検査のHPV(ヒトパピローマウイルス)とは何ですか

皮膚や粘膜に感染するウイルスで、100種類以上のタイプがあります。このうちの約15種類は子宮頸がん(しきゅうけいがん)の原因となることが多いため、発がん性HPVと呼ばれています。中でも、HPV 16型とHPV 18型と呼ばれる2種類は、子宮頸がんを発症している20〜30代の女性の約70〜80%から見つかっています。性交渉によってHPVに感染するため、女性の8割がHPVへの感染歴があると言われています。
定期的な子宮頸がん検診を受けていれば、がんになる前の状態(前がん病変)を発見し、治療することが可能です。

Q脳ドックの用語について教えてください
ABIとは
頸動脈につまりや治療を要する狭窄がないかを見る検査です。
大脳白質病変とはなんですか
加齢による変化で、異常ではありません。
血圧脈波とはなんですか
全身の動脈の動脈硬化の程度のことです。