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【ニュースリリース】がん研究会 がん化学療法センター基礎研究部 高木聡研究員が、 第6回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞を受賞

2023年08月24日

公益財団法人がん研究会がん化学療法センター基礎研究部の高木聡研究員は2023年8月23日、「第6回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞」を受賞しました。
本受賞は、約40年間も有効な新薬が承認されていない骨肉腫について、肺転移機構を解明し、新たな治療標的を見出したことが評価されたもので、本研究成果は骨肉腫に対する新たな治療薬開発への応用が期待されます。
受賞概要や同日総理大臣官邸にて行われた表彰式の様子は下記の通りです。

【受賞者】
高木聡(がん研究会 がん化学療法センター 基礎研究部 研究員)

【受賞対象の研究内容】
「脂質メディエータ受容体を標的とした骨肉腫の増殖・転移を阻害する新治療法の開発」

【功績】
約40年間も新薬が承認されていない骨肉腫について、肺転移機構を解明し、骨肉腫の増殖や転移を阻害するための治療標的を見出した。独自のモダリティ開発も進めるなど、治療薬開発への応用が期待される。

【受賞コメント】
小児や若年者のがんである骨肉腫の治療薬開発に向けた私たちの研究をご評価いただき、大変光栄に存じます。骨肉腫は肺転移を生じやすい性質を持つがんですが、希少がんであるため基礎研究が進んでおらず、どのような機序で肺転移するのかといった基本原理の理解も不十分でした。受賞対象の研究成果から、骨肉腫の肺転移機序の一端が明らかになりましたが、さらに研究を進めることで、骨肉腫に特徴的な治療標的についても新たな知見が得られてきています。私たちの研究成果が将来社会に還元され、骨肉腫を患った子供たちが笑顔を取り戻すことができることを願っています。最後に、研究にご協力いただきました患者さんやそのご家族、共同研究者の皆さんに心より感謝を申し上げます。

【表彰式の様子写真】



【概要】
・骨肉腫の転移機構を解明し、活性化された血小板から産生・放出されるリゾホスファチジン酸(LPA)がLPA受容体(LPAR1)を高発現する骨肉腫の浸潤能を亢進することを突き止めた。
・LPAR1を標的とした創薬がグローバル製薬企業で臨床開発されており、ドラッグリポジショニングとしての実用化が期待できる。
・骨肉腫を対象とした新規LPAR1アンタゴニスト治療薬の開発が期待できる。
・LPAR1は骨肉腫以外に脳腫瘍で発現亢進しており、治療薬の適応拡大も期待される。
【日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞とは】
日本のみならず世界の発展に向けて、医療分野の研究開発の推進に多大な貢献をした事例に関して、功績を称えることにより、国民の関心と理解を深めるとともに、研究者等のインセンティブを高めることを目的として、平成29年度より行われており、今年度は6回目。日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞は、若手研究者等を奨励する観点から顕著な功績があったと認められる事例。

【関連情報】
第6回日本医療研究開発大賞受賞者の決定について (首相官邸ウェブサイト)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/pdf/kaihatsu_taishou_6.pdf

令和5年8月23日 日本医療研究開発大賞表彰式 総理の一日 (首相官邸ウェブサイト)
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202308/23iryo_hyosho.html

第6回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞について
 (日本医療研究開発機構ウェブサイト)
https://www.amed.go.jp/news/release_20230822.html

日本医療研究開発大賞(内閣府HP)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/suisin/amed/dai6/index.html

首相官邸にて、第6回日本医療研究開発大賞表彰式が開催されました(日本医療研究開発機構(AMED))
https://www.amed.go.jp/news/event/20230824_iryoutaisho-jyusyou.html
以上

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