【がん研セミナー(2月22日)のお知らせ「がんの起源と体細胞モザイク」小川 誠司 博士(京都大学大学院医学研究科腫瘍生物学講座・教授)】
2024年02月06日
がん研セミナー(2月22日)のお知らせ
演題:がんの起源と体細胞モザイク
演者:小川 誠司 博士(京都大学大学院医学研究科腫瘍生物学講座・教授)
抄録:がんはその起源となる細胞とその子孫の細胞が次々に変異を獲得して、クローン選択をうけた遺伝学的に多様な集団が引き起こす疾患である。近年、シーケンス技術の格段の進展によって、主要ながんについては、このような選択に関わると考えられる遺伝子変異の網羅的な同定が進んだが、このような一群の変異がどのようにして正常細胞で獲得される初期発がん過程についてはなお、多くが不明です。一方、近年、一見正常に見える組織において、しばしばがん関連遺伝子の変異をともなったクローンの拡大が認められることが相次いで報告されている。このような、いわゆる「体細胞モザイク」は、しばしばがんと共通のドライバー変異によって形成されており、発がんとの関連で注目を集めている。本講演では、代表的な組織・臓器における体細胞モザイクについて紹介し、このような体細胞モザイクが、いつ、どのような付加的な遺伝子変異をどのような順番で獲得して発がんに至るかについて、乳がんを例にあげて紹介するとともに、がんの初期過程と進化のメカニズムについて議論したい。
日時:2024年2月22日(木) 16:00〜17:00
場所:吉田記念講堂
演題:がんの起源と体細胞モザイク
演者:小川 誠司 博士(京都大学大学院医学研究科腫瘍生物学講座・教授)
抄録:がんはその起源となる細胞とその子孫の細胞が次々に変異を獲得して、クローン選択をうけた遺伝学的に多様な集団が引き起こす疾患である。近年、シーケンス技術の格段の進展によって、主要ながんについては、このような選択に関わると考えられる遺伝子変異の網羅的な同定が進んだが、このような一群の変異がどのようにして正常細胞で獲得される初期発がん過程についてはなお、多くが不明です。一方、近年、一見正常に見える組織において、しばしばがん関連遺伝子の変異をともなったクローンの拡大が認められることが相次いで報告されている。このような、いわゆる「体細胞モザイク」は、しばしばがんと共通のドライバー変異によって形成されており、発がんとの関連で注目を集めている。本講演では、代表的な組織・臓器における体細胞モザイクについて紹介し、このような体細胞モザイクが、いつ、どのような付加的な遺伝子変異をどのような順番で獲得して発がんに至るかについて、乳がんを例にあげて紹介するとともに、がんの初期過程と進化のメカニズムについて議論したい。
日時:2024年2月22日(木) 16:00〜17:00
場所:吉田記念講堂