がん研セミナー(1月19日)のお知らせ
2025年10月29日
演題:Challenge cancer, Challenge the world, Challenge myself
リキッドバイオプシーでがんを克服できるのか
演者:中村 能章 博士
(Royal Society Wolfson Visiting Fellow
Department of Oncology, University of Oxford)
抄録:
リキッドバイオプシーはがん診療の様々な局面で応用され始めている。がんゲノム医療の領域ではがん遺伝子パネル検査として保険診療下で使用されている。我々のSCRUM-Japan MONSTAR-SCREENやGOZILAでは、がん種横断的なリキッドバイオプシーによるがん遺伝子パネル検査の有用性を評価してきた。外科手術を受けた患者においては、molecular residual disease(MRD)をリキッドバイオプシーで検出することが可能となっている。CIRCULATE-Japanは、世界最大規模の大腸がんMRD研究として、エビデンスを創出してきた。最後に、リキッドバイオプシーはがん早期発見のフロンティアを開拓しようとしている。近年のリキッドバイオプシーの技術革新により、1回の検査で複数のがんを発見するmulti early cancer detection(MCED)が主流となりつつある。MCEDの結果を基にどのような治療介入ができるかが、未来の医療の論点となるだろう。今回はこれまでの国立がん研究センター東病院、そして現在のオックスフォード大学における、リキッドバイオプシーへの取り組みについて紹介する。
日 時:2026年 1月 19日(月) 16:00〜17:00
場 所:吉田記念講堂









