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【ニュースリリース】中村祐輔 がん研究会 がんプレシジョン医療研究センター所長が2021年度の文化功労者に選出されました

2021年10月28日

 公益財団法人がん研究会(東京都江東区、理事長:浅野敏雄)は、がんプレシジョン医療研究センター所長の中村祐輔が、2021年度(令和3年度)の文化功労者に選出されましたことを、ここにお知らせいたします。
 中村は、長年にわたり遺伝子・ゲノム解析に基づく疾患の原因遺伝子研究に従事し、個々の患者の遺伝的差異や多様性に基づく「個別化(オーダーメイド)医療」の実現を推進してまいりました。
 中村は次のように述べています。
「大変名誉ある賞をいただき、これまで私の研究を支えていただいた患者さん、研究室に在籍していた皆様、共同研究していた研究者の皆様、そして、研究を支援していただきました省庁、特に文部科学省に感謝申し上げます。さらに、私に貴重な機会を与えていただいた故レイ・ホワイト教授に改めて謝意を伝えたいと思います。今後も、患者さんの役に立つ研究に努めて精進いたす所存です。」


氏名:中村 祐輔(なかむら・ゆうすけ)
所属・役職:公益財団法人がん研究会 がんプレシジョン医療研究センター 所長

略歴:
 1952年大阪府生まれ、68歳。1977年大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部第2外科(神前五郎教授)および分子遺伝学教室(松原謙一教授)から、1984年米ユタ大学ハワード・ヒューズ医学研究所研究員(レイ・ホワイト教授)を経て、1987年ユタ大学人類遺伝学助教授に就任。1989年に帰国後、癌研究会癌研究所生化学部長として、ユタ大学留学中に発見した遺伝子の反復配列VNTRを遺伝子多型マーカーとして活用し、家族性大腸腺腫症(FAP)の原因遺伝子として、がん抑制遺伝子APC遺伝子の単離・同定に世界で初めて成功した。
 1994年東京大学医科学研究所教授、1995年同研究所ヒトゲノム解析センター長。2005年理化学研究所ゲノム医科学研究センター長(併任)。ゲノム情報に基づいて個々の患者に最適な治療を提供する”オーダーメイド医療(現在”プレシジョン医療“として広く広まっている)を初めて提唱した。2000年-2005年ミレニアムゲノムプロジェクトの遺伝子多型関連プロジェクトリーダーを務めながら、2003年-2007年には国際ハップマッププロジェクトに日本のリーダーとして加わり、参加6か国7センター中で最大の24%のデータ創出に貢献した。2003-2011年、文部科学省の「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」のプロジェクトリーダーとして、合計約20万人(30万症例)と、当時では世界最大規模のバイオバンクジャパンを構築し、それを用いて世界で始めてゲノムワイド関連解析を実施し、ヒトを各種疾患に罹りやすくする原因遺伝子を数多く同定するとともに、各種薬剤の応答性に関連する多くの遺伝子多型の同定に成功するなど、数多くの世界的成果を挙げた。
 2011年から内閣官房参与・内閣官房医療イノベーション室長を務めた後、2012年からシカゴ大学医学部腫瘍内科教授、兼、個別化医療センター・副センター長を務め、がん個別化医療の実現に貢献し、2018年より現職(公益財団法人がん研究会がんプレシジョン医療研究センター所長)に就任。現在も、個々の患者のがんゲノム情報に基づいたがん免疫療法の実用化を目指した研究を牽引している。
 また、2018年より内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム」のプログラムディレクターに就任している。

東京大学名誉教授、シカゴ大学名誉教授。1996年武田医学賞、2000年慶應医学賞、2003年紫綬褒章、2020年クライベイト引用栄誉賞などを受賞。

以上

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