印刷

  • HOME
  • 院内がん登録
医療安全体制の監査について

最終更新日 : 2024年3月28日

院内がん登録について

院内がん登録は、病院でがんの診断・治療等を受けた全ての患者さんにおいて、がんの種類(部位・組織型)・病期・受診経緯・治療内容・予後等の情報を登録する仕組みです。

当院は都道府県がん診療連携拠点病院に指定されており、「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」により、院内がん登録の実施が義務付けられ、院内がん登録集計結果を国立がん研究センターに提供しています。当院におけるがん診療を把握し、特徴や問題点を明らかにする事で、がん診療の質の向上とがん患者さんへの的確な情報提供および国のがん対策に役立てられています。

院内がん登録について〜がん医療向上のために〜

https://ganjoho.jp/public/institution/registry/hospital.html

全国がん登録について

全国がん登録は、日本でがんと診断されたすべての人のデータを、国で1つにまとめて集計・分析・管理する新しい仕組みです。2016年1月より「がん登録等の推進に関する法律」の施行に伴い開始され、すべての病院と一部の診療所において、患者さんのがんに関する情報を都道府県知事に届け出ることが義務付けられました。

収集されたデータは国や都道府県のがん対策、がん検診や治療の体制づくり、がん研究などに役立てられ、がんになる人を減らしたり、がんから治る人を増やしたり、あるいはがんになっても長生きして苦痛の少ない生活を過ごせる社会を実現する一助となります。

より詳細な情報は下記に掲載されていますので、そちらもご覧ください。

全国がん登録(国立がん研究センターがん情報サービス)

がん登録における個人情報の取り扱いについて

登録された情報につきましては、国で定められている「がん登録等の推進に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」、当院における「個人情報の取り扱いについて」を遵守しプライバシーや権利が侵害されることのないよう適正かつ厳重に管理しています。

登録により収集した情報は以下の目的において利用しています。

  • 全国がん登録を目的とする情報提供
  • 院内がん登録全国集計を目的とする情報提供
  • 予後調査・生存率の集計および分析
  • 予後調査のための市区町村への戸籍、住民票による照会
  • 研究、教育のための資料提供
  • 統計等の作成およびその二次利用

上記の利用目的にご同意しがたいものがある場合は、その旨をお申し出ください。その場合でも診療に関しての不利益は一切生じることはございません。ただし、がん登録に関しましてはがん登録等の推進に関する法律により、登録が義務化されているため、患者さん本人の登録・情報提供の拒否はお受けいたしかねますのでご了承ください。お申し出がないものについては同意いただけたものとして取り扱わせていただきます。

院内がん登録集計表 2022年症例

登録数の年次推移(2013年〜2022年) ※当院にて診断、治療を実施した症例(症例区分80を除く)

当院の特色として女性患者が多い(男女比:0.8 vs 1.0)

集計登録件数は10年間で約17.5%増加し、新型コロナウイルス感染症の影響で登録件数が減少していた2020年より回復しつつある。

診断年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
登録件数 7,313 7,253 7,916 7,842 8,085 8,297 8,521 7,156 7,902 8,594
男性 3,554 3,520 3,856 3,644 3,760 3,952 3,835 3,303 3,504 3,950
女性 3,759 3,733 4,060 4,198 4,325 4,345 4,686 3,853 4,398 4,644

年齢階級別男女別登録件数 

男性患者は加齢とともに徐々に増え、高齢層でピークを迎える。

女性患者は中年層、高齢層と2つのピークがある

 

年齢 0-19 20-24 25-29 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65-69 70-74 75-79 80-84 85-89 90歳-
男性 (1-3) 12 24 28 39 82 155 252 352 449 607 836 616 349 125 21
女性 9 9 63 110 193 336 527 585 531 502 495 557 409 208 89 21

部位別登録件数

乳癌、大腸癌、胃癌患者が特に多く、当院の患者の約4割占める(乳癌16%、大腸癌12%、胃癌11%)

 

症例区分

がんの診断および初回治療を、どの施設で開始・実施したかを判断する項目。

診断のみ 自施設で診断後、他施設へ紹介した場合
自施設診断・自施設初回治療開始 自施設で診断し、自施設で初回治療を開始した場合
他施設診断・自施設初回治療開始 他施設で診断された後、自施設で初回治療を開始した場合
他施設診断・自施設初回治療継続 他施設で診断された後、他施設で初回治療が開始され、その後、自施設で初回治療を継続した場合
初回治療終了後 他施設で初回治療終了後に自施設を受診した場合

来院経路

がんの診断・治療のためにどのような経路により当院を受診されたかを把握する項目。

自主的受診 他施設からの紹介ではなく、自主的に自施設を選択して受診した場合
他施設からの紹介 他施設からの紹介で自施設を受診した場合
他疾患経過観察中 自施設(自施設の検診部門を含む)で他の疾患による経過観察中にがんと診断、疑われた場合

発見経緯

がんが診断される発端となった状況を把握するための項目。

がん検診・健康診断・人間ドック 市区町村がおこなう「がん検診」や老人健康診断や健康診断、人間ドックの結果により医療機関を受診した場合
他疾患経過観察中の偶然発見 他の疾患で経過観察中におこなわれた検査等により偶然発見された場合
その他(症状受診含む) 自覚症状があり医療機関を受診した等、上記に当てはまらない場合
不明 発見にいたる発端が不明の場合

診断時住所内訳(東京都)

がんの診断・治療をした方のうち、東京都在住の方を医療圏別に分けて集計した。

区中央部 千代田区・中央区・港区・文京区・台東区
区南部 大田区・品川区
区西南部 世田谷区・渋谷区・目黒区
区西部 杉並区・新宿区・中野区
区東部 墨田区・江東区・江戸川区
区北西部 練馬区・北区・板橋区・豊島区
区東北部 葛飾区・荒川区・足立区
西多摩 羽村市・福生市・青梅市・あきる野市・日の出町・瑞穂町・檜原村・奥多摩町
南多摩 町田市・八王子市・稲城市・多摩市・日野市
北多摩西部 国立市・国分寺市・東大和市・立川市・昭島市・武蔵村山市
北多摩南部 三鷹市・調布市・府中市・小金井市・狛江市・武蔵野市
北多摩北部 小平市・東村山市・東久留米市・西東京市・清瀬市
島しょ部 大島町・利島村・新島村・神津島村・三宅村・御蔵島村・八丈町・青ヶ島村・小笠原村

診断時住所内訳(全体)

がんの診断・治療をした方を住所別に分けて集計した。

外国 中国・シンガポール・ミャンマー・オランダ・アメリカ・ベトナムなど

部位別 治療前ステージ(UICC8版) ※当院にて治療を開始した症例(症例区分20、30)

院内がん登録集計2020年症例

院内がん登録集計2021年症例 

出典 国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録全国集計」