〜もっと患者さんのために〜 新たに単孔式ロボットを導入 手術支援ロボットが5台体制に

単孔式ロボット実施診療科
  • 胃外科
  • 大腸外科
  • 婦人科
  • 泌尿器科
  • 頭頸科
単孔式ロボット(ダビンチSP)

手術支援ロボット
「ダビンチSP」を導入

2025年7月、当院では、これまでの手術支援ロボットとは構造が大きく異なる「ダビンチSPサージカルシステム(ダビンチSP)」を、5台目の手術支援ロボットとして導入しました。
これにより当院は、ダビンチシリーズ5台体制で、ロボット支援下手術を行うことになりました。

当院における
ロボット支援下手術

当院では、2014年に泌尿器科でロボット支援下手術を初導入し、2018年には大腸外科でも導入、ロボットは「ダビンチXi」2台体制となりました。
その後、2021年には3台、2022年には4台へと順次増設してまいりました。
手術件数も年々増加し、2023年には年間1,000件を初めて超え、2024年には8診療科(食道外科、胃外科、肝胆膵外科、大腸外科、婦人科、泌尿器科、呼吸器外科、頭頸部外科)で計1,104件のロボット支援下手術を実施しました。

そしてこのたび、「ダビンチSP」の導入により、当院での手術支援ロボットは計5台体制となりました。これにより、より多くの患者さんにロボット支援下手術を提供できるだけでなく、ダビンチSPの特性を活かした新たな術式の展開も可能になります。

すなわち、これまで以上に患者さん一人ひとりのニーズや疾患の特性に応じた、より高度で柔軟な手術の提供が実現できると考えています。

ダビンチSPの特徴

ダビンチSP
ダビンチXi
アーム
1本(単孔式)
1か所の切開創から3本の器具と
1本のカメラが操作可能
4本(多孔式)
1か所の切開創から1本の器具
(もしくはカメラ)の操作が可能
切開創
最小1か所 4か所
ダビンチSP
アーム
1本(単孔式)
1か所の切開創から3本の器具と
1本のカメラが操作可能
切開創
最小1か所
ダビンチXi
アーム
4本(多孔式)
1か所の切開創から1本の器具
(もしくはカメラ)の操作が可能
切開創
4か所
ダビンチは、内視鏡手術を支援するロボットシステムです。
患者さんの体に開けた小さな創(きず)から、専用の内視鏡や鉗子(かんし)を挿入し、ロボットに接続します。

執刀医は「コンソール」と呼ばれる操作機器を用いて、患者さんから少し離れた場所からロボットを操作し、手術を行います。ロボットは人の手のような手ぶれがなく、非常に精密で正確な手術を可能にします。
従来の「ダビンチXi」では4本のアームがあり、それぞれにカメラや鉗子を接続し、4つの創に挿入されたポートを通じて体内にアクセスして、手術を行っていました。

一方、「ダビンチSP(Single Port:シングルポート)」では、1本のアームに内視鏡と3本の鉗子を接続し、これらすべてを1つのカニューラから体内に挿入することが可能です。
そのため、わずか1か所の創だけで、従来と同様の手術を行うこともでき、さらなる低侵襲手術を実現します。

紹介動画

 

今後の導入予定

現在、ダビンチSPの本格的な稼働に向けて、各診療科で準備を進めております。
各診療科におけるダビンチSPによる手術の対象疾患や、そのメリットについては、
随時、各診療科の専用サイトにてお知らせいたします。