ロボット支援下手術
大腸がんに対する“ロボット手術”を写真や動画で解説いたします
ロボット手術は、開腹手術や腹腔鏡手術の欠点を補い、精密な手術ができるとして期待されています。2018年に「直腸切除・切断術」が、2022年に「結腸悪性腫瘍手術」が保険適用となり、全ての大腸がんの患者さんに保険適用が拡大されました。当院では、2022年9月よりロボット4台体制で手術を行っています。
動画1 ロボット手術のご案内
ロボット手術の方法
ペイシェントカートとよばれるロボット本体に、カメラと鉗子(かんし)を取り付け、8mmの小さな創からそれらをお腹に挿入して手術を行います。術者は、サージョンコンソールに座り、遠隔操作でロボット本体を動かします
ロボット手術の特徴
3DHD(三次元高解像度)画像を約10倍に拡大したカメラ(腹腔鏡)を使用することで、手術部位の細かな解剖まで分かりやすくなりました。
ロボットの鉗子は、人間の手以上によく曲がり(多関節機能)、手ぶれしない鉗子を使用するため、正確で繊細な手術が行えます。
実際の手術は動画2を参照してください。
動画2 ロボット手術の実際 (病院紹介動画「がんを治療する1」のうち1分21秒〜2分10秒を参照)
動画3 ロボット手術紹介動画(ダビンチ)
ロボット手術の歴史
ダビンチは1990年代に米国で開発され、2009年に日本で薬事承認されました。2024年1月の時点で、日本では700台以上(世界第2位の保有台数)、世界では約9,100台が導入されています。また、2023年の1年間で、世界では約220万人の方がダビンチ手術を受けました。
診療実績
2018年5月から2023年12月までに、745人の患者さんが当院でロボット支援下結腸または直腸手術を受けました。また、2023年1月から12月までの1年間に1025人の方が当院でロボット手術を受けました(大腸外科以外の科を含む)。
文責:大腸外科 山口智弘
手術見学および手術指導(医療関係者の方へ)
ダビンチ手術を行うためには、製造販売元である米国インテュイティブサージカル社のトレーニングコースを受けることが、日本内視鏡外科学会の指針で条件とされています。トレーニングコースでは、同社から認定を受けた医師の手術見学が必須です。消化器センター大腸外科の山口智弘医師(日本ロボット外科学会専門医、Robo-Doc Pilot 国際B級・日本内視鏡外科学会 ロボット支援手術認定プロクター)は、その認定を受けており、随時他施設からの手術症例見学を受け付けております。また、手術指導に伺うことも可能です。
<本件に関する医師・医療機関からのお問い合わせ先>
公益財団法人 がん研究会有明病院 総務課宛 (FaxもしくはEmailでお送りください)
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