がんに関する情報
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ロボット手術

最終更新日 : 2025年2月21日

大腸がんに対する“ロボット手術”を写真や動画で解説します

ロボット手術は、開腹手術や腹腔鏡手術の欠点を補い、精密な手術ができるとして期待されています。2018年に「直腸切除・切断術」が、2022年に「結腸悪性腫瘍手術」が保険適用となり、全ての大腸がんの患者さんに保険適用が拡大されました。当院では、2022年9月よりロボット4台体制で手術を行っています。

動画1 ロボット手術のご案内

ロボット手術の方法

「ペイシェントカート」とよばれるロボット本体に、カメラと鉗子(かんし:手術用の細かい器具)を取り付けます。これらを8mmの小さな傷からお腹に挿入し、手術を行います。手術を行う医師(術者)は、「サージョンコンソール」と呼ばれる操作席に座り、遠隔操作でロボットを動かして手術を行います。

ロボット手術の特徴

  • より鮮明な視野
    3DHD(三次元高解像度)のカメラ(腹腔鏡)を使用し、手術部位を約10倍に拡大します。これにより、細かな組織まで鮮明に確認しながら手術を進めることができます。
  • 高い操作性と精密な動き
    ロボットの鉗子は、人間の手以上に自由に動かせる多関節機能を持ち、細かい動きにも対応できます。また、手ぶれを補正する機能があるため、より正確で繊細な手術が可能になります。
先端がよく曲がり手ぶれしない鉗子(執刀医は3D画像を見ながら操作します)

実際の手術の様子は動画2をご覧ください。

動画2 ロボット手術の実際 (病院紹介動画「がんを治療する1」のうち1分21秒〜2分10秒を参照)

動画3 ロボット手術紹介動画(ダビンチ)

ロボット手術の歴史

ロボット手術に用いられる「ダビンチ」は、1990年代にアメリカで開発され、2009年に日本で薬事承認されました。

  • 2024年9月時点の導入台数
    日本国内:750台以上(世界第2位の保有台数
    世界全体:約9,400台以上
  • 手術実績(2023年1年間)
    世界:約220万人がダビンチ手術を受けました

診療実績

当院では、2018年5月から2024年12月までに約970人の患者さんが大腸外科でロボット手術を受けました。また、2024年の1年間だけで、当院では1,104人がロボット手術を受けています(大腸外科以外の診療科を含む)。

文責:大腸外科 山口智弘

【医療関係者向け】手術見学および手術指導

ダビンチ手術を行うには、インテュイティブサージカル社のトレーニングコースを受講し、日本内視鏡外科学会の指針に沿った条件を満たす必要があります。当院の大腸外科・山口智弘医師(日本ロボット外科学会専門医、Robo-Doc Pilot 国際B級日本内視鏡外科学会 ロボット支援手術認定プロクター)は、インテュイティブサージカル社より手術見学の認定を受けており、手術見学や手術指導に対応可能です。
ご希望の方は下記までお問い合わせください。

<本件に関する医師・医療機関からのお問い合わせ先>

公益財団法人 がん研究会有明病院 総務課宛 (FaxもしくはEmailでお送りください)

〒135-8550 東京都江東区有明3-8-31

Fax:03-3520-0141 Email: soumuka@jfcr.or.jp

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