印刷

医療関係者の方へ
医療関係者の方へ

フェロー(新専門医制度での専門研修)

最終更新日 : 2024年5月31日

フェロー(新専門医制度での専門研修)

新専門医制度におけるサブスペシャリティ領域の専門研修(卒後6年目以降)については、2022年度より「フェロー制度」を開始し、積極的に募集しています。
各診療科に「医員」として所属して専門研修を受けることも可能ですが、複数診療科にまたがる「腫瘍内科専門研修」については、「腫瘍内科フェロー」としての採用を行っています。

 腫瘍内科フェロー募集中!
オンコロジーの未来を切り拓く、やる気のある人材を求めています!

新専門医制度において、内科専門医取得後のサブスペシャルティ領域の一つとして、腫瘍内科領域があります。腫瘍内科専門医を目指す場合、初期臨床研修(2年間)と内科専門研修(3年間)を終えたあとに、腫瘍内科専門研修を開始していただく形になります。当院では、6年目以降で、腫瘍内科専門研修を希望される方に、高度で包括的な研修カリキュラムを用意しています。がん専門病院で実力をつけ、真の腫瘍内科医として、目の前の患者さんの役に立ちたい、あるいは、世界に羽ばたきたい、という方は、是非、ご応募ください。

がん研有明病院腫瘍内科フェロー制度の概要

2年間の研修期間で、腫瘍内科医としての基本知識・技能を習得し、腫瘍内科専門医取得を目指していただきます。2年間の研修後、当院に残って腫瘍内科医として活躍する道もありますし、腫瘍内科医を必要とする全国の病院で働くことも可能です。研修後のキャリアについても、責任を持ってサポートいたします。

腫瘍内科専門医取得のために必須の診療科をローテーションする必要がありますが、ご本人のご希望に応じて、臨機応変にコース設定が可能です。特定の診療科を中心にローテーションし、専門性の高い研修を受けられる「先端医療開発科重点コース」「緩和ケア重点コース」「呼吸器重点コース」「消化管重点コース」「肝・胆・膵重点コース」「乳腺重点コース」「血液重点コース」等も設定しています。

また、研修期間中や後に、研究所での研究に携わったり、連携大学院での学位取得を目指したりすることも可能です。

がん研有明病院腫瘍内科フェロー制度のビジョン

当院で研修をすれば他のどこよりも力がつく
充実した研修システムを構築し、
世界の第一線で活躍する
「がん研卒」の腫瘍内科医を育成する

応募資格

  • 次年度が卒後6年目以降になる者
  • 新専門医制度における内科専門研修を修了した者あるいは修了見込みの者
  • 新専門医制度における腫瘍内科専門医(従来のがん薬物療法専門医)の取得を目指す者

募集人数

5名程度

応募期間

2025年度の応募締め切り 2024年9月30日(月)
※ 但し、期限を過ぎても応募を受け付けられる場合があります。ご希望の方は一度お問い合わせください

応募方法

詳細は、がん研究会人事部教育研修課(kyouikukenshu@jfcr.or.jp)までお問い合わせ下さい。

選考方法

選考方法については別途お知らせいたします。

研修期間

原則2年間

処遇等

募集要項

  • 当会指定履歴書はこちら 履歴書

問い合わせ先

がん研究会 人事部 教育・研修課

メールアドレス: kyouikukenshu@jfcr.or.jp

メンター制度について

腫瘍内科フェロー制度では2年間の研修期間中、フェロー1人につき、当院スタッフからメンター1人を指名します。研修に関すること、専門医取得に関すること、診療以外のこと、今後のキャリアのことなど、メンターが幅広くフェローの相談役となります。

フェロー企画について

<海外学会速報会>
米国臨床腫瘍学会(ASCO)や欧州臨床腫瘍学会(ESMO)の注目演題を選定し、フェローが演題の背景・方法・結果・結論を論理立てて解説し、演題に対する私見および将来の展望を述べるという企画を実施しております。フェローが世界の最前線の臨床試験の理解を深めると同時に、演者の立場を経験することを目的にしています。

<定期講演会>
フェローを含む若手医師向けの定期講演会を開催しています。院内外の講師に、最先端の情報や、自身のキャリアパスやビジョンなどについて語っていただきます。

臨床教育研修センター長からのメッセージ

  • 腫瘍内科の未来を創るのは君だ!

臨床教育研修センター長 高野 利実

高野先生

2020年にがん研有明病院乳腺内科に赴任し、2021年に臨床教育研修センター長兼務となり、当院における教育と人材育成に取り組んでいる高野利実です。

当院赴任前は、虎の門病院臨床腫瘍科に10年間在籍し、腫瘍内科医育成に力を入れてきました。また、日本臨床腫瘍学会では、専門医部会長として、「医学生・研修医のための腫瘍内科セミナー」を企画するなど、日本全体での腫瘍内科医育成に携わっています。「真の腫瘍内科の育成」は、私自身のライフワークと考えています。

新専門医制度がスタートし、腫瘍内科は、内科サブスペシャルティ領域の一つとして位置付けられたものの、今なお制度構築で混乱が続いている状況で、不安を感じている方も多いと思いますが、制度上の問題は、私たちが解決しますのでご安心ください。

全国にがんの患者さんは増え続けていて、腫瘍内科医を必要としています。制度がどんなに揺れようとも、腫瘍内科医の必要性が揺らぐことはなく、腫瘍内科医を志す人材が路頭に迷うようなことはありません。これから、多くの皆さんが、腫瘍内科医として羽ばたき、患者さんの幸せを支えてくれることを願っています。

現在、日本臨床腫瘍学会が中心となり、全国の施設が、がん専門病院、大学病院、一般病院といった垣根を越えて密接に連携し、力を合わせて腫瘍内科医を育てていく体制を整えています。

あと必要なのは、やる気のある若い力です。「腫瘍内科医を目指したいけど、まわりに腫瘍内科医はあまりいなくて、将来の就職先が心配」という声も聞きますが、そんなことはありません。腫瘍内科医の需要は今後ますます高まっていて、そのポストも増え続けていますし、皆さんの将来のキャリア形成については、私たちが責任を持ってサポートします。

がん研有明病院は、日本の腫瘍内科医育成において中心的役割を果たしていきます。有明を、優秀な人材が行き交うプラットフォームにしたいと考えています。けっして、有明に人を囲い込むつもりはなく、有明で学んだあとは、世界に羽ばたいて活躍してほしいと願っています。もちろん、有明で世界的活躍をするというのもありです。

是非、腫瘍内科フェローとして有明にお越しいただき、一緒に、腫瘍内科の未来を創っていきましょう!

指導医からのメッセージ

がん早期臨床開発部 部長 古川孝広 

我々腫瘍内科では、各専門領域のエキスパート医師が揃っており、ガイドラインに沿った日常臨床や支持療法を実践できるようになり、国際共同試験により日常臨床を変えるような仕事を行って頂きます。またゲノム中核拠点病院の立場からゲノム診療の発展や、先端医療開発として、グローバルファーストインヒューマン試験の実施など、未来の薬剤開発についても学ぶことができます。日本からがんになって困る患者がいなくなるように、我々と共に学んでいきましょう。

総合腫瘍科 副医長 福田直樹

当院は多くの症例が集まる、いわゆるハイボリュームセンターであり、短期間であっても標準治療や治験のほか、標準治療の実施が難しい患者さんや標準治療が存在しない希少がんの患者さんなど、幅広い症例の経験を積むことができます。腫瘍内科は花形ではないかもしれませんが、臓器ではなく人間を診る全人的な医師としての力が求められる魅力的な診療科だと考えています。当院の腫瘍内科研修には、若い先生方の希望に応じた研修ができる文化が根付いており、皆さんと当院で是非一緒に勉強できればと思います。

消化器化学療法科 副医長 福岡聖大

消化器化学療法科では食道癌・胃癌・大腸癌の化学療法を専門とする医師11名(スタッフ9名、医員2名)が診療を行っています。切除不能例に対する化学療法のみならず、術前・術後補助療法など院内の消化管領域の化学療法を一手に引き受けております。当科の特徴としては1次治療導入や治療レジメンの切り替えを入院で行っており、毎朝入院症例を共有しています。客観的な視点を入れることにより、独善的な治療方針にならないように診療の質を担保しています。短期間でも多くの症例を担当することが可能であり、一般的には希少とされる病態や有害事象を経験することにより、がん診療の応用力を養うことが可能です。また豊富な症例からなるデータベースを構築しており、日常診療におけるCQを立案しデータ解析を行うことが出来ます。短期ローテーションでもやる気次第では学会発表・論文作成も可能です。何よりもここで築いた人間関係は今後の人生の大きな財産になることは間違いないでしょう。私自身のがん専門病院で教育を受けてきた経験やTR研究の経験を活かして、後進の指導に全力を注ぎたいと考えております。ぜひ一度見学に来てください。

第1期腫瘍内科フェロー修了生からのメッセージ

青山 陽亮

当院の腫瘍内科フェロープログラムは、幅広く多くの症例を経験できるのが特徴です。腫瘍内科の専門医(がん薬物療法専門医)申請に必要な病歴要約では、主要領域の薬物療法経験だけでなく、頭頸部や泌尿器、婦人科などの症例経験が望まれますが、当院の研修では余裕をもって必要症例を経験することが可能です。また、メンターや各診療科の上級医の先生方が手厚く指導してくださり、しっかりと準備した上で専門医試験にのぞむことができました。腫瘍内科研修の「量」と「質」、ともに高い水準で2年間を過ごすことが可能です。臨床だけでなく、研究や学会発表、論文作成の支援体制も整っております。また、以前から働き方改革に病院をあげて取り組んでおり、フェローに負担がかかりすぎないよう配慮しております。フェロー修了後の進路はそれぞれですが、私は自身の専門領域である乳腺内科の医員として引き続き当院で研鑽を積んでおります。腫瘍内科医を目指す若手医師の皆様、ぜひこの充実した環境で一緒に働きましょう。ご応募お待ちしております。

福田 晃史郎

がん研究会有明病院腫瘍内科フェロー1期生の福田晃史郎と申します。

私は大学の消化器内科医局に所属しつつがん研で多様な癌腫への薬物療法を学ぶため、2年間腫瘍内科フェローのプログラムに参加しました。

腫瘍内科研修の難しさは各科にまたがる研修となる点ですが、がん研には高野先生を中心に臓器横断的な腫瘍学を受け入れる環境が整っており、希望に沿った研修ができます。

また、がん研は本邦屈指のhigh volume centerとして全国から様々な患者さんが集まるため豊富な臨床経験を積むことができます。治療方針に悩む症例でも科内での検討のみならず、各科の垣根が非常に低くいつでも相談し支え合う協力体制があります。毎週各臓器毎のcancer boardが開催され内科外科のコミュニケーションも良好です。

臨床研究も非常に盛んであり、国内外を問わず多数の学会発表、論文執筆が可能です。

腫瘍内科を臓器横断的に学ぶ事は今後のがん医療を支える上で必須であり、特にがん研の本邦を代表するエキスパートの先生方から手厚いご指導を受ける事で、短期間でも濃密な研修により実力を上げることができます。また、がん薬物療法専門医取得に向けた勉強も十分に指導を受けられる環境です。

少しでも当院の腫瘍内科フェローにご興味を持たれた方は是非見学にいらしてください。当院の良さを感じ取っていただき、腫瘍内科フェローの一員になって下さい。

現腫瘍内科フェローからのメッセージ

鈴木 由佳理

学生時代よりがん診療に興味を持っており、東京大学医学部附属病院の卒後臨床研修プログラムの一環として初期研修2年目をがん研有明病院で研修しました。初期研修修了後は東京大学医学部附属病院 消化器内科に入局し、主に胆膵領域を専門として臨床経験を積み、学位を取得しました。今回、High volume centerで幅広い症例を経験した上でがん薬物療法専門医を取得したいと思い、初期研修でお世話になったがん研有明病院でのフェロー制度に応募しました。

私は肝胆膵内科に所属しながら各科をローテートさせて頂くことになりました。専門領域を生かしたプログラムを組むことができますので、ぜひ腫瘍内科フェロー制度に興味を持って頂けると幸いです。

森田 侑香

今年度、腫瘍内科フェロー(血液重点コース)として研修を開始しました。当院のフェロー制度では、血液腫瘍から固形がんまで臓器横断的に、かつEvidenceに基づいた標準治療の実践からFirst-in-Humanまで幅広い視点で臨床腫瘍学を学ぶことができます。また、診療経験に応じて柔軟にローテートを相談できるのも魅力の一つです。何より同じ志を持つ仲間と切磋琢磨しながら、腫瘍分野のトップリーダーの先生方に指導いただけることはこの上ない環境だと感じています。ぜひこの充実した環境で腫瘍内科医として一緒に成長しましょう。

このページのTOPへ