最終更新日 : 2015年5月26日
目次
- 治療効果判定法などに関する消化管グループの研究
- 胆膵グループによる前がん病変・上皮内がんの研究
- 治療選択への寄与を目指す頭頚部グループの研究
- 乳がんグループの研究
- 実験肝がんモデルを用いた肝がんの発がんメカニズムの研究
- 婦人科がんの病理学的研究
- 肺がんの診断,原因を追求する臨床病理学的,分子生物学的研究
- 泌尿器科腫瘍の臨床病理学的研究 - 染色体解析も援用して
- 骨軟部腫瘍の病理学的研究
- 血液腫瘍の病理学的,分子生物学的研究
- ヒト発がんに関する病理学的研究 - 環境因子・遺伝性因子に注目して
治療選択への寄与を目指す頭頚部グループの研究
頭頸部グループ
メンバー:山本、佐藤(由)、元井、木村
頭頸部領域には解剖学的に多様な臓器、組織が含まれますが、中でも口腔、咽頭、喉頭の扁平上皮がん(Head and neck squamous cell carcinoma ; HNSCC)が大きな比重を占めています。また唾液腺や甲状腺の腫瘍もこれに次いで多い腫瘍です。
我々は、治療選択に寄与できる病理組織学的情報を臨床に提供することを目標に、研究を行ってきました。 口腔や舌の扁平上皮がんでは、頸部リンパ節転移の有無が、予後を左右する重要な因子です。我々は舌がんの部分切除単独治療症例を検索し、筋層浸潤のある症例では浸潤先進部の角化傾向が予後に大きく影響することを報告しました。
近年咽頭の表在がんに対して内視鏡治療が行われるようになり、予後を左右する因子の解析を行っています。また内視鏡治療部と共同し、内視鏡による深達度診断の精度を上げるための研究にも参加しています。
また、がんの集学的治療として放射線化学療法を併用した外科療法が頭頸部領域でも広く行われるようになり、感受性指標の確立が必要となってきました。がんプレシジョン医療研究センター、病院頭頸科、放射線治療科とともこうした研究プロジェクトに参加しています。