がんに関する情報

胃がん

最終更新日 : 2015年4月22日
外来担当医師一覧

がん研有明病院の胃がん診療の特徴

当院では消化器内科、消化器外科が協力して「消化器センター」として診療を行っています。

がん研有明病院の胃がん診療の特徴

1.初診から治療までの早い治療

内科・外科が協力して診療にあたっています。 必要時は初診当日に、内科、外科両方の診察を受けることも可能です。 手術前の主要な検査は、初診日当日から1週間以内に行い、すぐに診断から治療へと進むことができます。

2.早くて出血の少ない手術 手術成績

患者さんへの体の負担を考え、早くて出血の少ない治療を心がけています。

3.傷がほとんどない胃がん手術 完全鏡視下手術

腹腔鏡手術ではお腹に数カ所の孔を開けて行いますが、胃がん手術の場合、残った胃をつなぐために、追加して5cm程度の傷を必要とすることも多いのが現状です。がん研有明病院では、追加の傷を必要としない完全鏡視下手術を、数多く手がけています。
詳細は、後述の「腹腔鏡手術」の項目をご覧ください。

4.胃をなるべく残す手術 機能温存手術と正確な診断

なるべく機能を温存するため、がんの治療に問題ない範囲で残せる部分は極力残すように心がけています。

そのために、通常の内視鏡、CT検査に加えて、特殊な光で観察するNBI内視鏡や超音波内視鏡検査などの特殊な検査を行い、治療前の検査をより正確にするとともに、手術の時も手術中にリンパ節などの転移を確認する術中迅速診断を積極的に行うことで、正確な病気の範囲の診断を行っています。

がんの進行度や発生した場所に応じて、胃の出口(幽門)を残した幽門保存胃切除術や、少量の胃であってもできるだけ残すような胃切除術(極小残胃手術)、胃の下半分を温存する噴門側胃切除を行っています。

5.研究と臨床の架け橋 JCOG参加など

診断・治療にあたるとともに、同意のいただけた患者さんに関しては、新しい治療法、診断法などの臨床研究も積極的に行っています。また、JCOGなどの国内有数の大規模臨床研究にも協力をしています。

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胃がんの治療成績(手術件数・生存率)

胃手術年次推移

  2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
手術例 545例 679例 558例 613例 611例 616例 656例
胃癌
粘膜下腫瘍
再発ほか
501例
23例
21例
593例
27例
25例
558例
22例
36例
517例
28例
68例
495例
35例
81例
509例
28例
79例
532例
29例
95例
在院死亡 2例 1例 2例 2例 2例 2例 0例

手術術式内訳 2014年

  2014
開腹手術
 幽門側胃切除
 胃全摘
 
124
90
腹腔鏡手術
 幽門側胃切除
 幽門保存胃切除
 胃全摘
 噴門側胃切除
 胃部分切除
 
161
84
20
37
29

胃がんの予後

  Stage Ⅰ Stage Ⅱ Stage Ⅲ Stage Ⅳ
がん研
(1994-2002)
(n=1651)
a:96.9%
b:92.2%
76.7% a:76.8%
b:44.4%
21.9%
全国登録
(1991年)
a:93.4%
b:87.0%
68.3% a:50.1%
b:30.8%
16.6%

胃がんの内視鏡治療の成績

当院で2005年3月から2010年5月の期間にESDを施行した早期胃がん1278例の治療成績を示します。

一括切除率
(病変が一括で切除された症例)
98.4% (1257/1278)
一括完全切除率
(病変が一括切除され、かつ切除断端が陰性の症例)
94.8% (1211/1278)
治癒切除率
(病変が一括完全切除され、かつ適応拡大条件に一致した症例)
86.5% (1106/1278)
治療時間中央値
(内視鏡挿入から止血処置完了までの全体の時間)
78分
偶発症 後出血 3.2% (41/1278)
穿孔 0.9% (12/1278)
遺残・再発率 0.4% (6/1278)

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がん研有明病院の胃がん治療

胃がんについての知識

胃がんとは

胃がんは胃の粘膜から発生します。
胃には食べ物が入り込んできますが、その中には発がん性のあるものも含まれています。また、胃では胃酸という消化液が出てきます。いろいろな刺激にさらされるため、潰瘍ができたりがんができたりするわけです。

胃がんは大腸がんや食道がんと同様に粘膜から発生するので、胃の内側から見ると早期に診断することができます。胃がんはポリープ状に隆起したり、潰瘍の様に陥没する場合が多く、バリウムによるX線検査や内視鏡検査で胃の内部の異常な凹凸や、色の変わったところを詳しく見ることで診断ができます。
胃がんは日本人に多い病気ですから、40歳を過ぎたら毎年検診を受けて頂きたいのです。また、胃がんそのものは遺伝しませんが、血の繋がりのある方に胃がんにかかった人がいる場合には、注意が必要です。同じ様な生活習慣が引き継がれているため、同じ様な刺激が胃に加わっていると考えられるからです。また、胃がんになりやすい要素が遺伝していることも考えられます。

消化器のがんの中で胃がんは大腸がんと並んで治りやすいがんのひとつです。X線検査や内視鏡検査の診断レベルが向上して、早期の胃がんがたくさん見つかるようになったことと、手術が安全にできるようになったからです。抗がん剤を用いた治療も進んできており、手術などで治せない場合や再発した胃がんの治療に成果を上げつつあります。早期の胃がんが増えたので、進行胃がんに対する手術とは違った、患者さんにとって負担や障害の少ない手術法が工夫されて行われております。

胃がんの治療を受けても、ほとんどの方は立派に社会復帰できます。胃がんという病気を良く理解し、最も適切な治療方法を主治医と相談することが大切です。

胃の形と働き

胃の壁は粘膜(表面の粘膜とその下の粘膜下層にわけられます)、その下の厚い筋肉層、一番外側の薄い膜(漿膜といいます)でできています。表面の粘膜をM、粘膜下層をSM、筋肉層をMP、漿膜をSといいます。

胃がんの原因と予防

胃がんの発生に大きな関係があるのは食事だと考えられています。
食品にはわずかですが、胃にがんをつくる可能性のある発がん物質が含まれています。発がん物質の多い食品をたくさん食べたり、習慣的に食べ続けたりすることをやめることが胃がんの予防になります。塩漬けの魚や肉、漬け物などを、大量に習慣的に食べ続けると、胃がんにかかりやすくなります。魚や肉の焼けこげたものには発がん物質が含まれています。熱いものを急に飲み込んだりすることもよくありません。たばこも胃がんの発生を増やします。いろいろのものをバランスよく食べて禁煙するだけでも予防になるのです。

何かを食べて生活する限り、胃がんの発生を完全に防止することはできませんから、40歳を過ぎたら胃がんの検診を受けた方が良いでしょう。
胃がんは検診で早期に発見することができますし、早期に発見すればそれだけ簡単な治療で治るからです。

発生と進行

胃がんは胃の内側の粘膜に発生しますが、大きくなると胃の内側に飛び出したり、胃の壁を深く進んで行きます。そして胃の壁を突き抜けると、近くの大腸や膵臓など他の臓器に広がったり、お腹全体にがん細胞が散らばったりします。また、リンパ管や血管に入り込んで、リンパや血液にのって離れた場所に散らばって行くこともあります。このような飛び火を医学的には転移といいます。

血液に乗って肝臓や肺などに転移することを血行性転移、リンパ管に入ってリンパ節に転移することをリンパ行性転移といいます。
お腹の中に種を播いたように広がることを腹膜播種性転移といい、この3つの転移が胃がんにおける3大転移です。転移したがんはそこで大きくなり、肝臓の働きが落ちたり、お腹の中に水が貯まったり、腸が狭くなったりして、がんの患者さんの死亡する原因になります。

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胃がんの進み具合(病期、ステージ)

胃がんの進み具合のことを病期(ステージ)といいます。がんが胃の壁のどの深さまで進んでいるか、リンパ節にどの程度転移しているか、肝臓やお腹の中など遠くへ転移しているかなどを総合してきめます。病期は1から4までありますが、数字が大きいほど、またAよりもB、BよりもCの方が、がんが進んでいることを示します。

N0
(リンパ節転移がない)
N1
(胃の周囲のリンパ節に1-2個転移がある)
N2
(胃の周囲のリンパ節に3-6個転移がある)
N3
(胃の周囲のリンパ節に7個以上転移がある)
T1a,M
(胃の粘膜に限局している)
1A 1B 2A 2B
T1b,SM
(胃の粘膜下層に達している)
T2 MP
(胃の表面にがんが出ていない、
主に胃の筋層まで)
1B 2A 2B 3A
T3 SS
(筋層を越えているが胃の表面には出ていない)
2A 2B 3A 3B
T4a SE
(胃の表面に接しているかまたは 露出している)
2B 3A 3B 3C
T4b
(胃の表面に露出しさらに 他の臓器にもがんが続いている)
3B 3B 3C 3C
肝、肺、腹膜など
遠くに転移している
4

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症状

胃がんに特徴のある症状があるわけではありません。
そこで、胃部の不快な感覚や空腹時や食後の腹痛、異常な膨満感などがある場合には、胃の検査を受けるようにしましょう。場合によっては、貧血を指摘された場合の精密検査で胃がんが発見されることもあります。

胃がんの検査と診断

胃X線検査

胃がんの検診で、最もよく用いられている方法です。バリウムを飲んで検査をします。
検診でチェックされますと、精密検査を奨められることになります。病院では、さらに精密X線検査で、胃がんの胃の中での正確な広がりを診断します。

内視鏡検査

胃がんが疑われますと確定診断をするために、内視鏡検査(以前から胃カメラと言われていました)を行って、病巣から組織検査をするための生検を行います。また、手術の前には、切除する安全なラインに印をつけるための検査を行うこともあります。

超音波内視鏡検査

胃がんの診断がついて、その胃の壁のなかでの深さを診断する目的でこの検査が行われます。
手術に関わらず、内視鏡治療の場合にも必要な検査です。

腹部超音波検査・腹部CT検査

この2つの検査は胃がんそのものというよりも、周囲の肝臓、胆嚢、膵臓の異常や胃がんとそれらの関係、あるいは胃の周りや少し離れたリンパ節の状況などの診断を目的としています。

注腸検査

胃がんの診断がなされたあと手術の前に、大腸に異常がないか、あるいは胃がんと大腸の関係や腹膜転移が大腸の検査で分かることがありますので行われる検査です。

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治療

内視鏡的治療

最近では早い時期に胃がんが発見され、リンパ節転移のないと考えられる胃がんの方が増えてきました。
リンパ節転移の少ない胃がんのタイプもわかってきましたし、リンパ節転移がなければそれを取る必要がないので、内視鏡的に胃がんを完全にとれれば治ることになります。

胃の壁の粘膜の浅いところにある胃がんで、2p以下の分化型(顕微鏡で見て胃の正常の粘膜によく似た固まりを作るがんのこと)であれば、今までの経験から、胃がんがリンパ節に転移することはほとんどないので内視鏡で治療します。ただし、内視鏡で切除した結果、深いところまでがんがある場合や、血管やリンパ管に入り込むタイプでは、リンパ節に転移している可能性が高くなりますので、手術を追加して行います。

2p以下でも内視鏡でがんが見にくい場所にあったり、技術的に難しい場合は手術になることがあります。また、2pより大きくても高齢の方や手術ができない方の場合には内視鏡で治療することもあります。未分化型の胃がんでも臨床研究として内視鏡で治療している施設もあります。
方法にはいろいろありますが、それぞれの施設で得意とするやり方で行われます。内視鏡治療はお腹を切る必要はありませんが、深く取りすぎて胃の壁に穴が空いたり、取ったあとから出血したりすることがあります。その場合には、手術しなければならないこともあります。

手術治療

1. 手術方法

通常の胃がんの手術は、お腹を縦に大きく切って行われます(開腹手術といいます)。
最近では、お腹に開けた小さな孔からカメラや手術器具を挿入して行う腹腔鏡手術が早期がんを中心に行われるようになりました。

2. 切除範囲

通常の胃がんの手術では、胃の出口の方の2/3を切除します。
これを幽門側胃切除といいますが、胃がんが胃の入り口に近い場合には、入り口寄りの胃を切除する(噴門側胃切除といいます)こともあります。胃がんの広がり方によっては胃を全部切除する(胃全摘術といいます)こともあります。
最近では小さな胃がんが増加してきましたので、さらに小さな範囲で、楔状に胃を切除したり、分節切除といって胃の中間部分をなか抜きにするような切除や、出口の筋肉を残す手術(幽門保存胃切除と言います)も試みられています。

3. リンパ節郭清

リンパ管に入ったがん細胞は、リンパ管を通って胃のすぐ近くのリンパ節に流れ込んでそこに止まります。そこでがん細胞が増えるとリンパ節転移ができあがることになります。さらに進むとより遠いリンパ節に次々に転移していくことになります。最終的には背中を走る大動脈の周りのリンパ節にまで達し、そこから胸管という太いリンパ管に入り胸の中を通って、鎖骨のところの静脈に合流します。ある程度進行した胃がんでは、近くのリンパ節にがん細胞が飛び火(転移)している可能性が高いのです。そこで、胃がんの手術では胃を切り取るだけでなく、近くのリンパ節や少し離れた部位のリンパ節を予防的に取ることが行われます。
これをリンパ節の「郭清」と言います。
がん研のリンパ節郭清の特徴は、早期・進行いずれの場合も郭清断端の病理検査をルーチンに行っていることにあります。病理結果は15〜20分程度で手術室へ報告され、きわめて正確な術中病理診断が行われます。そのことによって患者さん毎により適切なリンパ節郭清が行われています。

4. 再建方法

胃がんの手術で胃を切除した後、食事や消化液が通るように再建をしなければなりません。
最も多い幽門側切除のあとは、残った胃と十二指腸をつなぐビルロート1法や、十二指腸を閉鎖して残った胃と空腸(小腸の口側の方)をつなぐビルロート2法やRoux-en Y(ルーワイ)法という方法で再建します。胃が全摘された場合や噴門側が切除された場合も同じように食道と十二指腸あるいは残った胃や空腸とを再建して食事がとおる道筋を作ることになります。

5. 手術の合併症

手術そのものによる合併症には、出血や縫合不全(縫合せた部分の治りが不完全)、あるいは術後の肺炎や膵液漏(膵臓についた傷から膵液が漏れ出ること)、腸閉塞などがあります。しかし、その頻度は決して高いものではありません。

6. 後遺症

腸閉塞:食べ物の流れが閉ざされて、便やガスが出なくなってしまうことです。

  • 手術した後、お腹の中で腸があちこちにくっつく(癒着といいます)ことがあります。そして腸が急に曲がったり、狭くなってしまうことがあります。そこに食べ物がつまると、便もガスも出なくなります。また、時には腸がねじれて、腸の流れが閉ざされてしまうこともあります。しばらく食事を止めますと治ることが多いのですが、時には癒着を剥がしたり、ねじれを治す手術が必要なことがあります。痛みが強い場合には医師の診察を受けて下さい。
  • ダンピング症候群:
    胃を切除すると食物が急に腸に流れ込む状態になります。そのために起きる不愉快な症状がダンピング症候群です。
    ダンピングとは墜落するという意味で、食物が腸に墜落していくように急に流れ込むことを言うのです。
    冷や汗が出たり、脈が速くなったり、動悸がしたり、体がだるくなったりします。食後30分以内に起きることが多いのですが、食後2〜3時間して起きてくるダンピング症状もあります。血液中の糖分が低くなるためにおこる、頭痛、汗が出る、脈拍が多くなる、めまい、脱力感などの症状です。糖分の多い内容が腸に入り、急に血糖が上がり、それを下げようとしてインシュリンが出て逆に血液の糖分が下がりすぎるためにおこることです。
    このような場合、糖分を上げるために、あめ玉や氷砂糖など甘い飲み物をのんで下さい。
  • 貧血:
    胃を切除すると貧血が起きることがあります。鉄分やビタミンB12が吸収されにくくなり不足しておこってきます。胃全摘や切除範囲が大きな場合に発生率は高く、術後数年してから起きますので定期的に血液検査をして、不足していれば補給しなければなりません。
  • 骨の異常:
    胃の手術をするとカルシュウム吸収が悪くなります。骨のカルシュウムが減少して骨が弱くなり、骨折することもあります。
    定期的に骨密度を測定し、必要であればカルシュウムの吸収を高める活性型ビタミンD3が投与されます。術後は努めて乳製品を取って、カルシュウムの補給に気を付けましょう。
  • 逆流性食道炎:
    術後に苦い水が上がってきたり、胸やけ等の症状が見られることがあります。
    これは胃の入り口(噴門)の逆流防止の機能が損なわれたためにおこります。特に胃全摘や噴門側胃切除の術後に多くみられます。上半身を高くして寝るとか、粘膜保護剤、制酸剤、酵素阻害薬など様々な薬が投与されます。
  • 術後胆石症:
    胆嚢は肝臓でできた胆汁をためたり濃縮したりしますが、食物が十二指腸に流れてきたときに、ためていた胆汁を出して消化を助けます。
    胃の手術では、胆嚢に行く神経や血管が切れることがあります。そのために胆嚢の動きが悪くなり、胆嚢に炎症を起こしたり結石ができることがあります。無症状の場合がほとんどですが、まれに手術が必要なこともあります。リンパ節を郭清して、胆嚢への神経や血管が完全に切られた時には予防的に胆嚢を切除することもあります。
7. 食事療法

胃の手術の後は、食事のとり方が問題になります。
基本的には、胃の役割を口ですること、ゆっくりと食べること、手術の前よりも少なめに栄養のあるものを食べること、食べたあと、すぐに横にならないこと、水分をとることなどです。栄養士さんに相談することも大切です。

化学療法

1.補助化学療法

ある程度進行した胃がんの場合、手術後に再発を予防するために抗がん剤治療を行います(術後補助化学療法といいます)。一般的に1年間抗がん剤を内服することが薦められています。
手術で完全に切除することが難しいがんに対して、手術前に化学療法を行う方法など、現在、補助化学療法について様々な臨床試験が行われております。

2. 切除不能例や再発時の化学療法

胃がんに効果のある抗がん剤はありますが、薬だけで完全に胃がんを消滅させることは難しいのです。
手術ができないほど進行している人に対して抗がん剤を投与した方が投与しなかった場合より長生きするということを示した外国の研究があります。
手術ができないほど進行した胃がんでは、抗がん剤の投与が選択肢の1つになります。最近では手術ができないほどに進んだ場合でも抗がん剤が効いた場合、手術が可能となって長期に生存されておられる方も出てきています。

3.副作用

抗がん剤はがん細胞だけでなく正常の細胞も攻撃します。
それで、貧血、白血球減少、嘔気、下痢、脱毛などの副作用がでてくるのです。抗がん剤や個人によっても出方は異なります。抗がん剤の治療を受ける場合には、主治医から副作用についてよく説明を受けてください。

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治療成績

胃がん治療ガイドラインにある1991年日本胃がん学会全国登録の各病気別5年生存率は、stage Ia:93.4%、stage Ib:87.0%、stageU:68.3%、stageVa:50.1%、stage Vb:30.8%、stage W:16.6%です。
がん研の1994〜2002年での手術例1651例のstage別治療成績は、stage Ia:96.9%、stage Ib:92.2%、stageU:76.7%、stageVa:76.8%、stage Vb:44.4%、stage W:21.9%でした。

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参考書籍

胃がん治療ガイドラインの解説

胃がん治療ガイドラインの解説日本胃癌学会/編集 金原出版
日本胃がん学会は、平成13年、日本で最も一般的ながんである「胃がん」の治療に対する「ガイドライン」を発表いたしました。その患者さん用のものが、「胃がん治療ガイドラインの解説」(胃がんの治療を理解しようとするすべての方のために)という本です。金原出版から1000円で発売されています。患者さんだけでなく、ご家族にも読んで頂きたい本です。

胃がんの最新治療 (よくわかる最新医学)

胃がんの最新治療 (よくわかる最新医学) 比企 直樹/著 主婦の友社
本書は胃癌と診断されて来られた患者さんから日常出る質問や、患者さんが外来では聞き切れない質問、そして聞きづらくて聞けなかった質問を全て集めて、わかりやすく解説してある本です。
つまり、治療や診断をうけられる患者さんのハンドブックとしてお持ちになれる本です。
胃癌をわかりやすく、怖がらずに治療を受けられるために書かれた書籍です。

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関連リンク

日本胃がん学会のURLはhttp://www.jgca.jp/別ウィンドウが開きますです。
胃がん治療ガイドラインが公開されており、どなたでもダウンロードして読むことができます。

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