医療安全体制の監査について

最終更新日 : 2018年7月10日

平成29年度

第1回医療安全監査委員会

1.開催日時 : 平成29年9月7日(木) 9:30〜11:30
2.開催場所 : がん研究会有明病院 会議室
3.出席委員 :
委員長 遠山信幸(医師:自治医科大学附属さいたま医療センター教授)
外部委員 大滝恭弘(弁護士:帝京大学医療共通教育研究センター准教授)
外部委員 瀧澤邦夫(医療を受ける者)
内部委員 關根今生(がん研究会有明病院 循環器内科医師)
内部委員 斎藤彰一(がん研究会有明病院 消化器内科医師)
4.がん研出席者 :
医療安全管理責任者 横田美幸(がん研究会有明病院 副院長)
医療安全管理部長 長田 理(がん研究会有明病院 院長補佐)
医療安全管理者 布施卓美(がん研究会有明病院 看護師長)
インフォームド・コンセント責任者 笹平直樹(がん研究会有明病院 肝胆膵内科部長)
オブザーバー 山口俊晴(がん研究会有明病院 病院長)
オブザーバー 櫛山 博(がん研究会有明病院 病院本部副本部長)
オブザーバー 甲斐幹敏(がん研究会 CCO)
幹事 山崎周士(がん研究会有明病院 総務課長)
幹事 高橋弘子(がん研究会有明病院 総務課)
5.監査の内容 :
  1. 前回の指摘事項に関する当院の取り組み状況について
  2. 各診療科が実際に使用しているインフォームド・コンセントの承諾書の書類について
  3. 厚生局・東京都立入検査(7月12日実施)ヒアリング事項について
  4. 平成28年度医療法改正(特定機能病院の医療安全体制に関わる事項)に伴う当院の対応状況、及び、医療安全管理指針の変更について
  5. インシデント・アクシデント報告状況について
  6. レベル3b以上事例について
6.監査結果・監査委員からの講評 :
  • 前回の医療安全監査委員会での指摘事項に対する当院の取り組み状況について、良く取り組まれていた。今後も継続的に取り組んで頂きたい。
  • インフォームド・コンセントの際の同席者について、2名以上でのインフォームド・コンセントが望ましく、かつ、医師以外の他職種(できれば看護師)での同席をお願いしたい。
  • インフォームド・コンセントの際に用いた説明用紙の記録については、カルテに保存(又は、記録)して頂きたい。
  • インフォームド・コンセント後の患者・家族の反応についてカルテの記録に残して頂きたい。
  • インフォームド・コンセントを実施する時間帯について、できれば外来での実施等、時間的な余裕を持って実施して頂きたい。尚、実施にあたり、がん研の忙しい状況を鑑み、周術期センター等の体制整備に期待したい。
  • 同意書の書式について、患者にわかりやすい言葉、図式等の書面を用いて説明頂きたいが、書式の整備が追い付いていない診療科も見受けられたため、整備をお願いしたい。
  • 法的な観点より、共通書式で作られた同意書のテンプレートはたいへん素晴らしいが、今後は、運用にも力を入れて頂きたい。
  • インフォームド・コンセントの内容について、患者・家族・医師・看護師等の関係者の中で、より一層、情報共有ができるようにお願いしたい。
  • 厚生局・東京都立入検査結果報告について、特に問題は見当らなかった。
  • 平成28年度医療法改正に伴う当院の対応状況、及び医療安全管理指針の変更について、特に問題は見当らなかった。
  • インシデント・アクシデント報告状況について、前回の監査委員会(平成29年2月)で、軽微なインシデント・アクシデント報告が少ないと指摘させて頂いた。指摘後、報告総数はおよそ月400件前後から月500件前後へと、全体の数は増えてきたが、増えたのはレベルUであり、レベル0〜Tの報告の割合は増えていないため、もう少し増やして頂きたい。
  • レベル3b以上事例について、高度の侵襲的な手技・治療を行っているがん研の特徴としてやむを得ない部分はあるが、同じことが起きないように、今後、取り組みを継続して頂きたい。
7.講評に対する取り組み

@インフォームド・コンセントに関する取り組み

  • インフォームド・コンセント際の同席について
    (取り組み内容)
    重大な治療方針の決定時、手術、侵襲を伴う処置治療、化学療法、DNAR等(前項以外も記載を推奨する。)は同席とするルールを作成した。
  • インフォームド・コンセント実施の際の説明記録の保存、及び、説明後の患者家族の反応の記録について
    (取り組み内容)
    多職種が利用できるICテンプレートを作成し、2018年2月より活用を開始している。
    ICテンプレートを活用することで、インフォームド・コンセント実施後の患者家族等の反応について情報共有ができるようになった。また、同席者や事後の評価などの記録を合わせて行うことが可能となる。
  • 同意書の書式の整備・運用について
    (取り組み内容)
    同意書の書式については、共通のフォーマットがあることの周知を再度実施。運用については、インフォームド・コンセント委員会において、新しく説明文書を作成するときに、記載のルールを作成。

Aインシデント・アクシデントレポート報告において、軽微なレベル(レベル0・T)の報告が少ないことに対する取り組み

(取り組み内容)
各部門へ、軽微なインシデント(0・Tレベル)の報告について、目標数の設定と増加のお願いを実施。また、医療安全管理部において、インシデント・アクシデントレポートを報告しやすくするため、報告の項目について再検討を実施。

以上

 

第2回医療安全監査委員会

1.開催日時 : 平成30年3月8日(木) 9時30分から11時30分
2.開催場所 : がん研究会有明病院  特別会議室
3.出席委員 :
外部委員・委員長 遠山信幸(医師:自治医科大学附属さいたま医療センター教授)
外部委員 大滝恭弘(弁護士:帝京大学医療共通教育研究センター准教授)
外部委員 瀧澤邦夫(医療を受ける者)
内部委員 關根今生(がん研究会有明病院 循環器内科医師)
内部委員 斎藤彰一(がん研究会有明病院 消化器内科医師)
4.がん研出席者 :
医療安全管理責任者
兼)医療安全管理部長
横田美幸(がん研究会有明病院 副院長)
医療安全管理部副部長 保田知生(がん研究会有明病院 消化器外科医師)
医療安全管理者 布施卓美(がん研究会有明病院 看護師長)
インフォームド・コンセント責任者 笹平直樹(がん研究会有明病院 肝胆膵内科部長)
オブザーバー 山口俊晴(がん研究会有明病院 病院長)
オブザーバー 甲斐幹敏(がん研究会 CCO)
幹事 山崎周士(がん研究会有明病院 総務課長)
幹事 高橋弘子(がん研究会有明病院 総務課)
5.監査の内容 :
  1. 医療安全管理体制について
  2. 前回の指摘事項に関する当院の取り組み状況について
  3. インシデント・アクシデント報告状況について
  4. レベル3b以上事例について
  5. ピアレビュー(相互訪問)の報告について
6.監査結果・監査委員からの講評 :
  • 前回指摘した項目に対して、取り組む姿勢がみられてたいへん良かった。また、改善されている部分もあり、たいへん素晴らしかった。
  • インフォームド・コンセントの同席について、人員体制等の問題により、すべてのインフォームド・コンセントに対して他職種の同席が難しい状況は理解できるが、引き続き、同席率を向上できるよう取り組んで頂きたい。
  • インフォームド・コンセントの際の専用テンプレートの活用の結果を次回以降(又は、次々回)に報告して頂きたい。
  • 患者に説明するときには、医療者が普段何気なく使用している言葉でもわからないことがあるため、わかりやすい言葉で説明していきたい。
  • インシデント・アクシデント報告について、レベル0・T・Uについて報告数を上げて頂くように、引き続き、継続的に取り組んで頂きたい。
  • インシデント・アクシデント報告について、レベル0・Tの入力が簡易的になるよう検討して頂きたい。
  • インシデント・アクシデントのデータを分析して、病院としての解決策を提案して頂きたい。
  • 次回、手術室と病棟(1ヵ所)の現場を見せて頂きたい。合わせて、院内救急医療チーム(MET:Medical Emergency Team)の体制、及び活動状況について説明頂きたい。
7.講評に対する取り組み

@インフォームド・コンセントに関する取り組み

  • インフォームド・コンセントの際の同席について
    (取り組み内容)
    作成した同席に関するルールの再周知を実施。
  • ICテンプレートの活用について
    (取り組み内容)
    各部門宛てに、ICテンプレートの活用について、あらためて周知を実施。使用状況については、経過観察中である。

Aインシデント・アクシデントレポート報告において、軽微なレベル(レベル0・T)の報告の簡略化について

(取り組み内容)
平成30年6月より、軽微なレベル(レベル0・T)の報告について、簡略化入力の導入を実施。状況については、経過観察中である。
8.次回開催予定について 平成30年9月20日  予定