サバイバーシップ支援室
サバイバーシップ支援室
サバイバーシップ支援室
がん医療における「サバイバー」とは、がんの告知を受けてこれから治療する人、治療中の患者さん、治療が終了した人、あるいは患者さんの家族や友人など身近な人々のことを言います。そして「がんサバイバーシップ」とは、がん治療を受けながら生活していく上での問題点や課題を乗り越え、本来の自分らしさを取り戻していくために、医療者とともに手立てを講じていくことです。サバイバーシップ支援室では、がん治療によっておこるさまざまな事柄に対して、患者さん一人ひとりの年齢や生活環境、家族背景、将来設計に応じて臨機応変に対処できるように支援することを心がけています。すべてのがん患者さんがいつでも、どこでも、誰からでもきちんとしたサバイバーシップ支援が受けられる病院づくりと、社会全体への呼びかけを目指しています。
サバイバーシップ支援室室長
地域連携室室長
乳腺外科医長
栄養管理部部長
支援の内容
- 妊孕性温存支援
- チャイルド・AYA(C-AYA: チャヤ)サポートチーム
- つばさ学級(病院訪問)
- アピアランスケア(旧 帽子クラブ)
- アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning : ACP)
- 両立支援
など
妊孕性温存支援
妊孕性(にんようせい)とは
「妊孕性」(にんようせい)とは、妊娠しやすさや妊娠するちからのことです。がん治療には、将来子どもをもつことができなくなる可能性があります。がん治療前に精子や卵子などを保存しておくことや、その機能を残すことを妊孕性温存(にんようせいおんぞん)といいます。妊孕性温存は、正確な情報を適切なタイミングで知ることが大切になります。
Chapter.1:がん治療による生殖機能への影響について
がん治療で使用される薬物療法、放射線治療、手術(一部)は、妊孕性(妊娠するための力)に影響を及ぼすことがあります。妊孕性への影響について気になりましたら、いつでも主治医、看護師にご相談ください。
Chapter.2:妊孕性温存とは
がん治療の前に、妊孕性を温存するために考え出された医療を“がん生殖”といい、具体的には、女性では、受精卵・卵子(未受精卵)・卵巣組織を凍結する方法が行われます。男性では、精子凍結保存や精巣内精子採取術を行います。
●女性の患者さんへ
妊娠するために必要なことは、卵巣に卵子があって排卵できることです。これらががんの治療によって障害され、女性に起こることがあります。卵子が障害される原因は大きくは2つあり、@排卵・輸送がうまくいかない状態、A卵子が無くなってしまう状態です。それらの事態に備えて、がん治療前に卵子保存を行うことで、妊孕性を温存できます。
●男性の患者さんへ
がんもしくはがん治療によって精子が障害されるために、男性不妊が生じることがあります。精子が障害される原因は大きく2つあり、@精子が通れない状態、A精子をつくることができない状態です。それらの事態に備えて、がん治療前に精子の保存を行うことで、妊孕性を温存できます。
●小児の患者さんをもつご家族の方へ
今、お子さんの妊孕性温存について考えることが、将来の選択肢につながります。お子さんの病気を宣告された後、がん治療を行う前に妊孕性温存について考える余裕はないことが多いと思います。しかし、医療は日々進歩しています、お子さんががん治療を乗り越えて、成人し、子どもがほしいと思ったときのために、親ができることは「妊孕性温存という選択肢を考える」ことです。妊孕性温存に関しては、がん治療前の限られた時間での選択となります。まずは主治医、生殖医療専門医、看護師などの医療従事者と相談することをお勧めします。
Chapter.3:まずは相談
妊孕性温存は、正確な情報を適切なタイミングで知ることが大切です。まずは、がんと診断されたときから、あなたの「妊孕性温存」(将来、子どもを持つこと)の可能性を考えてみましょう。
当院では、妊孕性温存支援チームを結成し、妊孕性温存や今は考えられない、または迷っている方、妊娠・出産をあきらめなくてはいけなくなった方へのサポートも行っております。ひとりでも多くのがん経験者の方が、一般の方と同様に社会活動を行えるよう支援してまいります。
遠慮なく、主治医(がん治療医)、生殖医療専門医、看護師、薬剤師などの医療従事者に、がん治療が「妊孕性」に影響するかお尋ねください。
治療中、治療後でも妊孕性温存のことが気になりましたら、医療従事者にご相談ください。
●当院のがん生殖外来について
がん治療を行うことによる卵巣や精巣への影響、妊孕性温存の希望、治療後の妊娠の可能性や影響などの相談をご希望される患者さんの診療を行っております。妊孕性温存のための提携医療機関へのご紹介のほか、治療に伴う卵巣機能の変化を観察するためにホルモン値の測定を行いながら、生殖機能のチェックなども行っております。治療後の卵巣機能をフォローアップすることは、その後の生活や人生において大切なことです。
●妊孕性温存支援チームの活動内容のご紹介
当院では、妊孕性温存支援チームを結成し、妊孕性温存を希望する、または迷っている患者さん、妊孕性温存をしないと決めた患者さん・ご家族の方へ支援を行っています
Chapter.4:関連情報
●「がん患者さんのための妊孕性温存ハンドブック 子供を持つことを考える」
*院内がん情報コーナーやトータルケアコンシェルジュに置いています
● 助成制度について
妊孕性温存療法に対して、助成金を申請できます。各自治体によって対象者や申請方法、助成金額が異なります。詳しくは、こちらをご覧ください。
● 妊孕性温存や、妊娠・出産に関する悩みに特化した相談窓口
聖路加国際病院AYAがんサバイバーシップセンター 妊娠とがんホットライン
● 全国のがん治療施設・生殖医療施設を探すことができます。
日本がん・生殖医療学会ホームページ:「がん治療と妊娠 地域医療連携 地域ネットワーク」
● 日本がん・生殖医療学会ホームページ:
チャイルド・AYA(C-AYA: チャヤ)サポートチーム
AYAって何?
AYAとは、15歳から39歳までの思春期、若年成人(Adolescent and Young Adult:AYA)を示します。この世代は年代に応じて、就学、就職、結婚、出産、子育てなど様々なライフイベントに直面するため、ひとり、ひとりが自分らしく過ごせるために、多様性を意識したサポートが必要となります。
AYA世代のがんの特徴
現在日本では毎年約2万人のAYA世代の方が「がん」と診断されています。AYA世代のがんは、その他の世代と比べて治療開始の遅れや、心理・社会的支援体制の不足などが課題としてあげられています。そのため世代特有の悩みに応じた支援体制が求められます。
チャイルド・AYAサポートチーム
当院のAYA世代の患者さんとスタッフが作成したポスターがチームのシンボルに
作成者からのメッセージ:
C-AYAトーク(後述)に参加してとても楽しかったのでポスター作製に関わることが出来て 嬉しかったです。辛い治療になりますが一緒に乗り越えていきましょう。まだC-AYAトークに参加したことのない方は、ぜひ参加してみてください。とても良い思い出になると思います。
がん研有明病院では多くの小児・AYA世代の患者さん、子育て世代の患者さんが治療を受けていらっしゃいます。治療中、様々な状況の変化に対して、「自分ではどうしていいのかわからない」「何となく不安」「誰かに話を聞いて欲しい」「どこに相談したらいいかわからない」といった悩みに直面することもあると思います。チャイルド・AYAチームは、多職種のメンバーが連携しながら、患者さんの困りごとを早期に拾い上げ、サポートすることを目的に活動しています。自分らしさを維持しながらがんの治療を行えるよう一緒に考えましょう。
チャイルド・AYAサポートチームのメンバー:
がん治療医、緩和ケア医、腫瘍精神科医、看護師、公認心理師、薬剤師、理学療法士、メディカルソーシャルワーカー(MSW)、管理栄養士、チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)などの多職種で構成されています。
※チームスタッフへのご相談を希望される場合は、お近くの看護師へお声がけください。
1.チャイルド・AYA世代患者さんへのサポート
チャイルド・AYA世代は、身体や精神の発達に伴う変化やライフイベント(就職、結婚、出産、子育てなど)が多く、生活環境も様々なことから、抱える問題や悩みも人それぞれ異なることがあります。当院では専用の質問シートを用いながら困りごとや心配ごとを伺っています。学校や仕事、妊娠・出産、外見の変化など、患者さんのニーズに合わせて、医療やケア、情報を提供し、皆さんが安心して治療に臨めるようサポートしていきます。
C-AYA(チャヤ)トーク(患者交流会)
C-AYA(チャヤ)トークとはチャイルド・AYA世代の患者さん同士が集い交流する場です。チャイルド-AYAサポートチームのメンバーがファシリテーターとして参加し、簡単なエクササイズや、患者同志が自由にお話ししていただくことで同世代間でのコミュニケーションをはかっています。入院中の方は院内の会場に直接お越しください。外来通院中の方はオンラインでの参加ができます。
C-AYA(チャヤ)トークの開催案内
毎月・第3月曜日 15時〜16時 開催 (9月と3月は第2金曜日 17時〜18時)
対象者:小学生〜39歳の当院で治療経験のある方
体調の変化などにより入退室自由です。
オンラインでの参加の場合、途中退出、画面OFF、声出しなしでの参加も可能です。
参加希望の方は、下記のQRコードからお申込みください。
お問い合わせ先:cayatalk@gmail.comにご連絡ください。
今年度の予定はこちらから(563KB)
C-AYA(チャヤ)トークの様子(イメージ写真)
2.子育て中のがん患者さんへのサポート
子育て中のがん患者さんは、ご自身の病状や治療のことだけでなく、お子さんに病気のことをどう伝えるか、伝えた後のお子さんのケアや親子関係についても悩まれ不安や心配事を抱えることがあります。チャイルド・AYAチームでは、お子さんに病気を伝えるお手伝いやその後のフォローなど、必要に応じて対応しています。
子どもたちの中に育まれているレジリエンス(困難を乗り越える力)を引き出せるよう、お子さんの個性、発達段階や家族のあり方に合わせたサポート方法を患者さんと一緒に考え、お子さんが「親ががんで治療をする」という新しい生活に適応できるようお手伝いします。
また、治療のどんな時期においても、お子さんへの対応方法を一緒に考え、また直接お子さんにケアをするチャイルド・ライフ・スペシャリストがチームのメンバーです。
■チャイルド・ライフ・スペシャリストとは(Child Life Specialist: CLS)
CLSはアメリカ合衆国に本部をおくAssociation of Child Life Professionals (ACLP)の認定資格です。
子どもたちは日々いろいろな人とかかわり、成功や失敗、それに伴う様々な感情を経験し、新しい学びや気づきを得ながら成長していきます。CLSは、子どもたちが本来もっている力を引き出し、困難な状況の中でも、主体的に不安やストレスに対処できるようサポートします。
@ 子育てをしながら治療を受けている患者さんと、そのお子さんへのサポート
- 病気・治療の伝え方に関する相談:お子さんの個性(好きなこと、苦手なこと)、発達段階・特性、普段のストレスとの向き合い方、家族の関係性等についてCLSがお話を伺い、それぞれの家族・子どもに合った伝え方を一緒に考えます。伝え方だけでなく、伝えたあとのかかわり方、お子さんの様子についてもご相談いただけます。子ども向けの絵本、図書、ツールのご紹介もしています。
- お子さんとの面談:入院患者さんの面会に来たお子さん、ご家族の外来通院に付き添っているお子さんたちが、病院環境の中で安心して過ごせるように、お話を聞いたり、遊びを提供したりしています。
- CLSは心理療法、カウンセリングは実施していません。心理療法、カウンセリングをご希望される場合は、家族ケア外来にご相談ください。
- お子さんとの面談をご希望される方へ:実際にお子さんとお会いする前に、保護者の方とお話させていただきます。お気軽に担当の医師、看護師にお声かけください。
A 治療を受けているチャイルド・AYA世代患者さんたちへのサポート
- 患者さんが入院治療中も、お子さんが自分らしくいられる時間をもち、健やかな成長発達を続けていけるよう、それぞれの個性や発達段階に合わせた遊び・気分転換活動を提供しています。
- 遊びを通して、患者さんが安心して感情を表出できる機会をつくります。
がん研キッズ探検隊
当院の患者さんのご家族の子ども達(小学生以上)を対象に、がんという病気や治療について知っていただくことを目的として、2023年度は年2回休日に、がん研キッズ探検隊を開催しました。内容は、「がんについてのお話」「院内探検」として、治療に関わる院内の各部門の見学や、医療従事者を交え「子供同士が交流を持てる時間」を設けております。子ども達が、ご家族が治療を受けている病院を知ると共に、普段、抱いている疑問やさまざまな思いを直接、医療従事者や仲間と語り合うことで、がん治療への理解を深め、家族間のコミュニケーションの促進にも役立てていただきたいと思います。
開催日程につきましては、院内の掲示物やホームページ、SNS等でご案内致します。コロナの流行により、これまではオンラインで開催していましたが、今後は院内での開催も検討していく予定です。
参加条件:「お子さんにご家族ががんであることを説明されている」方が対象となります。
幼児向けの動画『がん バイバイ』について
チャイルド・AYAサポートチームでは、2021年に、子育て中の患者さん138名からご相談をいただき、うち約36%が幼児期(1歳半〜6歳)のお子さんをもつお母さん、お父さんでした。その中で一番多かった心配ごとは、がん治療で見た目や体調が変わってしまうことをどう理解してもらうか、これから始まる治療のことをどう分かってもらうか、ということでした。
「小さいからといって、何も分からないわけではないと思うんです」と子どもたちの力を信じながらも、「どうすれば子どもを怖がらせずに話せるんだろう」と悩んでいるお母さん、お父さんがたくさんいます。
そんな患者さんたちの力になりたいと思い、がん手術を受けるお母さん、お父さんについて描いた『がん バイバイ』の動画を作りました。小さなお子さんにがんのこと、手術のこと、これからの生活のことをどう伝えるか迷ったとき、この動画が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
対象年齢:幼児期のお子さん
内容:がん、手術
視聴時間:約2分
★『がん バイバイ』を観てお気づきの点がありましたら、ぜひ、下記にアクセスの上、ご意見・ご感想をお願いいたします。
つばさ学級(病院訪問)
つばさ学級のご紹介
〜つばさ学級は、入院中の子どもたちの「勉強したい!」を支えるために設置された学級です〜
- 入院をすると、学校へ通うことができない期間が長くなる場合があります。
「勉強が分からなくならないかな・・・」といった心配する声も聞かれます。 - がん研有明病院には、つばさ学級(病院訪問)があり、都立墨東特別支援学校に転学することで、訪問教育を受けられます。
都立墨東特別支援学級の教員または教育支援員が、病院に訪問し、原則マンツーマンで授業や学習支援を行っています。学級に通えない時はベッドサイドでも授業を行うこともできます。
※現在は新型コロナウイルス感染症対策のため、オンライン授業を行っています - 退院後は、今まで通っていた学校に戻ります。その時に困らないように、今まで通っていた学校と連携をはかりながら、同じ教科書、ワークブック、ドリルや問題集、プリントなどを使用し、ひとりひとりの体調や病状に合わせて学習を行います。
- 対象の児童・生徒
がん研有明病院に入院している児童・生徒(小学校・中学校) - 授業の頻度
1日2時間程度 3〜5日/週
●問い合わせ窓口
トータルケアコンシェルジュ(病院1階) 又は
がん相談支援センター受付(病院1階6番 会計窓口横)
チャイルドAYA世代の患者に向けた啓発活動
フラッグを作成しAYAがん患者の支援を全国に発信
当院主催で有明ガーデンにてAYAフェスタ2024を開催
アピアランスケア(旧 帽子クラブ)
がんの治療中は、脱毛したり、顔色が変化したりと外見の変化が起こりがちです。
当院では、2000年より「帽子クラブ」ががん治療中の外見のケア(アピアランスケア)の取り組みを行ってきました。
2022年からサバイバーシップ支援室の活動の一つとして、アピアランスケアコーナーとして活動の場所を外来に広げました。
ウィッグの試着、ボランティアの方が作った帽子の販売、がん看護専門看護師・がん化学療法看護認定看護師・がん体験者などのアドバイスなどを行なっております。
まだ活動の制限はありますが、がん治療中の外見の変化にお悩みの方はぜひお立ち寄りください。
- 乳がんの治療を受ける方のアピアランスケア (4.32MB)
がん治療中の患者さん用手作り帽子のご案内
- 布帽子の作り方 (312KB)
- ゆったり帽子の作り方 (263KB)
- バンダナ帽子の作り方 (2,935KB)
- ニット手編み帽子の作り方
■感染の観点から院外で作成されたものをお譲りいただいても病院では受け取れませんのでご了承ください。どうぞご自身でご活用ください。
アピアランスケアコーナー
場所:病院棟1階 10番外来横
日時:毎週月・水・金曜日 12時〜14時
対象:当院の入院・外来患者さん・ご家族
入院患者さんは、9階デイルームの帽子クラブコーナーをご利用できます。
日時:水曜日 15時〜15時30分
アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning:ACP)
【アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは、どんなこと?】
がんと共に生きていくことは、迷いと選択と決定の連続です。当院では、患者さんの思いを大切にしながら治療や療養生活に関する意思決定を支援し、誰もがこれからのことも考える機会となるように、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)を大切にしたチーム医療を病院全体で行っています。
当院で大切にしているACPとは、患者さんの価値観・希望・大切にしていることを、患者さんと、ご家族などの身近な大事な人や医療者が繰り返し話し合い、患者さんが自分らしく生きられるようにすることです。その経過全般をACPと言います
【私たちは、共に話し合う準備をしています】
- 誰もが手にとれるように患者情報コーナーにパンフレット(図1)を設置しています。
- 「共に治療について考えていくための質問用紙(図2)」を用いて、大切にしていること、気がかり、心もち、将来の療養先の希望など、患者さんそれぞれの思いを整理するお手伝いをします。一緒に考えてみませんか。
【ご家族や、大切な人と話してみましょう】
- 一人一人の思いが尊重され、自分らしく過ごせるような治療・ケアを受けながら生活を続けるためには、医療者や支えてくれる人と話し合っておくことが大切です。
- また、患者さんの意思は、状況によって変化することがあります。その時の気持ちや、大切にしている価値観を共有しながら、繰り返し話し合いを持つことを大切にしています。
- こちらから、声をおかけして面談をおこないますが、ご相談希望の方は、トータルケアセンターコンシェルジュにお声がけください 。
- パンフレット (770 KB)
- 「共に治療について考えていくための質問用紙」(140KB)
両立支援
仕事と治療の両立支援チーム:がんになっても“働きたい”と思う方の思いを大切に、自分らしい人生を送る支援をします
当院のがん相談支援センターでは、治療を続けながら働きたい患者さんや、就労と仕事の両立に不安を感じる患者さんに就労支援を行っております。
初診の患者さんにがん相談支援センターの案内を行っていますが、仕事と治療の両立に不安や困難がでてくるタイミングは人それぞれです。
治療の初期から不安に思う方、治療が落ち着いてきて復職の前に不安を感じる方、通院治療を継続しながら働いていらっしゃるけれど体がきついと困っている方、それぞれの患者さん、また職場の状況により困りごとが出てくるタイミングは異なります。私たちはどのタイミングであっても患者さんが不安だと思っている、困っている時に患者さんの声に寄り添い、サポートにつなげることができるようにしていきたいと考えています。
仕事と治療の両立支援チームでは様々な部署、他職種からなるチーム編成となっており、様々な治療の段階の患者さんから声をひろっていけるよう努めていきたいと思います。
構成メンバー
がん相談支援センター看護師、ソーシャルワーカー、外来看護師、外来化学療法室看護師、放射線治療部看護師、サバイバーシップ支援室看護師、薬剤師、管理栄養士、乳腺センター医師、婦人科医師、放射線治療部医師、産業医、事務職
仕事と治療の両立支援セミナー
「がん治療を受けていても働きたい」そんな患者さんの気持ちを多職種・多機関が一体となってサポートしていけるよう、職員向けのセミナーを開催しました。
今後は一般の方向けにも参加いただける開催を計画しております。
最新の情報はHP上で掲載いたします