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診療科・部門紹介
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頭頸科

頭頸科

最終更新日 : 2017年4月28日

頭頸科とは診療科の特徴|診療実績|スタッフ紹介

診療実績

がん研有明病院頭頸科の診療実績

頭頸部がんの診療実績年間の手術件数は約600件です。そのうちマイクロサージャリーによる再建手術は約140件におこなわれ、口腔や咽頭の欠損に皮弁を移植したり、下顎骨の切除後に肩甲骨や腓骨,肋骨を移植するなど困難な手術に取り組んでいます。その結果、従来は社会復帰が難しかったような患者さんのQOLも向上しています。

がん研病院頭頸科でおこなったマイクロサージャリーによる再建手術は、これまでに3,800例を超え、血管吻合の成功率は97%に達しています。これだけの数の再建手術を経験している施設は世界でも多くはありません。拡大切除ばかりでなく、喉頭がんや下咽頭がんに対する音声保存手術にも、再建手術のテクニックはいかされています。

手術以外の治療にも力を入れています。放射線治療専門医、化学療法専門医とチームを組み,副作用を極力少なくするような照射範囲や照射方法の選択(IMRT),化学療法の併用による放射線治療効果の増強による臓器温存治療、難治性のがんに対しての抗がん剤治療を導入治療として用いることなどです。

診断の分野でも近年の進歩はめざましく、CT、MRI、エコーを駆使して、腫瘍の拡がりを的確に知ることができます。検査に要する日数の短縮にも努力しています。主な疾患の5年粗生存率は、舌がん68%、喉頭がん71%、下咽頭がん54%、上顎がん58%となっています。

甲状腺疾患の診療実績甲状腺疾患の年間手術件数は120件です。甲状腺がんの中で最も頻度の高い低危険度の乳頭がんの場合、基本的には甲状腺を温存する手術をおこない、術後の補助療法はしないという方針で治療にあたっていますが、欧米式の治療法(甲状腺全摘手術をおこない、術後放射性ヨードによる転移の診断・治療をおこなったうえで、甲状腺ホルモン療法を継続する)についても患者さんに十分説明し、患者さんの意見も聞いて治療方針を決定するようにしています。

低危険度乳頭がんの10年生存率は99%以上です。高危険度の乳頭がんで、周囲の臓器に浸潤する進行・再発甲状腺がんに対しては、生活の質を充分に考慮したうえで、気管・食道・喉頭などの合併切除・再建手術もおこない、よい成績をあげています(高危険度乳頭がんの10年生存率は69%)。1cm以下の無症候性の微小乳頭がんは、通常一生放置しても無害に経過することから、1995年以降、原則として手術を勧めず、十分な説明・同意のうえ経過観察する方針をとっています。100名以上の微小がんの患者さんが外来で経過を見ていますが、がんが大きくなるのは10%以下です。その他、濾胞がん、髄様がん、未分化がん、悪性リンパ腫の診療も適切におこなっています。

なお、当施設は、「日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医制度指定研修施設」・「日本耳鼻咽喉科学会専門医研修施設」・「日本甲状腺学会認定専門医施設」・「内分泌・甲状腺外科専門医制度認定施設」に認定されています。

2016年頭頸部癌手術症例

頭頚科手術件数 再建術**の有無など 2016年
症例数  (小計)
外耳道腫瘍手術* 再建なし 1 2
再建あり 1
鼻・副鼻腔腫瘍手術* 再建なし 3 13
再建あり 10
口腔腫瘍手術* 再建なし 53 102
再建あり 49
上咽頭腫瘍手術* 再建あり 1 1
中咽頭腫瘍手術* 再建なし 21 44
再建あり 23
喉頭腫瘍手術* 喉頭部分切除(再建なし) 12 28
喉頭全摘(再建なし) 14
喉頭全摘(再建あり) 2
下咽頭/頸部食道腫瘍手術* 内視鏡下下咽頭粘膜切除術 7 52
下咽頭部分切除(再建なし) 2
下咽頭部分切除(再建あり) 2
下咽頭・喉頭全摘(再建あり) 41
大唾液腺腫瘍手術 良性腫瘍 21 35
悪性腫瘍(再建なし) 11
悪性腫瘍(再建あり) 3
甲状腺腫瘍手術* 良性疾患*** 10 117
悪性腫瘍(再建なし) 105
悪性腫瘍(再建あり) 2
その他の頚部手術(リンパ節生検、良性腫瘍摘出、頸部郭清など) 138
喉頭摘出後音声再建手術(プロボックス挿入) 9
瘻孔閉鎖・形成手術など 7
その他小手術(喉頭微細手術、気管切開など) 44
  592
(うち微小血管吻合術による再建術) 139

*頸部郭清術などを含む
**遊離組織移植による再建術
***良性腫瘍,腺腫様甲状腺腫,バセドウ病,副甲状腺機能亢進症など

頭頸部領域に対する放射線治療施行例(2016年)

  根治的RT* 根治的CRT** 術後照射 術前照射 緩和照射 合計
上咽頭癌 1 8 0 0 0 9
中咽頭癌 10 37 9 0 0 56
下咽頭癌・頚部食道癌 9 20 12 0 6 47
喉頭癌 34 9 6 0 1 50
口腔癌 1 4 16 0 4 25
鼻・副鼻腔癌 3 12 3 6 5 29
唾液腺癌 0 0 4 0 9 13
甲状腺癌 1 0 2 0 0 3
外耳道癌 1 3 1 0 1 6
原発不明癌頚部転移 2 1 0 0 0 3
そのほか 1 1 11 0 1 14

(骨、肺、脳転移の緩和照射症例は除外)

*RT: 放射線治療
**CRT:化学療法併用放射線治療

IMRT:強度変調放射線治療 162
3D-CRT:3次元原体照射 93

化学療法施行例

2016年

  導入化学療法 放射線併用化学療法 再発・転移への救援化学療法
上咽頭癌 1 8 1
中咽頭癌 5 37 8
下咽頭癌・頸部食道 1 25 12
喉頭癌 1 12 5
口腔がん 1 11 17
鼻腔・副鼻腔癌 0 4 1
唾液腺癌 0 0 2
その他 1 4 0
10 101 46

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