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診療科・部門紹介
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腫瘍精神科

最終更新日 : 2024年4月24日

腫瘍精神科とは診療内容家族ケア外来|遺族ケア外来|臨床研究スタッフ紹介

遺族ケア外来(自費)

現在、がん研通院中の患者さんや通院歴がある患者さんのご家族・ご遺族は「家族ケア」でも受け付けております。

大切な人を亡くされたあとのこころの苦しみ(悲嘆)は自然な反応ではありますが、苦しみの強さが強い場合は通常の日常生活が困難になることも少なくはありませんし、その苦しみが長期にわたって続くこともあります。このような場合、きちんとケアを受けて苦しみを癒すことで、大切な人との思い出はきちんと胸に留めながら、前を向いて生きていこうという気持ちになれます。

悲嘆(Grief) 、遷延性悲嘆症(Prolonged Grief Disorder)とは

大切な方を亡くされたあとに、つらく悲しい気持ちがしばらく続くことが、多くの方に見られます。大切な人を失ったことによって引き起こされる苦しいこころの状態や反応は「悲嘆(Grief)」と呼ばれており、本来、悲嘆は大切な人を喪失したことに対する自然な反応です。

悲嘆はこころやからだ、行動などに変化をもたらします。深い悲しみや痛み、寂しさや不安、時にはやり場のない怒りとなって表れることもあります。眠れない、動悸がするといった体調の変化を感じたり、物事に集中できなくなったり、家に閉じこもりがちで外に出られなくなる場合もあります。大切な人が亡くなったことに対して、なぜ助けられなかったのだろう、もっとできることがあったのではといった強い自責の念や罪悪感を持ったりすることもあります。

悲嘆は時間とともに変化していき、徐々にその方を思いながら悲しみとともに生きることができるようになっていきます。

ところが、時に嘆き悲しむ気持ちが長い期間、激しく続くことがあります。数年以上たっても亡くなった人のことが頭を離れない、落ち込んだ気分が続き、亡くなった事実を受け入れられないといった状態が続いてしまい、専門的な支援が必要になることがあります。このような状態を臨床心理学・精神医学の分野では「遷延性悲嘆症(Prolonged Grief Disorder)」と呼んでいます。

大切な人を亡くされたあと、こういったことはありませんか?

  • 悲しい気持ちや不安、落ち込んだ気持ちが続いている
  • 眠れない、食欲がないなど体調の不調が続いている
  • 亡くなった人のことが頭から離れない状態が続いている
  • 自分を責める気持ちや罪悪感を強く感じ続けている
  • つらい気持ちを聞いてもらいたいけれど話す相手がいない

こんなときは、腫瘍精神科のスタッフがお話をお伺いし、一緒に考えたり、お気持ちの整理をお手伝いしたりいたします。必要に応じて、公認心理師のカウンセリング、あるいは薬物療法をご提案させていただきます。

受診方法

対象: ご家族など大切な人をがんで亡くされた方
外来日: 毎週金曜日(完全予約制)。
初診の場合、公認心理師が「予診」として詳しい状況をお伺いしたあとに、医師の診察をお受けいただきます。2回目からは、この外来はカウンセリングを中心としたものですが、必要や希望に応じて医師の診察(薬物療法中心)を受けていただく場合があります。
時間: 1回あたり50分 (初診のみ予診と診察を合わせて80分程度となります。)
費用: 自費となります。
初診:10,000円
2回目以降:カウンセリング 10,000円 
※原則、カウンセリングとは異なる日に、定期的に医師の診察を受けて頂きます。
※カウンセリングと同日に医師の診察も可能ですが、その場合は保険診療ではなく自費となります。
予約方法: 当院診療予約室までお電話下さい。
予約の際に「遺族ケア外来希望」とお伝えください。
03−3570−0541(平日午前 8時30分〜午後 4時30分まで)

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