がんに関する情報
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強度変調放射線治療(IMRT)

強度変調放射線治療(IMRT)

強度変調放射線治療(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy)
強度変調回転照射(VMAT:Volumetric Modulated Arc Therapy)

強度変調放射線治療(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy)は、1990年代に欧米で考案、2000年頃より国内に臨床導入が開始された高エネルギーX線による治療技術です。腫瘍に放射線を集中し、周囲の正常組織への照射を減らすことができるため、副作用を増加させることなく、より強い放射線を腫瘍に照射することが可能になります。

従来の放射線治療(三次元原体照射, 3D-CRT)では、マルチリーフコリメータ(MLC:Multi Leaf Collimator)と呼ばれる数ミリメートル幅の金属の板により ”照射野” という放射線を照射する形状を作りますが(図1)、IMRTでは照射中にMLCを移動させることで、照射野内に放射線の強弱をつけることが可能となります(図2)。また、当院で現在主に使用している強度変調回転照射(VMAT:Volumetric Modulated Arc Therapy)は、IMRTの応用型で、照射ビームを変調しながら照射ヘッドを回転させることで治療時間の短縮を図ることが可能となります。

図1. 3D-CRT:照射中の照射野の形は一定
図2. IMRT:照射中に照射野の形が変化する

図3. 3D-CRTとIMRT, VMATの違い

 

 

 

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