がんに関する情報

印刷

がんと遺伝

がんと遺伝

がんに関する情報
最終更新日 : 2021年1月12日
外来担当医師一覧

遺伝によるリスクがあるかどうかは遺伝カウンセリングと遺伝子検査で分かります。 遺伝カウンセリングや検査が必要かどうか、まずはオンラインで相談することができます。 詳しくはこちら

目次 

Chapter.1: がんの遺伝と遺伝性腫瘍

現在、日本人2人に1人ががんに罹患します。生涯、何らかのがんに罹患するリスクは男性で63.3%、女性で48.4%とされています(「がんの統計2019年度版」)。ご家族の中にがん患者さんがいる方は少なくないと思います。自分の家系はがん家系なのではないかと心配されている方も多いのではないでしょうか。

「家族性腫瘍」とは、家族に腫瘍(がん)が集積して発生する腫瘍性疾患と定義されています。このうち、1つの遺伝子の病的な変化が親から子へ伝わることにより遺伝的にがんに罹患しやすくなり、そのような体質をもとに発症する疾患を特に遺伝性腫瘍症候群と称します。例えば大腸がんの場合は約25%が家族集積性のがんであり、遺伝性と考えられるがんは5%程度とされています。遺伝性腫瘍症候群には医療の現場で遺伝学的検査や対策(より細かな検診や、予防的な治療)の実践が可能なものがあります。

遺伝とがんについてのグラフ
図.大腸がんにおける遺伝性腫瘍症候群と家族集積性を認めるがんの割合

それではどのような方が遺伝性腫瘍症候群を考慮されるのでしょうか。

一般的に遺伝性腫瘍症候群の家系には、次のような特徴があります。

  • 若くしてがんに罹患した方がいる
  • 家系内に何回もがんに罹患した方がいる
  • 家系内に特定のがんが多く発生している

遺伝性腫瘍症候群の中で、以下に家族性大腸腺腫症(ポリポーシス)リンチ症候群遺伝性乳がん卵巣がんの3つの疾患について取り上げ紹介します。遺伝性腫瘍症候群の中には、臨床症状だけで診断される疾患と、遺伝学的検査によって遺伝子に変化が見つかることではじめて診断される疾患とがあります。遺伝学的検査とは遺伝的にがんになりやすい体質か調べる遺伝子検査で採血で行います。臨床症状だけで診断できる遺伝性症候群のタイプであっても、血縁者がすでに遺伝性腫瘍症候群と診断されている場合には、症状がでる前に自分ががんに罹患しやすい体質なのか否かを判断するには、遺伝学的検査が採血で判定できるためとても有用です。

がんの遺伝カウンセリングの現場では、個々の事例に応じて、がんの遺伝に関する情報の提供、遺伝学的検査や遺伝子の変化が認められた場合の具体的ながん対策のマネジメントなどを扱っています。現時点では、遺伝学的検査の適応となる疾患は限られていますが、治療やがん検診の方法がほぼ確立した疾患もあります。がんに罹患しやすい体質を受け継いでいたとしても、適切な健康管理により治療成績の向上が期待できる可能性があります。

これから、私たちと一緒にがんの遺伝について前向きに考えていきましょう。

まとめ がんの遺伝
家族性腫瘍:
家族に腫瘍(がん)が集積している
遺伝性腫瘍症候群:
原因となる遺伝子が明らかにされており、その変化によりがんが発症しやすくなる体質
その特徴:
若くして発症・複数回の発症・特定の種類のがんが家系内に多発

このページのTOPへ

Chapter.2: 遺伝性大腸がん;@家族性大腸腺腫症(FAP)

大腸がんを発症する代表的な遺伝性の疾患の1つに、大腸にポリープが多発する家族性大腸腺腫症(familial adeonomatous polyposis: FAP)があります。FAPは、大腸に一般に100個以上のポリープが認められ、密生型では大腸に5000個以上のポリープが発生します。診断は大腸に100個以上のポリープが見つかることでなされますが、ポリープの数が100個に満たない場合でも、軽症型であるattenuated FAP(AFAP)の可能性があります。FAPのポリープは病理学的所見(顕微鏡で形態を調べる検査)から良性腫瘍の腺腫と呼ばれるタイプです。大腸がんでは腺腫の一部が腺癌になるパターンが多いことがわかっています。腺腫がたくさんあれば、それだけ大腸がんが発生するリスクはより高くなります。

治療は原則として外科的に全ての大腸を切除して、小腸を肛門あるいは直腸に吻合する手術が行われます(大腸全摘術)。大腸を全部取ってしまって大丈夫なのか、と思われるかもしれませんが、多くの患者さんでは排便回数は増えるものの、徐々に安定して社会復帰されています。FAPでは、この他に十二指腸や胃に腺腫やがんが発症することもありますが、これらも早期発見であれば内視鏡的治療が可能な場合があります。また、デスモイドという腫瘤が腹部臓器を圧排するように発育することがあります。

FAPは APCという遺伝子に変化が生じることが原因であり、この変化は親から子どもへ50%の確率で遺伝します。現在では、患者さんの血縁者に大腸内視鏡検査や遺伝子検査を行うことで、大腸がんが発症する前にFAPの診断が可能になりました。FAPの患者さん(あるいはご両親のどちらかがFAPと診断されている方)では10〜12歳からの大腸がん検診が、AFAPの場合には18〜20歳からの大腸がん検診を行うか相談することになります。早期発見と治療法の確立により、現在ではFAPの患者さんの平均寿命は日本人の平均寿命とほぼ同じになっています。

まとめ 大腸がんと遺伝(FAPの場合)
診断:
大腸ポリープ100個以上(100個より少ない場合軽症型FAPの可能性あり)
発症しやすい腫瘍:
大腸がん、十二指腸がん、デスモイド、胃がん、甲状腺がん
遺伝子検査:
APC遺伝子、70%以上で変化が見つかる(AFAPは〜25%)
定期検診:
大腸内視鏡検査(10〜12歳より2年に1回、腺腫が発見されれば年1回)
治療法:
基本は大腸全切除(当院では、明らかな密生型以外は内視鏡切除にて手術の時期を遅らせたり、回避する方法を患者さんと相談しながら行っております。)
遺伝:
親から子どもへ50%の確率で遺伝
大腸ポリポーシスの家族歴:
大腸ポリポーシスの患者が家族にいる人は75〜80%

(詳細は専門医にご相談ください:参考文献:HFA Vasen, et al., 2008)

FAP 密生型大腸ポリポーシス
数千個のポリープが認められた

このページのTOPへ

Chapter.3: 遺伝性大腸がん;Aリンチ(Lynch)症候群

もう1つの遺伝性大腸がんとしてリンチ症候群 (hereditary non-polyposis colorectal cancer: HNPCCとも呼ばれていました)があります。リンチ症候群は、大腸がんの2〜3%を占めると考えられています。リンチ症候群は大腸がんをはじめとするがんの易罹患性症候群で、大腸のほかに子宮内膜、小腸、胃、卵巣、腎盂・尿管などにがんが発症しやすいとされております。リンチ症候群の患者さんにおける大腸がんの平均発症年齢は約45歳であり、一般大腸癌における好発年齢の65歳前後よりも若い年齢で発症します。

マイクロサテライト不安定性(MSI)検査という検査は、リンチ症候群のスクリーニング検査として実施する検査です。これはがんと正常の組織材料を用いて行う検査で、現在、保険適用となっています。費用は3割負担で約6000円です。この検査の結果、陽性(MSI-H)であった腫瘍をもつ患者さんではLynch症候群の遺伝学的検査を考慮します。Lynch症候群は、MLH1、MSH2、MSH6、PMS2の4つの遺伝子のうちの1つに変化がある場合に診断されます。この遺伝子の変化は、親から子どもへ50%の確率で伝わります。リンチ症候群と診断された患者さんの血縁者の方は、がんを発症していなくても、自分ががんを罹患しやすいかどうかを調べるための遺伝学的検査が可能です。当院ではMSI検査に加え、免疫組織化学染色という方法にて、4つの遺伝子のうちどの遺伝子が候補遺伝子か調べる検査も行っております。こちらも保険適応で3割負担で約1200円です。

リンチ症候群と診断されても、全員ががんになるわけではないことがわかっております。生涯、大腸がんを発症する確率は28〜75%(女性は24〜52%)です。また、子宮内膜がんを発症する確率は27〜71%です。一般にリンチ症候群の大腸癌の予後(手術などの治療成績)は良好であることを示す臨床データが複数報告されています。従ってリンチ症候群の患者さんに対しては、当院では消化器科や婦人科などの診療各科が連携して早期の段階でがんを発見、治療できるような計画的なサーベイランス(がん検診)が有効であると考え、国際的なガイドラインに基づいたがん検診を実施しています。

まとめ 大腸がんと遺伝(リンチ(Lynch)症候群(HNPCC)の場合)
診断:
遺伝子検査(MLH1, MSH2, MSH6, PMS2
発症しやすい腫瘍:
大腸がん、子宮内膜がん、胃がん(日本)、卵巣がん、腎盂・尿管がん、小腸がんなど(図)
定期検診:
大腸内視鏡検査(20〜25歳より1〜2年に1回)
婦人科検査(35-40歳から1〜2年に1回)
上部消化管内視鏡検査(30-35歳から1〜2年に1回)、ピロリ菌除菌
腹部超音波検査と尿細胞診検査(30-35歳から1年に1回)
遺伝:
体質は親から子どもへ50%の確率で遺伝
リンチ症候群の家族歴:
大腸がんの若年発症(50歳未満)や上記リンチ症候群関連がんが家系内に認められる

(詳細は専門医にご相談ください:参考文献:Vasen HF, et al., Gut. 2013; 62:812-823.)

このページのTOPへ

Chapter.4:遺伝性乳がん卵巣がん症候群(Hereditary Breast and Ovarian Cancer: HBOC)

日本における女性の乳がん発症生涯リスクは8.2%であり、罹患率のピークの年齢は50歳で、欧米に比べて発症年齢が若いことが特徴です。

乳がんは以前より遺伝的な素因が発症に関係することが知られていました。母親が乳がんを発症した場合には、娘の発症リスクは一般のリスクの約2倍に、母親と姉が発症した場合には、妹の発症リスクは一般のリスクの約4倍になるとされています。

表. 保険診療でBRCA遺伝学的検査の対象となる場合

  • 45歳以下で乳がんと診断された
  • 60歳以下でトリプルネガティブの乳がんと診断された
  • 2個以上の原発性乳がんと診断された
  • ご自身が乳がんと診断されて、かつ第3度近親者内(父母、兄弟姉妹、子ども、祖父母、おじ・おば、異母・異父の兄弟姉妹、孫、甥・姪、いとこなど)に乳がんまたは卵巣がんと診断された方がいる
  • 卵巣がん・卵管がん・腹膜がんと診断された
  • 乳がんと診断された男性
  • がんと診断され、治療としてPARP阻害薬に対するコンパニオン診断としてBRCA遺伝学的検査を行う場合

遺伝性乳がんの原因遺伝子がいくつか明らかになっており、その中でも、最も代表的なものがBRCA1BRCA2の2つの遺伝子です。BRCA1あるいはBRCA2遺伝子に、疾患と関係する変化があった場合に、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)と診断されます。

BRCA遺伝学的検査は、乳がんあるいは卵巣がんの治療薬の1つ、PARP阻害薬オラパリブ(商品名:リムパーザ)の適応を判断する目的で行う場合に加えて、2020年4月より、遺伝性乳がん卵巣がん症候群の診断目的として行う場合も一部、保険診療として実施されるようになりました。表に当てはまる場合は、保険診療内でBRCA遺伝学的検査を受けることができます。

HBOC( BRCA1あるいはBRCA2遺伝子の変化を持っていること)は、50%の確率で親から子どもに伝わります。HBOCの場合、一般の乳がんに比べて、発症年齢が低く、乳がんが両側の乳房に発症する頻度が高い(35%)、あるいは卵巣がんを発症することがある、といった傾向が見られます。生涯乳がんが発症するのはBRCA1に変化をお持ちの場合65〜80%、BRCA2に変化をお持ちの場合45〜85%で、生涯乳がんを発症しない方もいらっしゃいます。また、卵巣がんを発症するのは、BRCA1に変化をお持ちの場合37〜62%、BRCA2に変化をお持ちの場合11〜23%です。男性でBRCA2に変化をお持ちの場合、乳がんの発症が6%となり、また前立腺がんの発症リスクが一般におけるリスクよりも少し上昇します。

対策として、当院ではHBOCと診断された方に対して、主に乳腺科・婦人科と連携して定期的なサーベイランス(一般のがん検診とは異なる定期検診)やリスク低減手術を行っています。卵巣がんは有効な検診方法がなく、早期発見が難しいため、わが国でも卵巣及び卵管(一部の卵巣癌の発生母地は卵管であるとされています)を予防的に切除することが推奨されます。2020年4月より、乳がんあるいは卵巣がんと診断されたことがあり、かつBRCA1/2遺伝学的検査にてHBOCであると診断された場合に限り、MRIによる乳房サーベイランスやリスク低減手術も保険適用となりました。これより早く、当院では院内の倫理審査委員会で、リスク低減卵管卵巣摘出術およびリスク低減乳房切除術が臨床試験として承認され、実施してきました。特に前者は2020年10月までに合計100例以上実施し、日本でも有数の実績です。また現在も、リスク低減卵管卵巣摘出術やリスク低減乳房切除術が保険適用とならない方に対しては臨床試験として行っています。ただしその場合は手術に関わる費用は自費負担となります。

リスク低減卵管卵巣摘出術は、卵巣がんや卵管がんの発症リスクを下げるだけでなく、総死亡率を低下させているという臨床試験のデータが複数あります。

一方、リスク低減乳房切除術も明らかに乳がんの発症頻度を低下させることが臨床試験で示されています。また、乳がんと診断された方が、手術の前に遺伝性乳がん卵巣がん症候群と診断された場合、反対側(がんがない方の乳房)を切除するリスク低減乳房切除術も生存率を改善しているというデータが最近みられています。

このようなリスク低減手術は、手術による便益と発症しうる有害事象(例えば卵巣を摘出することによる更年期障害や骨粗鬆症など)を担当医から説明を受けて十分に理解した上で受けていただく必要があります。

まとめ 乳がん・卵巣がんと遺伝(遺伝性乳がん卵巣がん症候群「HBOC」の場合)
診断:
遺伝子検査(BRCA1, BRCA2の2つの遺伝子)
発症しやすい腫瘍:
乳がん、卵巣がん・卵管がん・腹膜がん、前立腺がん(男性)、膵臓がん(図)
定期検診・予防:
<乳腺科>
・サーベイランス(定期的な検診):25歳から年1回の乳房造影MRI、30歳からは年1回の乳房造影MRIとマンモグラフィなど)
・リスク低減乳房切除術
<婦人科>
・リスク低減卵管卵巣摘出術
・リスク低減卵管卵巣摘出術を受けない場合は、30-35歳より臨床医の裁量で経腟超音波及びCA125(腫瘍マーカー)が考慮される。
遺伝:
親から子どもへ50%の確率で遺伝

(詳細は専門医にご相談ください;参考文献:NCCN, Guidelines, Genetic/Familial High-Risk Assessment: Breast, Ovarian, and PancreaticVersion1.2020)

このページのTOPへ

Chapter.5:遺伝性腫瘍の遺伝子検査(遺伝学的検査)

原因となる遺伝子がわかっている遺伝性腫瘍については、理論的には遺伝学的検査が可能です。

この場合、遺伝学的検査は採血した検体約10〜15mlを用いて行います。血液中の白血球細胞からDNA(デオキシリボ核酸、deoxyribonucleicacid)とよばれる遺伝子の本体を抽出します。人の細胞1個には2万種類以上の遺伝子が存在します。遺伝子は、アミノ酸と呼ばれるタンパク質の基本構造の配列を決める設計図であり、これはDNAに書き込まれています。それぞれの遺伝子は、グアニン(G)シトシン(C)アデニン(A)チミン(T)と名付けられた4種類の塩基という物質の並び方によって対応するアミノ酸やその配列が指示され、働きが決まっています(図)。遺伝学的検査では、目的とする遺伝子の塩基の配列に病気と関係する変化がないかどうかを調べます。遺伝子の解析はとてもたいへんな作業で、例えば遺伝性乳がん卵巣がんと関係しているBRCA1遺伝子は約6000個、家族性大腸腺腫症と関係しているAPC遺伝子は約9000個の塩基配列をチェックする必要があります。また1つの塩基配列だけでなく、塩基が大きなブロック単位で欠けているか、あるいは重複しているかを調べることもあります。一方、遺伝学的検査の結果の解釈は、専門的な知識を必要とします。検査で見つかった配列の変化が病気の発症と関係しているものなのか、あるいは病気と関係する変化が見つからなかった場合にこの結果をどのように考えればよいかを十分に検討します。また現在の遺伝学的検査ですべての遺伝的な要因の関与が説明できるわけではなく、限界があります。さらに遺伝学的検査の結果は、血縁者と共有しうる情報となるため、遺伝情報の取り扱いには特別な配慮が必要です。その後の検査を受けた方への医療の面と心理社会的な面のケアも同等に重要です。

遺伝学的検査は、他の医療における検査と明らかに異なっている点が2つあります。

1つは、遺伝に関する遺伝学的検査の結果は、生涯変わることがない点です。したがって、将来発症するがんのリスクを予め知ることになり、その対策を考えることができるとも考えられます。もう1つは、遺伝に関わる遺伝学的検査の結果は自分だけではなく、血縁者にも関係がある点です。遺伝子の変化が認められた場合には、ご両親、ごきょうだい、あるいはお子さんは50%の確率で同じ変化をもっている可能性があります。これは今の時点ではがんにかかっていない血縁者でも遺伝学的検査を受けて変化をもっていることがわかれば、がんを発症する前から具体的に対策を立てることが可能です。

現在、遺伝学的検査の多くは保険適用外であり、自費診療として行っていますが、昨今、保険適用となった遺伝学的検査も少しずつ増えています。遺伝性乳がん卵巣がんの原因とされるBRCA1/2遺伝学的検査の他、甲状腺髄様がんや副腎の腫瘍を発症する多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2型)の原因遺伝子であるRET遺伝学的検査も保険適用となっています。ただし、保険診療で遺伝学的検査が受けられる対象の条件があります。

さらに現在は、がんの治療薬を決めるための検査として、遺伝子検査を用いるようになりました。この検査の過程で遺伝性のがんの可能性を示唆する遺伝子の変化が見つかることがあります。その場合も、検査の結果の意味をご説明し、ご本人や血縁者の方々の健康管理に役立てていただくためサポートいたします。

遺伝子の検査は採血を行うだけで実施可能ですが、遺伝子検査の意義やその限界を正しく認識して、そこで得られた情報を今後の健康管理のために適切に運用することが重要となります。

まとめ 遺伝性腫瘍の遺伝子診断
  • 多くの遺伝性腫瘍症候群では遺伝学的検査が可能。
  • 遺伝学的検査には、保険診療と自費診療のものがある。
  • 遺伝学的検査は主に血液を用いて行われる。
  • 遺伝子の塩基の並び方や、大きな欠失・重複を調べる
    塩基:グアニン(G)、シトシン(C)、アデニン(A)、チミン(T)の4種類
  • 遺伝学的検査の結果は家系内で共有される場合がある。
  • 結果の解釈やその後のマネジメントについて遺伝カウンセリングの中で話し合われる。

遺伝子検査の例(保険診療で実施されているRET遺伝学的検査の解析の一部です)

このページのTOPへ