がんに関する情報
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がんの薬剤開発について

がんの薬剤開発について

最終更新日 : 2022年12月7日
外来担当医師一覧

治験(臨床試験)について

新しい薬が使用できるようになるためには、まず「薬の候補」を動物で使用して効き目と好ましくない作用をくわしく調べ、より見込みのある候補を選び出し、次にヒトでどのような効き目(有効性)や副作用(安全性)を示すかを調べます。

ヒトでの有効性や安全性について調べることを「臨床試験(りんしょうしけん)」と言い、「薬の候補」を国(厚生労働省)から「薬」として認めてもらうために行う臨床試験のことを「治験(ちけん)」と呼びます。

治験では「薬の候補」をヒトへ使用するため、治験に参加する方の権利(人権)や安全が最大限に守られます。それと同時に、「薬の候補」の効き目(有効性)や副作用(安全性)を科学的な方法で正確に調べる必要があります。

「治療」では病気を治すために「薬」を使うのに対し、「治験」ではヒトでの有効性や安全性を調べる目的で「薬の候補」を使うため、研究的な側面も含んでいます。

抗がん剤の治験(第1相試験)について

治験にはいくつかの段階があります。その最初の段階である第1相試験(だいいっそうしけん)では、その薬を使用しても安全か注意深く調べます。

一般的な薬の第1相試験が健康な成人男性で始めるのに対して、抗がん剤では薬の効果や副作用が強いため、実際のがん患者さんで実施する試験となります。

第1相試験では、薬を少ない量から一定の副作用が認められるまで段階的に量を増やすことで適切な投与量、投与方法、投与間隔を調べます。(多くの試験では同一患者さんは同一用量です。)さらに、血液や尿の中に含まれる「薬の候補」の量を調べることで、薬が体内でどのような動きをするかを確認します。

また、この第1相試験をはじめとする治験に参加することは、以下の良い面と悪い面が考えられます。

治験参加の流れについて

治験参加の流れは薬により異なりますので、十分にご説明いたします。

※治験に関する詳しい説明はこちらのHPをご参考ください。(httpのサイト<セキュリティ保護のないサイト>にリンクします。)
日本医師会治験促進センターHP

先端医療開発科について

近年様々な種類の新しいがん治療薬が開発される中、第1相試験をはじめとする早期臨床試験は薬剤開発の出発点であり、大変重要です。

そこで、がん研有明病院が次世代の臨床開発の拠点となるべく「先端医療開発科」を創設しました。先端医療開発科は、新しいがん治療薬を患者さんにいち早くとどけるために早期臨床開発を推進いたします。

当診療科では、新しいがん治療薬の開発に必要な幅広い専門知識と経験を持つ専任の医師とスタッフが、その知識を活かすとともに、院内の各診療科や各部門と協力して、それぞれの患者さんに合った臨床試験をご提案いたします。

わからないことがありましたら、ご相談ください

治験について何か知りたいことや、心配なことがありましたら、先端医療開発科の担当医師にご遠慮なくおたずね下さい。

先端医療開発科HP

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