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咽頭がん

咽頭がん

最終更新日 : 2019年3月12日
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がん研有明病院の咽頭がん診療の特徴

咽頭がんについての知識

咽頭がんとは

咽頭とは鼻の奥から食道に至るまでの食物や空気の通り道です。

咽頭は上・中・下の3つの部位に分けられ、各部位にがんができるとそれぞれ上咽頭(じょういんとう)がん、中咽頭(ちゅういんとう)がん、下咽頭(かいんとう)がんという診断となります。扁桃腺や舌根は中咽頭に含まれます。

図:咽頭部

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症状

初期にはのどの違和感、軽い痛み程度で強い症状がないことも少なくありません。がんが大きくなれば食事の通りにくさや息苦しさが出現します。また頸部リンパ節への転移を首のしこりとして自覚して初めて分かる場合もあります。

上咽頭がんの場合耳と鼻をつなぐ管(耳管)が閉塞し片側の耳閉感(耳のつまった感じ)や鼻づまり、鼻血で見つかる場合もあります。

中咽頭がんの場合片側の扁桃腺が腫れていることで気がつくこともあります。

下咽頭がんの場合は声がかすれる症状が出ることもあります

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診断

診断には見ること(視診)触ること(触診)が重要です。見えにくい部分はファイバースコープを使ってくまなく観察します。そのうえで性質の検査(組織検査)と広がりの検査(画像検査)を行います。性質の検査は腫瘍を一部採取して、がん細胞があるか調べます。広がりの検査はCT、MRI、超音波などを用いて腫瘍の範囲やリンパ節転移の有無を調べます。これまで咽頭がんは早期に発見することが困難とされてきましたが、内視鏡技術の進歩により、非常に小さながんの発見も可能になってきています。

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病期診断

がんの進行度は第T期からW期の4段階に分けられます。通常第T期・U期を早期がん、第V期・W期を進行がんと呼びます。

病期は咽頭の腫瘍の大きさ(T)、頚部リンパ節転移(N)の大きさや数、肺や骨などの遠隔転移(M)の有無によって決定されます。

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治療法

治療は手術・放射線・抗がん剤を単独もしくは複数を組み合わせて行われます。咽頭は話す、食べる、呼吸するなど、人が人らしく生きるための機能を担っていますが、腫瘍が大きくなればなるほど治療に伴う機能低下が大きくなります。当科では、抗がん剤と放射線を組み合わせた治療(化学放射線治療)や自己遊離組織移植(自分の体の一部を欠損部分に移植する)を用いた機能再建手術を積極的に行い、機能低下を最小限に抑えた治療を行っています。とくに発声機能の温存手術や発声機能の再獲得に力を入れています。また、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)の局所進行癌術後の再発ハイリスク患者に対する術後補助化学放射線療法などの多施設共同試験にも参加しています。

経口的切除手術の様子

上咽頭がん

上咽頭がんは放射線治療が主体となります。病気の進んでいる場合、化学放射線治療を行います。これまで治療成績が悪かった第W期に対しては、強力な抗がん剤による導入化学療法→化学放射線治療→補助化学療法を行っています。また、当科ではリンパ節を切除する頸部郭清術だけでなく上咽頭がん切除も行っています。

中咽頭がん・下咽頭がん

中・下咽頭がんは早期の場合、経口腔的内視鏡切除や放射線治療(化学療法併用)が選択されることが多く、進行がんでは化学放射線治療もしくは遊離皮弁を用いた再建手術を行っています。進行した下咽頭がんの場合喉頭に近接しているため、喉頭も含めて切除せざるを得ない場合もあります。その場合発声機能を失ってしまうこととなります。遊離皮弁として小腸の一部を採取して移植、呼吸のための気管の穴を首に作ります。

図:咽頭部の術前、術後

2015-2018年 手術件数

  再建術の有無など 2015年 2016年 2017年 2018年
症例数 小計 症例数 小計 症例数 小計 症例数 小計
上咽頭腫瘍手術 再建あり 1 1 1 1 0 0 0 0
中咽頭腫瘍手術 再建なし 19 35 21 44 9 16 26 41
再建あり 16 23 7 15
下咽頭腫瘍手術 内視鏡除術 10 75 7 53 4 43 1 40
喉頭保存部分切除 4 4 3 1
下咽頭喉頭全摘 61 42 36 38

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再発の診断と治療

初回治療の後は、外来での定期的な経過観察と画像検査により再発の有無をチェックしていきます。再発が確認された場合、再発腫瘍に対しどのような治療が可能か十分検討します。

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治療の副作用と対策

どのような治療でも必ず副作用があります。放射線治療では、口腔乾燥や粘膜炎、味覚低下などがありますが、多方向からの放射線照射で必要以上の範囲の放射線量を極力減らすためにIMRTも導入しています。

手術では切除範囲に応じた機能低下がありますが、遊離皮弁を用いた再建手術で機能低下を最低限に抑えます。下咽頭がんの場合、声を失ってしまった患者様の音声再獲得のための、気管-食道シャントチューブ(プロヴォックス)の挿入術も積極的に行っています。

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当科における治療成績

治療成績は一般的に5年全生存率であらわします。

上咽頭がんでは、早期がんであるT期で90%、U期からV期で60〜80%、W期で40〜50%の生存率です。

中咽頭がんの5年全生存率は、T期:83%、U期:79%、V期:73%、W期:69%です。

下咽頭がんの5年全生存率は、T期:90%、U期:80%、V期:70%、W期:50%です。

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