診療科・部門紹介
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大腸外科

大腸外科

最終更新日 : 2025年2月17日

診療科の特徴

対象とする疾患

秋吉高志
秋吉高志
大腸外科部長
直腸がん集学的治療センター長(兼務)

当科では、大腸(結腸・直腸・肛門)、小腸に関わる、さまざまな悪性疾患に対する治療における、手術を担当しています。

  • 大腸がん(結腸がん、直腸がん、肛門管がん)、消化管神経内分泌腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST(ジスト))など
  • 転移性大腸がん、大腸がん術後再発など
  • 遺伝性大腸疾患(家族性大腸腺腫症、リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス性大腸がん))など
  • 骨盤内肉腫(サルコーマ)など
  • 十二指腸を除く小腸腫瘍  

国内有数の大腸がん手術施設

当科では、診療科チーム一丸となって、まずは患者さんに寄り添った親身で丁寧な治療を心掛けていきたいと考えております。そのうえで『大腸がん専門の外科医、内科医、化学療法専門医が一緒に診るチーム医療で、2週間以内に方針を決めて直ちに治療を開始すること』そして『高度に進行した大腸がんでも、化学療法、放射線療法、手術を組み合わせて完治を目指すこと』0をモットーにしています。  

質の高い腹腔鏡・ロボット支援下手術や進行直腸癌に対する集学的治療、積極的経過観察などの最先端の治療を患者さんに提供し、がん研に受診してよかったと思って頂けるよう、大腸外科チーム一同全力を尽くして診療に当たりたいと考えております。

当科での診療実績についてはこちら

直腸がんに対する放射線治療、抗がん剤を駆使した集学的治療

肛門に近い直腸がんは、大腸がんの中でも予後が悪く、手術後の局所再発率や転移再発率が高く、また手術で人工肛門(ストーマ)となることもしばしばあります。

肛門に近い進行直腸がんに対する術前(化学)放射線療法は、欧米などでは標準治療であり、手術だけによる治療にくらべ、優れた治療成績が報告されてきました。当院では、進行した直腸がんに対して、日本の中でも先進的に、2004年から、手術前に術前(化学)放射線療法を行い、がんの広がりを小さくしてから手術を行ってきました。

最近では治療成績をより向上させるため、これまで術後に行っていた抗癌剤治療を術前に行う方法が世界的に広く行われるようになってきました。当院ではこの治療も2011年から取り組み、肉眼でがんが消失した状態になった場合は、すぐに手術を行わずに慎重に経過観察を行う「積極的経過観察」も行っています。

この治療法は、我々大腸外科だけでは無く、下部内視鏡内科や放射線科、化学療法科の多大な経験が必須の治療ですので、「直腸がん集学的治療センター」を立ち上げ、毎週、診療科の垣根を越えて、全患者さんの画像を供覧し、治療経過・治療評価などを共有して、治療方針を決定しています。

  • 直腸がん集学的治療センターについてはこちら

大腸がんに対する低侵襲手術(腹腔鏡手術・ロボット支援下手術)

大腸がんに対する手術の術式は1990年代初頭より、開腹手術から腹腔鏡手術に移行し、手術が大きく変革を遂げました。当科は早期より腹腔鏡手術を導入し、ロボット手術についても、保険診療が適応となった2018年から積極的に取り入れ、現在では、大腸がん手術の97%を腹腔鏡手術またはロボット手術で行っています。

ロボット手術については、2022年からは保険診療の適応が広がったことを受け、全大腸がんに対して行っています。

また、他の臓器に浸潤し、手術ができないと言われた場合でも、手術前に化学放射線療法や化学療法を行い、根治手術が可能になることがあります。その際、腹腔鏡やロボット手術で治療を提供できることもあります。

  • 腹腔鏡手術、詳細についてはこちら
  • ロボット支援手術、詳細についてはこちら

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