印刷

診療科・部門紹介
診療科・部門紹介

細胞診断部

細胞診断部

最終更新日 : 2024年4月18日

細胞診断部紹介|診療科の特徴|診療実績スタッフ紹介

診療科の特徴

1. 報告様式

電子カルテシステムを活用して、細胞診判定と推定診断名をわかりやすく記述式にて報告しています。婦人科領域では国際分類であるBethesda Systemによる報告様式を採用し、HPV検査適用の判断に役立てています。甲状腺、乳腺など他の領域でも、同様の新しい記述診断報告様式を推進しています。こうした報告様式は世界的な標準になりつつあります。これらの報告様式において定義される診断カテゴリー毎に特定の臨床的取扱いが推奨されており、臨床側の診断取扱いの効率化、標準化が図られています。また、カテゴリー毎に悪性の危険度(Risk of malignancy: ROM)の基準が示されており、精度管理に役立てられています。


2.がん専門病院として臨床に役立つ細胞診断

  • @サルコーマーセンター・内視鏡室・画像診断部でのOn-site cytology(ベッドサイド細胞診、 出張細胞診、rapid on-site evaluation [ROSE])の導入:臨床の現場で擦過細胞診や穿刺吸引細胞診の標本作成・迅速評価を実施して、確定診断に必要な細胞量を確保し、診断精度の向上と患者負担の軽減に寄与します。
  • A術中迅速細胞診:手術時に採取された、体腔液(腹水、胸水)などに悪性細胞が見られるか、どういった組織型を推定するかを手術中に迅速に報告します。
  • B新技術(液状化検体細胞診やセルブロック作成)の導入:液状化検体細胞診(liquie-based cytology: LBC)では、専用の保存液に採取した細胞を浮遊させ、単層ないし薄層の塗抹標本を作成します。同一検体から複数枚のスライドが作成でき、特殊染色、免疫染色、fluorescence in situ hybridization(FISH)など様々な染色が実施可能で、検体から抽出した核酸を用いた遺伝学的検査も実施できます。セルブロック法ではゼラチンなどで細胞を固形化し、パラフィン包埋、薄切、染色して組織標本を作成する方法です。LBCと同様な複数の染色を実施したり、遺伝学的検査に利用できます。

3. 臨床各科との共同の細胞診断に関する臨床研究(例)

@がんの早期発見に関する新たなる診断法の開発
Aがん治療の個別化に結びつく、細胞診断の確立
B細胞診検体を用いた遺伝学的検査の開発


4.細胞検査士養成所を併設し、専門の優秀な技術者(細胞検査士)を養成しています。


5.日本臨床細胞学会から「細胞診認定施設」及び「教育研修施設」として認定されています。
教育研修指導医:千葉 知宏

6.ISO15189取得(2015年3月認定、 2024年3月改定)

このページのTOPへ