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診療科・部門紹介
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皮膚腫瘍科

皮膚腫瘍科

最終更新日 : 2022年8月19日

皮膚腫瘍科とは|皮膚がんとはメラノーマ(悪性黒色腫)に関する情報有棘細胞癌に関する情報乳房外パジェット病に関する情報血管肉腫に関する情報基底細胞癌に関する情報スタッフ紹介

皮膚腫瘍科とは

吉野先生

吉野 公二
皮膚腫瘍科部長

皮膚癌(悪性黒色腫:メラノーマ、有棘細胞癌、基底細胞癌、乳房外パジェット病、皮膚付属器癌、血管肉腫)の診療を中心に行っています。これらの病気は手術だけで経過をみていくこともありますが、進行している状況では化学療法または放射線照射を取り入れる集学的な治療が必要となります。そのため入院による治療を行い、状況により外来での治療継続が可能となれば外来化学療法センター(ATC)で化学療法に移行していきます。

皮膚癌は、年々増加傾向にあります。しかし、どこの科で治療を行うかは施設毎に対応が分かれています。皮膚癌は全身ありとあらゆるところに生じるため、手術法も多岐に渡り、手術が困難な部位では放射線照射も検討することになります。また皮膚癌は悪性度の高い疾患であることから化学療法を用いた治療を行う機会も多いです。近年、悪性黒色腫から保険適用された免疫チェックポイント阻害薬は、効果もさることながら副作用として免疫関連有害事象(irAE)のマネジメントが重要視されています。
このように皮膚癌の治療は、手術、放射線療法、化学療法、ならびに薬剤による副作用マネジメントと多岐に渡ります。

これらのことを一貫して行う科が皮膚腫瘍科になります。もちろん、皮膚腫瘍科だけで治療を決定するのではなく、すべての患者さんの診断は病理医、放射線診断医、また治療方針は総合腫瘍科や放射線治療医とのCancer Board(カンファレンス)を経て決めています。その目的は、皮膚癌は「希少がん:人口10万人あたり6例未満の稀ながん」に当てはまります。そのため標準治療が確立されていない疾患が多く、個々の治療法を多職種で検討し、患者さんに適切な医療を提供していくためです。

また、治療を受けたが病状が進行した場合に先端医療開発科とのCancer Board(カンファレンス)で、臨床試験を行えるか積極的に行うようにしています。

当科では、日本臨床腫瘍グループ(Japan Clinical Oncology Group: JCOG)に参加しており、新たな治療開発のために多施設共同研究を行っています。

現在、皮膚癌治療の習得を希望する先生方へ広く門戸を開いています。皮膚癌の治療を行うには、手術の技能、全身管理、治療を決定するプロセスが求められます。皮膚腫瘍科だけですべてを行うのではなく、多職種とのチーム医療を通じた医療を経験することもできます。

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