
眼科
眼科とは|治療方法|診療科の特徴|診療実績|スタッフ紹介|メッセージ
眼科とは
辻 英貴
眼科部長
眼に関する疾患のうち、特に腫瘍を専門として診療を行っています。
眼部腫瘍は、他のがんと同様に早期診断と適切な治療が必要です。 特に瞼の腫瘍は最も目立つ部分に生じるので、治りにくいできものなどがあった場合には、眼科に受診することが大切です。
眼は外界の情報の80%以上を担っている大切な器官と同時に容姿の要でもあり、手術後の状態についても十分に考慮していく必要があります。
診療内容
眼部の腫瘍の診断や治療を主に行っております。
- 眼瞼、結膜、眼球、眼窩など、眼部の腫瘍
- 悪性リンパ腫など全身と関連する眼部腫瘍
- 眼部転移性腫瘍
- 眼部浸潤性腫瘍
- 眼科一般
眼内・結膜・眼瞼腫瘍
眼と眼の周りを包む粘膜である結膜および瞼にできる腫瘍です。
眼内腫瘍
眼球に発症する腫瘍で、眼球は、虹彩、毛様体、脈絡膜、網膜などの部分に分かれており、それらの部位に発生する腫瘍を眼内腫瘍と呼びます。原発性眼内腫瘍は 大人の場合、眼内悪性リンパ腫、脈絡膜血管腫、脈絡膜悪性黒色腫、脈絡膜骨腫、その他があります。小児の場合は 網膜芽細胞腫が最多です。
結膜腫瘍
眼球を覆っている粘膜である結膜に生じる腫瘍です。扁平上皮がん、悪性黒色腫その他があります。
眼瞼腫瘍
脂腺がん、基底細胞がんが代表的な悪性腫瘍です。
基底細胞がん
眼窩腫瘍
眼窩(がんか)という眼の奥にできる腫瘍です。骸骨でいうと、眼のところの窪んだ骨に囲まれたスペースを指し、眼を動かすための筋肉(外眼筋)や視神経、涙を作っている涙腺などがあります。悪性リンパ腫が最多ですが、血管腫、末梢神経系腫瘍、デルモイド、涙腺の多形腺種や腺様嚢胞がん、視神経腫瘍など様々な種類の腫瘍が生じます。
視神経鞘髄膜腫
悪性リンパ腫
眼部で最も多い悪性腫瘍は悪性リンパ腫であり、年々患者数は増加の一途を辿っているため当科で最も重要視している腫瘍の1つです。眼内、結膜、眼瞼、眼窩など様々な眼部に悪性リンパ腫は生じます。
悪性リンパ腫に関しては手術で取り切れる類の腫瘍ではなく、生検後に放射線治療や化学療法を行います。最も大切なのは適切な生検と病理診断で、同じ悪性リンパ腫であってもすぐに体に回ってしまうものもあれば、おとなしく長期間何も起こさないものもあります。当院の病理診断には定評があり、臨床側としても安心して上記の各診療科や必要に応じて大学病院とタイアップしながら治療を行っています。
眼内悪性リンパ腫
結膜の悪性リンパ腫
眼瞼の悪性リンパ腫
転移性腫瘍
眼球、眼窩、眼瞼、結膜のどこにでも転移は生じ得ますが、特に眼球に生じた場合には、視力に直接影響するためにQOLが下がりますので、積極的に治療を行います。原発巣としては男性では肺がん、女性では乳がんが最多で、通常は放射線治療により進行例以外では視力を確保することが可能です。
乳がんの脈絡膜転移