診療科・部門紹介
診療科・部門紹介

各部署紹介

各部署紹介

最終更新日 : 2023年6月26日

専門看護師・認定看護師

がん患者さん・ご家族へ質の高いがん看護を提供できるように活動します

専門看護師

専門看護師は、患者・家族に起きている問題を総合的に捉えて判断する力と広い視野を持って、専門看護分野の専門性を発揮しながら、@実践、A相談、B調整、C倫理調整、D教育、E研究という、専門看護師の6つの役割を果たし、施設全体や地域の看護の質の向上に努めます 。

がん看護専門看護師 7人 急性・重症患者看護専門看護師 1人

認定看護師

認定看護師は、患者・家族によりよい看護を提供できるように、認定看護分野ごとの専門性を発揮しながら、@実践、A指導、B相談という、認定看護師の3つの役割を果たして、看護の質の向上に努めています。

がん化学療法看護認定看護師 3人 緩和ケア認定看護師 5人
がん性疼痛看護認定看護師 1人 感染管理認定看護師 2人
皮膚・排泄ケア認定看護、WOCN 3人 集中ケア認定看護師 1人
手術看護認定看護師 1人 クリティカルケア認定看護師 1人
摂食嚥下障害看護認定看護師 1人    

がん看護支援委員会

がん研有明病院の看護部には、「がん看護支援委員会」が設置されており、専門看護師・認定看護師・診療看護師が所属し、2時間/月の活動時間があります。「がん看護支援委員会」の設置目的は、スペシャリストの専門的知識・視点による、院内のがん看護の質向上に向けた体制整備や人材育成等に関する検討です。

現在、4つの柱で活動しています。

  • 専門看護師・認定看護師・診療看護師のキャリア支援体制の整備
  • 専門看護師・認定看護師・診療看護師を目指す看護師のキャリア支援体制の整備
  • 院内の看護ケアの質の改善に向けた体制整備
  • 患者・家族・一般市民に向けた情報発信

院内教育プログラム

がん看護領域の研修の企画・運営をしています。

  • 専門看護基礎コース:がん性疼痛看護、化学療法看護、放射線療法看護、手術療法看護
  • 専門看護実践コース:がん性疼痛看護、化学療法看護、放射線療法看護
  • ELNEC-Jコアカリキュラム看護師教育プログラム

公開講座

がんと付き合いながらの生活に関連したテーマで、「公開講座」を1年に1回開催しています。

NO 年度 テーマ 参加者数
1 2009 がんと上手に付き合って生活するために−乳がんを例にして− 153人
2 2010 がん治療を支える栄養と食事 195人
3 2011 ここまで進歩した放射線治療−治療の実際と生活のコツ− 134人
4 2012 がんとともに生活を送るコツ 149人
5 2013 安心・安全に手術を受けるために−あなたと家族にできること− 66人
6 2014 がんになっても“あなたらしい生活を” −今ある力を高めるためのリハビリテーション− 119人
7 2015 がんについて知っておきたい5つのこと−がんと上手くつきあうために− 176人
8 2016 がん患者と家族のための栄養と食事 139人
9 2017 がんと仕事−あなたの治療と生活を両立するために− 124人
10 2018 超高齢社会におけるがんと暮らし 73人
11 2019 がんとうまく付き合うためのエッセンス 111人
12 2021 新型コロナウイルス感染拡大におけるがん患者・家族のための感染予防対策
〜がん予防・治療に及ぼす影響を最小限にするために〜
(オンデマンド方式でYouTubeで配信)
視聴回数
1221回
13 2022 「人生会議 私らしく生きるために」(オンデマンド方式でYouTubeで配信) 視聴回数
2018回

がん看護専門看護師

がん医療のプロセスでは、インフォームドコンセント、治療とその副作用、症状の緩和、がんの遺伝、療養などに関連したさまざまな課題があります。がん看護専門看護師は、そのような課題に直面している患者さん、ご家族、看護師をサポートします。

患者さんやご家族に直接ケアを行ったり、看護師からの相談に応じたり、カンファレンスに参加したり、チーム医療が効果的に実践できるように多職種と協働しています。

また、病気、治療や副作用、今後の治療の方向性、療養生活、がんの遺伝などに関連した迷いや悩みについて、患者さんやご家族に向けて「がん看護相談」<がん看護外来>を行っています。  

看護部には複数の委員会があります。教育委員会では、院内継続教育にも携わり、看護師一人ひとりの成長を応援しています。また、緩和ケア看護委員会や放射線療法委員会などの専門看護委員会では、認定看護師や各部署のスタッフと協力して、よりよいケアのあり方を検討します。

がん研有明病院は、認定看護師教育課程や看護系大学院専門看護師コースの実習施設になっています。実習指導は、学生さんから多くの刺激をもらい、私たちにとっても貴重な学びの機会です。

また、がん研有明病院は、東京都の都道府県がん診療連携拠点病院です。地域のがん医療の向上のための活動にも参画したいと思っています。

私たちがん看護専門看護師の活動は、まだ発展途上です。これからも、がん患者さん、ご家族、看護師など医療スタッフの良きサポーターとなれるよう努力していきます。

  • 花出 正美
  • 水野 俊美
  • 後藤 志保
  • 鴨川 郁子
  • 大友 陽子
  • 片岡 綾華
  • 濱口 恵子

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急性・重症患者看護専門看護師

ICU(集中治療室)の役割は、がんの周術期管理に加えて、がんと闘いながら様々な理由で過大侵襲下にある患者さんの障害の程度を最小限に止めながら、早期に回復をさせることにあります。その中で、専門看護師として、患者さんとご家族に寄り添い、共に歩みながら、患者さんとご家族の力を最大限生かし、救命だけではなく退院後の生活の質の向上を見据えた看護を目指しています。

日々ベットサイドで密に患者さんと関わりながら、モニタリング、アセスメント、ケアを行っているスタッフを支え、共に考え、成長を支援しながら、クリティカル領域の看護の質の向上に努めています。

また、専門的な治療・ケアが必要なICUでは、看護師だけでなく、医師、薬剤師、臨床工学技士、栄養士、理学療法士などのメディカルスタッフと協働していく必要があります。患者さん・ご家族にとってよりよい医療・看護を提供できるように、看護スタッフ・管理者と共に、多職種と協働しチームビルディングを進めていきたいと思います。

上石 響

がん化学療法看護認定看護師

患者さんのQOLを重視した視点などから、がん化学療法は通院治療で行われるよう変化しています。そこで、私たちがん化学療法看護認定看護師は、患者さんとご家族にとって確実・安全・安楽に化学療法が継続できるように病棟と外来の継続看護の強化、副作用などに対応するためのセルフケア教育の実践など、質の高い看護を提供できるように日々努力しています。

具体的な活動としては、看護部の化学療法委員会・がん看護支援委員会を活動拠点とし、院内化学療法マニュアルの改訂、がん化学療法看護教育講座の企画・運営などを行うとともに、ACP、アピアランスケア、妊孕性温存支援の各チームにも所属し患者さんの生活の質(QOL)向上に向け活動しています。

また、新規抗がん薬の導入準備の際には、多職種チームに主体的に関わり、看護師の役割を具体的に示し、安全な新規抗がん薬の臨床導入に関与しています。

今後もがん化学療法看護の質の向上を考え、活動の幅を拡大していきたいと考えています。

  • 長崎礼子
  • 横井麻珠美
  • 黒田直子

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緩和ケア認定看護師

緩和ケアは、がんと診断された時から開始すべき医療であると言われています。しかし、誤解も多く、緩和ケアを必要とする患者さんにケアを提供できていない現状があります。

緩和ケア認定看護師は、緩和ケアの普及やがん患者さんが抱えている全人的苦痛を多職種と話し合い、苦痛症状の緩和に向けてケアを検討しています。また、患者さん同様にご家族の全人的苦痛へのケアも行っています。「その人らしさ」を支えながら患者さん・ご家族に寄り添えるよう日々努力しています。

具体的な活動としては、看護部の緩和ケア看護委員会・がん看護支援委員会を活動拠点とし、院内緩和ケアマニュアルの改訂、事例検討、エンゼルケア勉強会、専門看護コース:がん性疼痛看護<基礎><実践>研修を行い、各部署の知識・技術・アセスメント能力の向上への取り組みを行っています。また、患者さん・ご家族向けサポートクラスを開催し、患者さん・ご家族への支援・緩和ケアの普及に努めています。

今後も緩和ケアの普及、質の向上を考え、活動の幅を広げていきたいと考えています。

  • 宇津木 智子
  • 河島 地草
  • 柴本 裕美
  • 梶原 裕希
  • 木村 倫子

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がん性疼痛看護認定看護師

皆さんが「がん」と言われたら、「この先どうなるのか」「何でがんになったのか」「どうして自分が」「痛みのために何もできないのでは」と、今後の治療や仕事、家庭のことなど様々なことを考えどうしたらよいのかわからなくなってしまうのではないでしょうか・・・

がん患者さんが体験する痛みは身体の痛みだけではなく、心や仕事にも影響を及ぼします。がん性疼痛看護認定看護師は、痛みをさまざまな視点から捉え、「痛みの総合的な評価と個別的ケア」、「薬剤の適切な使用および疼痛緩和」について専門的知識を持って、患者さんとそのご家族へ質の高い看護を提供することを目的としています。患者さんやご家族のつらさが和らぎ安心して生活が送れるように援助させていただきたいと考えています。

  • 浦野 美雪

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皮膚・排泄ケア認定看護師 WOCN

皮膚・排泄ケア認定看護師とは、創傷(傷や褥瘡)・オストミー(人工肛門や人工膀胱の保有者)・失禁の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践のできる看護師のことで、病棟や外来を組織横断的に専従看護師3名で活動をしています。

創傷ケアでは、褥瘡などの皮膚トラブルの予防と対応をします。褥瘡が発生した場合には、看護師、医師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士などの多職種と連携してケアをします。褥瘡発生ゼロを目指して予防に力を入れており、入院の686ベッドすべてに体圧分散寝具(褥瘡予防専用マットレス)を使用しています。

当院では、人工肛門や人工膀胱の手術は年間360件以上あります。オストミーケアでは、日本で初めて開設した専門外来として、年間1,800人以上の患者さんへケアを提供しています。手術前には、人工肛門や人工膀胱の特徴と管理方法、装具の取り扱い、日常生活、福祉制度などについての説明を行い、合併症がなく快適に生活するために、人工肛門や人工膀胱の出口をつくる位置を決めるお手伝いをします。手術後には、自己管理ができるように練習を行い、外来では生涯にわたり快適に生活できるように支援し続けます。

また、失禁ケアでは、排便や排尿の調節機能の回復を促すケアや、失禁による皮膚のかぶれなどの改善と予防を行います。

  • 松浦 信子
  • 石川 加奈子
  • 藤浪 文子

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手術看護認定看護師

周手術期の患者さんは、手術や麻酔侵襲により精神的・身体的刺激を受け、循環動態・身体機能の変化、精神的ストレスと様々な変化を生じます。こうした反応は個々の予備能力や癌のステージ、環境等により異なります。そのため手術室看護師は、患者に寄り添い守る役割として、術前から患者アセスメントを行い個別性のある看護実践を行っています。

現在、手術看護認定看護師は、手術室看護師や病院全体の看護師に対して看護実践に必要な知識を深めるための勉強会の企画・運営を行っています。

今後さらに、各部署と連携を図り、相互理解を深め継続看護に繋がる関わりをしていきたいと考えています。

武田 知子

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集中ケア認定看護師・クリティカルケア認定看護師

集中ケア認定看護師・クリティカルケア認定看護師は、生命の危機的状態にある患者さんの病態変化を予測した重篤化の予防、廃用症候群などの二次的合併症の予防、また回復のための早期リハビリテーションなどが行われるように、看護ケアの実践、看護スタッフの指導、相談活動を行います。

当院では、年間8,000件を超える手術が行われています。私たちに求められているのは、術前から術後の管理だけでなく、術後の放射線療法・化学療法へつなげるために手術侵襲から早期に回復することや、合併症の併発を予防するための看護ケアです。患者さんやご家族が1日でも早く社会復帰が出来るように、病棟スタッフとともに支援していきます。

院内の研修では、急変時対応や手術看護に関する研修にアドバイザーとして参加しています。臨床の現場で生かせる知識と技術が習得できるよう、人材育成にも取り組んでいきます。

  • 稲城 陽子
  • 宮薗 瑞帆

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感染管理認定看護師

感染管理認定看護師の役割は、医療関連感染の予防であり、患者さん・家族をはじめ病院内すべての人が対象者となります。

病院はがんや治療の影響で免疫力が低下している患者さんが多く、そのような状況下では、普段は影響のない常在菌にも感染しやすくなります。そのため、手指衛生を含めた感染防止策の実施が重要となります。この感染防止策を医療職員、事務職員、委託業者等が確実に実施できているか状況を把握し、教育を行うことが私たちの役割のひとつとなります。また、定期的に病院内のラウンドをおこない、感染源となりうる状況がないかを確認したうえで、改善策を現場と検討し、問題の解決にもあたっています。

今後も病院内の感染対策を推進し、患者さんに安全かつ安心して医療を受けていただける環境を整えていきたいと考えています。

  • 井田 恵都
  • 赤土 朋美

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摂食嚥下障害看護認定看護師 

摂食嚥下障害看護認定看護師は、様々な場所で全世代を対象に口から安全に食べることを支援する看護師です。

私は2022年に摂食嚥下障害看護特定認定看護師の資格を取得しました。
口から食べることが難しくなった患者さんの「食べたい」という思いやご家族や医療者の「食べさせたい」と「食べてもらいたい」という思いを叶えられるように活動していきたいと思います。

現在は所属先の病棟で、嚥下機能障害に直面した患者さんに対して、「口から食べる」回復への支援を、病棟看護師・医師・言語聴覚士・管理栄養士とともに行っています。

磯野香織

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