
腫瘍精神科
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家族ケア外来
大切な人ががんと診断されることは、患者さんご自身だけでなくご家族にとっても大きなストレスを感じるつらい経験です。ご家族は患者さんを励まし支えながら、家庭を守り、気づかないうちに心にも身体にも負担が重なっている場合があります。ご家族が心身になんらかの不調をきたしておられることは多いのですが、患者さんへの気遣いからご自身の体調やお気持ちについて、なかなか相談できないと悩まれる方もたくさんいらっしゃいます。
家族の役割と苦悩
大切な人ががんと診断されると、ご家族はこれまでの家庭内での役割に加え、ケアの提供者としての多岐にわたる役割、例えば、受診時の送迎、診察への同席、食事管理など、が生じることがあります。患者さんを励ましたり、不安を受け止めたりする必要もあります。たとえば、ご本人が「これからどうなるのか」「もしも再発したら」「もう長くないかも」などこれから先の不安を述べたとき、家族としてそれをどのように受け止め、どう答えるかという問題があります。「なんと声をかけてよいのか」「どう対応したらいいのか」という問題は、日常的なケアの提供者である家族にとって大きな苦悩となります。
さらに、治療の選択、療養場所の選択、鎮静の選択など、あらゆる意思決定を行っていかなければならない場合には、ケアの提供者であることの負担は計り知れないほど大きなものだと考えられます。
患者さんにとっては言うまでもありませんが、医療者にとってもご家族の役割は大きいものであり、それはご家族のつらさにもつながります。しかし、ご家族の多くは「一番大変なのは患者自身で、自分は健康なんだから」と考え、患者さんへの気遣いからご自身の体調やお気持ちについてなかなか相談できず、お一人で悩まれる方もたくさんいらっしゃいます。
このようなことから、患者さん同様、ご家族も身体的、精神的な影響を受けられており、「家族は第2の患者」と言われています。
ご家族ががんと診断されてから、こういうことはありませんか ?
- 夜よく眠れなくなった、睡眠が浅く途中で目が覚める
- 疲労感が強く、身体がだるい
- いつも不安で、気持ちが落ち着かない
- 呼吸が乱れる、過呼吸のような感じがする
- つらい気持ちを聞いてもらいたいけれど話す相手がいない
こんなときには、腫瘍精神科のスタッフがお話をお伺いして、ご家族の心身の負担が和らぐようにサポートします。
また、「がんになった家族をどうサポートしたらよいかわからない」という悩みについてもご相談可能です。
受診方法
対象: | ご家族ががんで、ご希望される方は、どなたでも受診いただけます。 初診の場合、公認心理師が「予診」として詳しい状況をお伺いしたあとに、医師の診察をお受けいただきます。2回目からは、その方の状況およびご希望に応じて、@公認心理師によるカウンセリングのみ、A医師の診察(薬物療法が中心)のみ、@A両方、をお受けいただくことになります。 |
外来日: | 平日はいつでも可能(事前完全予約制)。 がん研通院歴がない患者さんのご家族の場合、月曜日と火曜日のみ予約可能です |
予約方法: | 当院診療予約室までお電話下さい。 予約の際に「家族ケア外来希望」とお伝えください。 03−3570−0541(平日午前 8時30分〜午後 4時30分まで) |
費用: | 保険診療です。がん研通院中の患者さんのご家族は選定療養費(8,800円)が不要です。
がん研に通院されていない患者さんのご家族の場合、紹介状がない場合は選定療養費(8,800円)が必要です。 |