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診療科・部門紹介
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中央手術部

中央手術部

最終更新日 : 2026年7月23日

中央手術部とは|ロボット支援化手術について

ロボット支援下手術について

ロボット支援下手術は毎年1,000件以上施行しています。2025年、ダビンチSPを用いた乳腺外科もロボット支援下手術を開始しました。2026年、最新機種ダビンチ5を導入しました

当院で2014年から行ってきたロボット支援下手術が、2023年に初めて年間1,000件を超え1,027件、2025年には1146件になりました。

2019年4月から多くの臓器でロボット支援下手術が保険収載され、当院で先行していた泌尿器科・大腸外科に続いて、同年に呼吸器外科・胃外科・婦人科も開始しました。そして、2020年に食道外科と肝胆膵外科、2022年には頭頸科が開始しました。手術用ロボット(ダビンチXi)は2018年末から2台体制となっていましたが、2020年1月に3台体制となり、2022年9月からは4台体制になりました。このように体制を整備する中で、ロボット支援下手術の件数も年々増加し、2023年には年間1,000件を突破しました。

そして2025年には、当院において大きな進展がありました。現在当院で稼働している「ダビンチXi」とは構造が大きく異なる「ダビンチSP(シングルポート)」を新たに導入し、当院はダビンチシリーズを5台保有する医療機関となりました。「ダビンチSP」は、1本のアームに内視鏡と3本の鉗子を接続し、それらすべてを1つのカニューラから体内に挿入できる構造となっており、わずか1か所の小さな傷からでも従来と同様の手術を行うことが可能です。この新システムの導入により、より多くの患者さんにロボット支援下手術を提供できるだけでなく、「ダビンチSP」の特性を活かした新たな術式の開発や展開も可能となります。実際、当院では「ダビンチSP」を用いた乳腺外科手術を開始しました。

さらに2026年4月には、保有する「ダビンチXi」のうち1台を最新機種である「ダビンチ5」へアップグレードしました。手術支援ロボットの大きな課題の一つとして「触覚の欠如」が挙げられますが、「ダビンチ5」では鉗子に加わる力をセンサーで検出し、その情報を術者へ伝達するフォースフィードバック機能搭載鉗子を使用することができます。これにより、これまで以上に繊細で組織に配慮した操作が可能となりました。

このように、機能の異なるダビンチシリーズを5台保有することで、当院では単に低侵襲かつ高精度な手術を提供するだけでなく、患者さん一人ひとりの病態やニーズに応じた、より高度で柔軟なロボット支援下手術を実現しています。今後は標準的な手術のみならず、高難度手術にも積極的に取り組み、さらなる治療成績の向上と患者さんへの貢献を目指してまいります。

 

【各診療科コメント】

頭頸科

当科では、これまでも内視鏡を使った経口的咽頭がん手術を数多く施行してきましたが、2022年4月からロボット支援下・咽喉頭癌切除手術が保険収載され、当科でも開始いたしました。経口的ロボット支援下手術(TORS)は早期がんを対象にした、低侵襲かつ機能温存を目的とした術式です。先端が360度自由に可動するロボットアームと3Dカメラを口から咽頭に挿入し手術操作をするため、従来の内視鏡下経口手術では十分な視野が得られないような部位や操作困難な部位でも安全に切除が可能となりました。またダビンチSPの導入によりさらに狭い術野での手術操作も可能となり、TORSの有用性は益々高まっています。 また、病変が小さく同定が難しい場合や、ロボットのみではアプローチが難しい場合は、上部消化管内科医とともに、上部消化管内視鏡を併用し、より繊細かつ正確な手術を心掛けています。

現在、年間で約40例を行い、2026年6月までで約120例の経験があります。

呼吸器外科

当科では肺がん、転移性肺腫瘍、前縦隔腫瘍に対してロボット支援下手術を行っています。当科独自に開発したアプローチで開胸手術・胸腔鏡手術と同じ視野での安全な手術が可能になっています。これまでに214例施行し手術関連死亡、開胸手術への移行はありません。ロボット支援下手術が可能かどうかは担当医にご相談ください。

食道外科

食道がん手術は手術範囲が広く、体への負担が大きい手術です。がん研食道外科ではこれまでの1000例を超える胸腔鏡手術の経験を経て、2020年よりロボット手術を開始し、これまでに250例を超える患者さんに安全に施行して参りました。胸腔内吻合など複雑で難易度の高い縫合操作や、拡大視による精緻なリンパ節郭清において特にロボットの有用性が発揮されています。詳しくは遠慮なく担当医までご相談下さい(食道外科のページも是非ご参照下さい)。

胃外科

胃外科では、2019年よりロボット支援下胃切除術に取り組み、国内外でも有数の症例数を積み重ねてまいりました。現在では胃切除の多くをロボット支援下で行い、標準的な胃切除の手術から、胃の働きをできるだけ残す機能温存手術といった難易度の高い手術まで、幅広い病状に対応しています。単孔式に対応するダヴィンチSPを含む複数の機種を備え、患者さん一人ひとりの病状に応じて、最も適した術式とアプローチを選択します。傷が小さく回復が早いことはもちろん、手術後の生活の質まで見据えた低侵襲治療を提供してまいります(詳細は胃外科のページもご参照ください)。

肝胆膵外科

ロボット支援手術の導入から5年以上が経過し、2026年3月までに550例の肝胆膵領域ロボット手術を、術関連死亡ゼロで実施しています。

当科では現在、保険診療としてロボット支援下膵切除術(膵頭十二指腸切除術、膵体尾部切除術)、ロボット支援下肝切除術(部分切除、亜区域以上の肝切除)を実施しています。また、胆道拡張症に対する手術にもロボット支援手術を導入しています。

ロボット支援手術では、高精細3D拡大視野と多関節鉗子による繊細で安定した操作性を活かし、肝胆膵領域の高度で複雑な手術を精密に行うことが可能です。肝胆膵手術は、もともと患者さんの身体への負担が大きい手術ですが、ロボット支援手術により、術後合併症の低減や身体的負担の軽減につながっています(詳細は肝胆膵外科のページをご覧ください)。

また、自費診療では、膵実質を温存する中央膵切除術や、胆道癌に対する肝切除・胆道再建術、また門脈合併切除を伴う膵頭十二指腸切除術など、高難度のロボット支援手術にも対応しています。

大腸外科

当科では、2026年6月までに約1,320人の患者さんがロボット手術を受けました。

ロボット手術は、狭くて深い骨盤内など、技術的に難しい場面でも力を発揮するのが特長です。

これまでの4つのアームを使う多孔式ロボット手術システム(ダビンチXi)に加え、2025年7月には、アームが1つの単孔式ロボット手術システム(ダビンチSP)を導入しました。これにより、整容性(見た目)や体への負担の少なさに、より一層配慮した手術が可能となり、患者さん一人ひとりに適したロボット手術を選択できる体制が整いました。ロボット手術の様子は、大腸外科のホームページで動画でもご紹介しています。ぜひご覧下さい。

大腸外科のホームページは、以下をリンクして下さい。

ロボット手術 | 大腸がん|がん研有明病院

泌尿器科

当科では2014年よりロボット手術を開始しています。前立腺・膀胱・腎臓・腎盂尿管がんに対して積極的にロボット支援下手術を行なっており、年間300例以上に施行しております。現在、当科ではプロクターと呼ばれるロボット手術の指導者が5名在籍しており、質の高いロボット手術を提供できる体制が整っております。安全な手術、がん病巣の適切な切除、機能の温存を心がけています。また、2025年7月より単孔式ロボット手術システム(ダビンチSP)を導入し、多孔式ロボット手術システム(ダビンチXi、ダビンチ5)とともに、2種類のロボットシステムで手術を行っています。これまで以上に患者さんの病態に適したロボット手術を選択することが可能となりました。手術法に関しての詳細は担当医に遠慮なくご相談ください。

婦人科

婦人科がん手術は開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット手術と腫瘍に対するアプローチを選べる時代になりました。

当院の婦人科は2013年から子宮体癌に対する腹腔鏡手術を開始しました。2017年からロボット手術が選択肢になり、2019年から子宮体癌、子宮頸部高度異形成(上皮内癌)、子宮内膜増殖症などの疾患を中心にロボットによる子宮全摘を開始しており、現在までに累積症例数は900例を超えました。

ロボット手術のメリットは開腹手術と比べ傷が小さい、社会復帰が早いなどの利点があります。一方高度な技術を要求されますので、経験豊富な術者による手術が望まれます。

今回約3cmの臍の傷のみでロボット手術をすることができる、ダビンチSPが導入され婦人科においても手術が開始されます。ダビンチSPの手術適応があるかは外来の担当医にご相談ください。

乳腺外科

乳癌の治療成績が良くなるにつれて、現在乳癌治療は患者さんの治療後の生活の質に配慮するようになってきました。現在がん研では、全ての乳癌手術を受ける患者さんに、がん治療の成績を落とすことなく整容性に配慮をする、オンコプラスティックサージェリーの理念に基づいた治療が行われています。

乳房に対する低侵襲乳癌手術として、2025年より内視鏡下、ロボット支援下の乳頭乳輪温存乳房全切除術(保険未収載)を始め、2026年7月現在内視鏡下10例、ダビンチSPを用いたロボット支援下9例の手術を行ってきました。

これらの手術では5p程度の小さな傷から、乳頭乳輪を残した乳房全切除+乳房再建手術を受けることができます(以下リンク参照)。ダビンチSPの手術適応があるかは外来の担当医にご相談ください。

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