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診療科・部門紹介
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肝・胆・膵内科

肝・胆・膵内科

最終更新日 : 2023年7月20日

診療科の特徴診療実績スタッフ紹介トピックス治験・臨床試験業績|専門研修のご案内

専門研修のご案内

★2024年度研修に向けた見学会を実施しています。

肝胆膵内科は、消化器内科の中でも特に専門性を要する分野でありますが、広く深く研修できる病院は国内でもそれほど多くはありません。当科では、がん薬物療法、胆膵内視鏡、肝IVRの各スペシャリストが三位一体となった診療体制を構築しており、豊富な症例数とともに充実した研修が可能です。

【特徴】 肝胆膵がんのインターベンションとオンコロジーを網羅

【対象】 主として卒後6年目以上で、上部・下部消化管内視鏡検査をひと通り習得した方 (上部内視鏡を習得していれば5年目以下でも可)。一般病院からのスキルアップのほか、大学病院やがん専門病院などからの国内留学・短期研修も受け入れ可。

【期間】 半年-3年(応相談)

【主な習得可能技術・知識と当院研修の特色】
[肝臓] 肝腫瘍生検,RFA,TACE.

  • 治験登録を目的とした肝腫瘍生検や、免疫チェックポイント阻害剤による肝障害に対する肝生検などのがん専門病院ならではの検査が多い.
  • 発がん前のウイルス性肝炎の囲い込みを行っていないため、非B非C型の初発大型肝がんの割合が比較的多い.
  • RFA専門の非常勤医の指導により、高度のRFA技術の習得が可能である.

[胆膵] 
(EUS関連) EUS観察,EUS-FNA,EUS下ドレナージ
(ERCP関連) EST,胆管ステンティング,SpyGlass胆道鏡,シングルバルーン内視鏡.
(PTBD関連) PTBD,膿瘍ドレナージ,経皮ステント.

  • 診断EUSはIPMNのfollow up以外に術前の新規症例が多く、短期間で多彩な疾患の経験が可能であると同時に、自施設で手術まで行われることが多く、最終的なFeedbackが得られる.
  • 術前症例のEUSは多分割大画面モニターを有するIVR室で行われるため、CT等の他画像を確認しながらEUSを行うことで、より詳細な画像把握が可能である.
  • EUS-FNAはROSE(迅速細胞診)を併用しており、その場でFeedbackが得られる.
  • 肝門部病変などの複雑な胆道閉塞症例が多く、Step biopsyや複数本ドレナージ、SpyGlass胆道鏡などの高度技術の習得が可能である.
  • 積極的な化学療法を行っており、Advanced stageでのEUS-BDなどのInterventional EUS適応症例にも多く遭遇する.
  • 外科での胃切除や胆道再検後のfollow up症例が多く、新規のバルーン内視鏡併用ERCP症例が多い. 

[消化管] 食道・胃・十二指腸ステント,大腸ステント.

  • 胃がん・大腸がん・胆膵がん・食道がんのいずれも積極的に手術・化学療法を行っており、消化管内視鏡チームとの共同作業で胆膵がんのみならず、全消化管のステント治療を経験できる.

[化学療法] 膵がん・胆道がん・肝細胞がん・神経内分泌腫瘍等に対する標準化学療法,臨床試験・治験

  • 膵がんに対するFOLFIRINOX症例やGem/nabPTX症例も累積でそれぞれ600例、1200例を超え、標準治療となった新規治療法を短期間で多数経験できる.
  • 胆道がんに対するGC+Durv療法や肝細胞がんに対するAtez+Beva療法、Durv+Trem療法など、免疫チェックポイント阻害剤の使用やirAEへの対処なども経験できる.
  • 組織や血液による遺伝子パネル検査を積極的に実施しており、がんゲノム医療を経験できる
  • 全国規模の臨床試験でエビデンスを求める腫瘍科学を追求できる.
  • 企業治験にも積極的に参加しており、開発中の新規治療を経験できる.

【他科のローテート】

[消化器内科プログラム] 上部・下部消化管内科,消化器化学療法科とのローテート. 
[内視鏡を極める] 上部・下部消化管内科とのローテート. 
[薬物療法を極める] 消化器化学療法科,総合腫瘍科(呼吸器・乳腺・血液腫瘍科)とのローテート. 
[肝胆膵を極める] 画像診断部・病理部・緩和ケアセンターなど、個別プログラムも応相談.
[研究を極める] プレシジョン医療研究センターを中心に希望の研究室に出入りし、指導を受けながら検体研究を行う.
[他科主体研修]  他科研修の中で肝胆膵内科ローテートも受け入れ可.

【取得可能な資格】 消化器病学会専門医のほか、研修期間や他科ローテートの組み合わせ次第で、臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医や消化器内視鏡学会専門医など、希望に応じた資格の取得も可能.

【研修後の進路】 当院スタッフ採用の他、大学・総合病院等への推薦あり

【メッセージ】 肝胆膵領域の専門知識・技術を身につけたい方、すでに肝胆膵領域で診療されながらワンランク上を目指したい方、肝臓専門ながら胆道・膵臓の知識・技術も身につけたい方、など、意欲のある臨床医を広く募ります。公募からも積極的に採用しております。見学は随時受け入れておりますので、お気軽にご連絡ください。

【2023年見学会予定】 2024年度研修に向けた見学会は、COVID-19感染への対策として、今年度も個別対応としています。採用は例年通りの予定ですので、研修を希望・検討される方はお気軽にご連絡ください。

連絡先:がん研究会人事部教育研修課

メールアドレス:kyouikukenshu@jfcr.or.jp

リンク:職員募集

短期研修(スキルアップコース)のご案内

一般病院、大学病院(医局)からの一時的な研修も受け入れています。6ヶ月〜1年の短期間で濃密な研修を積むことが可能なほか、週1日の研修日を利用して、自施設の外来や検査などのdutyを継続することも可能です。習熟度に応じた独自のスキルアッププログラムを準備しておりますので、自施設のレベルアップにもご利用ください。年度途中からでも随時受け入れています。
がん研究会人事部教育研修課経由でお問い合わせください

メールアドレス:kyouikukenshu@jfcr.or.jp

肝胆膵内科の一日

肝胆膵内科ではチーム医療を実践しています。

8時より全員で朝のカンファランスを行い、全入院患者さんの状態や治療方針および当日のIVRの確認、外来患者さんの診療方針に関する討議等を行います。

9時より、外来診療・IVRなど、当日の持ち場に分かれて日常業務がスタートします。

外来では、通院化学療法中の方や前がん病変に対する定期検査の方に加え、時間の許す限り、初診やセカンドオピニオンにもなるべく迅速に対応できるよう努めています。なお、当科ではほとんどの化学療法を外来で導入しています。

IVR室では、EUSやERCPなどの内視鏡検査・治療、PTBDや肝生検、ラジオ波などの経皮的治療、TACEなどのカテーテル治療を行っています。1週間あたりのIVR件数は約40件で、15件を超える日もあります。

病棟では、曜日ごとに定められた当番医が、朝の回診・カンファランスでの方針を受けて、全ての患者さんの採血・画像検査結果などを加味して必要な診療を行うとともに、当日入院された患者さんの初期診療に当たります。病棟当番医を定めることにより、外来診療やIVRを円滑に進めていくチーム医療が当院の特徴です。

夕方は、外来・IVRの目途が立った時点で、手の空いたスタッフを中心に、当日の検査・治療の結果や翌日の方針を確認します。IVRの件数次第では夜勤帯にずれ込むこともあります。
週末は、日ごとに当番医を定め、全患者さんの回診と必要な診療を行います。

<その他のカンファランス・ミーティング>

  • 消化器Cancer Board(週1回):消化器内科・消化器外科による症例検討・臨床研究の審議
  • 肝胆膵Cancer Board(週1回):肝胆膵内科・肝胆膵外科・画像診断部による症例検討
  • 肝胆膵・病理カンファランス(月1回):肝胆膵内科・肝胆膵外科・画像診断部・病理部による症例検討
  • 肝胆膵内科ミーティング(週1回):抄読会・臨床研究の検討、学会予行・報告会など

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